インターネットが発達してから、SNS時代に入ってから、それまでとはコミュニケーションのあり方が少しだけ変わったと感じることがあります。
具体的には、
「大企業で要職についている人などがSNSで偉そうなことを言っても(本人が思っているほど)相手にされない」
という状況がチラホラ散見されるようになりました。
要するに、
普段はリアルなコミュニティーの中でそれなりの社会的な地位を得ているので、
何も言わなくても
「あなたはすごいですね」
と部下を始めとした周りの人に言ってもらえたり、
客観的には特に面白くもないことを話していても
「面白いですね」
と周りの人に言ってもらえる、という人であっても、
その神通力のようなものが、インターネットの世界でも同じように通用するのではないかと勘違いし、ポストするも、びっくりするほど誰からも相手にされない
という現状が起こるということです。
普段は周りの人に「よしよし」だとか「ヨイショ」してもらえるので、
「特に何も気を付けていなくても、俺はすごい人物だと皆に思ってもらえる、わかってもらえている」
という勘違いをしてしまいがちなのですが、
そのような下地というか、土台がない、なくなったという人だとビックリするほど相手にされなくなります。
これは、例えば、大企業で要職についていて定年退職した人もそうなのですが、
勤め人を辞めた途端に
「ただの人」
という扱いになってしまい、
勤め人時代と同じように横柄な態度を取っているとあっという間に誰からも相手にされなくなる
という状況になったり、
「今まで毎年当たり前のように届いていた年賀状が定年退職後は全く届かない」
という状況になったりします。
このような状況になって初めて、
「自分の今までの周りの人間関係は、勤め先のポストと紐づいていただけだったのか」
という現実に気付く人もいるようです。
そのような人は普段のコミュニケーションスタイルにおいて、ベースとなる(主に勤め先関係の)人間関係に頼り切っていたということです。
特に初対面の人にとっては、
「あなたって誰?」
とか
「あなたってどういう人?」
という
Who are you?
という状況から始まるため、
見た目を始めとした情報を与える必要があります。
そのようなことを怠り、単に、
「俺はすごい人物なんだぞ」
とだけ言われても、相手からしてみると、
「????」
と思われるだけでしょう。
それどころか、
「……面倒な人みたいだから関わるのは取り敢えず辞めておこう」
と思われる可能性すらあります。
冷静に考えると当たり前なのですが、油断すると全く気づけなくなってしまうのが悲しいところです。
自分はどのような人物であるのか、ということを始めとした情報発信力が大事になるのです。
いちいち自己紹介をするのがめんどくさいと感じる人であれば、
「実際に相手と出会う前に相手に少しでも自分の情報を知ってもらえるような仕組みづくり」
を普段から構築しておくことが重要になります。
方法論は色々ありますが、
まずは、
「情報発信力が必要」
という認識を持つことが重要でしょう。
情報発信力が高まれば、単なる出会いを「良き縁」に変えることも可能です。