最近は様々な仕事の手段が増えたとはいえ、まだまだメールが主流です。
メールと言えば、それで適切に仕事が進む場合もある一方で、
「やたらとメールの数が多すぎて困る」
「メールというよりは細かいことをやりとりするチャットに近い。」
「席を上手くたつタイミングがつかめなくて拘束されている感覚がある」
「ていうか、これならば、電話した方が早い気がする」
といった状況になる可能性もあります。
しかし、上手く回っている職場というのは、
「たった1通のメールが飛んでくるだけでその後の進行もスムーズになる」
という特徴があります。
もちろん、それにはメールを出す人が意識している「工夫」が大きく影響しているでしょう。
メールが少ないのに仕事ができる人、特に一発のメールでチームメンバーを安心させる人には以下のような特徴があります。
1. 明確で具体的なコミュニケーション
- 具体性: メールの内容が具体的であることが重要です。曖昧な表現を避け、具体的な情報や指示を提供します。
- 簡潔: 無駄な言葉を使わず、要点を簡潔に伝えます。
2. 明確な指示と期待値の設定
- 指示が明確: 次に何をすべきか(What)、誰がそれを行うのか(Who)、いつまでに完了すべきか(When)が明確に伝えられています。
- 期待値の明示: 期待される結果や基準が明確に示されており、受け手が何を求められているのかを理解できます。
3. 信頼感のあるトーン
- 信頼感: メールのトーンがプロフェッショナルで信頼感を与えるものです。礼儀正しく、丁寧でありながら、自信に満ちています。
- 共感: チームメンバーの状況や気持ちに共感し、安心感を与える表現が含まれています。
4. 必要な情報の全てが含まれている
- 背景情報: 必要に応じて背景情報や文脈を提供し、受け手が状況を理解しやすくします。
- リソース: 参考資料やリンク、添付ファイルなど、必要な情報が全て揃っていること。
5. 明確な次のステップ
- アクションプラン: 次に取るべきアクションやステップが明確に示されています。
- フォローアップ: 必要なフォローアップやチェックポイントが指定されていること。
6. 前向きで励ましの姿勢
- 励まし: 前向きな言葉や励ましのメッセージが含まれており、チームメンバーが安心して行動できるようにします。
- 感謝の意: メンバーの努力や貢献に対する感謝の意が示されていること。
7. 適切なタイミング
- タイミング: 必要な情報がタイムリーに提供されることで、受け手が安心し、次のステップに迅速に移れるようにします。
これらの特徴を持つ人は、一発のメールであってもチームメンバーに安心感を与え、効果的にコミュニケーションを取ることができます。
例えば、キックオフミーティングの結果として役割分担などをまとめた指示メールの具体例を以下に示します。
件名: XYZプロジェクト役割分担と次のステップについて
本文:
チームの皆様
お疲れ様です。田中です。先日のキックオフミーティングにご参加いただき、ありがとうございました。
以下にミーティングで決定した役割分担と今後のステップをまとめましたので、ご確認ください。
役割分担:
- プロジェクトマネージャー: 田中太郎 (taro.tanaka@example.com)
- 全体の進捗管理、問題解決、外部との調整
- 開発リーダー: 鈴木一郎 (ichiro.suzuki@example.com)
- 開発チームの管理、技術的なサポート
- フロントエンド開発: 佐藤花子 (hanako.sato@example.com)
- UI/UX設計、フロントエンドコードの実装
- バックエンド開発: 山田二郎 (jiro.yamada@example.com)
- サーバーサイドの実装、データベース管理
- テスター: 高橋三郎 (saburo.takahashi@example.com)
- テスト計画の作成、テストの実行と報告
- ドキュメンテーション: 中村四郎 (shiro.nakamura@example.com)
- プロジェクトドキュメントの作成と管理
次のステップと重要な日程:
- タスク割り当て:
- まずは、6月30日(水)までに各自のタスクをAsanaに入力してください。
- タスクの詳細と締切は以下の通りです。
- フロントエンド設計: 佐藤花子
- 7月5日(金)までに初期設計案を提出
- バックエンドAPI設計: 山田二郎
- 7月7日(日)までに基本設計を完了
- テストケースの作成: 高橋三郎
- 7月10日(水)までにテストケースを作成
- 週次ミーティング:
- 毎週月曜日の10:00-11:00に皆さんの予定が空きやすいということでしたので、このタイミングで週次進捗ミーティングを行います。
- 次回は7月1日(月)10:00からです。Zoomリンクは追ってお送りします。
- 進捗報告:
- 毎週木曜日の24時までに、各自の進捗をAsanaに更新してください。
- 問題や遅延が発生した場合は、早めに共有してください。その他、「これを聞いても大丈夫かな?」と迷った時点で質問してください。
その他:
- コミュニケーション: 質問や問題があれば、Slackチャンネル(#XYZプロジェクト)で共有してください。
- リソース: 必要なリソースや参考資料があれば、適宜共有フォルダ(https://www.JJJ-XYZpro.co.jp)にアップロードしてください。
皆さんの協力を得て、このプロジェクトを成功に導きたいと考えています。何か不明点や問題があれば、遠慮なくご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
田中太郎
XYZプロジェクトリーダー
Email: taro.tanaka@example.com
Phone: 090-1234-5678
このメールには以下の要素が含まれています:
- 役割分担の詳細: 各メンバーの役割と責任が明確に記されています。
- 次のステップと締切: 各タスクの詳細と締切が明示されており、何をすべきかが明確です。
- 定期ミーティングと進捗報告: 週次ミーティングの日時と進捗報告のタイミングが示されています。
- コミュニケーション手段: 質問や問題を共有するための方法が具体的に示されています。
このようなメールを送ることで、チーム全員が自分の役割と次に取るべきアクションを理解し、スムーズにプロジェクトを進めることができます。