今まで貯めてきた手持ちのお金がすべて無くなる
あるいは、
今まで貯めてきた手持ちのお金の効力が無くなる
といった想像をしたことはありますか?
生きていると色々なことがあります。
例えば、
詐欺
などの被害に遭ってしまい、手持ちのお金がすべてなくなる
といったことはあり得ますね。
「自分は詐欺などには引っかからない」
と思っている人も引っかかってしまうのが詐欺の怖いところです。
特に、今まで特に引っかかったことがない人は、
どういう感じで詐欺に引っかかってしまうのか?
といった想像も意外となかなかできないので、
油断した時などに、急に大ダメージを食らう可能性があります。
しかも、詐欺にあった人はそれを契機にさらに詐欺に遭うという二次被害に遭う可能性もあるため、このスパイラルに入るとどんどん手持ちのお金が減っていく可能性があります。
詐欺には最大限気を付けるのはもちろんですが、
それでも限界はあると思いますし、
「あんまり、遭いたくないけれど、自分も詐欺に遭ってしまう可能性がある」
と考えておくのが一番無難なのかもしれません。
また、
日本円の価値が無くなってしまう
という形で、
手持ちの日本円の効力が無くなってしまう可能性もありますね。
北斗の拳の世界のように、日本円が紙くず扱いされるのはかなり極端な場合ですが、
インフレ、円安
という形で現在進行形でじわじわと襲い掛かってくる可能性があるものです。
明日いきなり日本円の価値がなくなる場合というのは実際のところ滅多にないと考えられますが、
じわじわとその価値が相対的に下がっていくというのはあり得る方向性です。
日本円だけではなく、外貨に換えるなどしてこの辺りのリスクヘッジを行っている人も最近では増えてきているでしょう。
このように、
今まで貯めてきた手持ちのお金がすべて無くなる
あるいは、
今まで貯めてきた手持ちのお金の効力が無くなる
というのは何も荒唐無稽な想像ではなく、
じわじわと現実的に起こり得るものであると考えられます。
このようなシチュエーションを想像すると、
豊かさ=お金をたくさん持っていること
という単純な図式にはならないと考えられます。
いわゆる、金融資産が貯まってくると自分が豊かになった気になりますが、それは飽くまでも数字によって可視化されやすくなっているだけであって、本質的ではないと思います。
むしろ、
最悪、手元のお金がなくとも問題なく生活できる
といった状況を保つことができる人が豊かさを享受している人であるといえるでしょう。
このような人が持っているのは、
①「稼ぐ力」としての人的資本
や
②人脈としての社会資本
となります。
「稼ぐ力」というのは典型的には高収入の人が持っている物ですが、
これは、「他人の役に立つ力」「他人に何らかの価値を提供できる力」とも言えるでしょう。
このような力を持っている人は、貨幣経済がたとえ衰退したとしても、他人の役に立つことができている人なので、それに対する対価を他人から受け取りやすくなります。
仕事をすることに対する対価は別にお金である必要はないので、お金の量というよりは、
「他人の役に立つ力」「他人に何らかの価値を提供できる力」
がどのくらい自分に備わっているのかが重要になってくるでしょう。
このような人的資本が豊かな人は、手元にお金がなくとも、貯金がなくともやっていけるでしょう。
また、人脈が広くて、さまざまな人からサポートを受けられる人、社会資本が備わっている人も、手元にお金がなくともなんとかなる可能性が高いです。
典型的には、田舎の相互扶助の関係などがこれに当たりますが、よく知っている間柄ならば、貨幣を用いなくとも、お互いを助けやすくなります。
このように、
数字で可視化されやすい分、金融資産の多寡に私たちはつい目がいきがちですが、
①「稼ぐ力」としての人的資本
や
②人脈としての社会資本
は生きていくうえでかなり重要になってきます。
いざという時にあなたを助けてくれるのはお金ではなく「稼ぐ力」や人脈
と言えるでしょう。
金融資本、人的資本、社会資本、
どれも重要視したいですね。