「人生は配られたカードで戦うしかない」とはよく言われますよね。
出自がよくなかったり、貧困家庭に生まれただとか、病弱であることなど、自分の状況を他人と比べて嘆くことは容易にできます。
しかし、限られた手札を適当に使用せずに、どう活かしていくか創造性を発揮することによって打開策が見いだせるということもあるのです。
打開策を探るために必要なのは、まずは自分の目の前に配られたカードをじっくりと観察し、どんなカードを自分が手札として持っているのか認識し、その手札の中で今後どのように勝算をさぐっていくのかまずは考える必要があります。
たまに配られたカードをそのままにして自分の手札を禄に確認せずに、自分に配られたカードがそもそも隣の人と比べて少なすぎる、不利だとかいって、そのままゲームをまともに薦めようとしない態度の人がいます。すなわち、自分の強みを分析することなく、ただただ文句ばかりをいうことに時間を使っている人です。
もちろん、配られたカードの内容が不公平だという点を追求して、例えば、政府などに文句をいうことも一つの選択肢にはなると思いますが、なかなか個人のみの願いは叶えられることはなさそうです。
むしろ、政府に対して文句を言うことだけに時間を使用してしまうと、同じ時間で他のプレイヤーにどんどん差を付けられてしまう危険性すらあります。
したがって、政府に文句をいうことは確かに正当なのかもしれませんし、自分の不幸を嘆くこともいいのですが、それと並行して、手元の手札で今後どうやって戦っていくべきなのか、ということも考えないと、文句や愚痴を言っている間に死亡する危険性があります。
したがって、苦境にあっても自分の強みをどうやって活かすべきか考えて、限られた手札の中でどう方針を立てるのか、ということを考える必要がありますね。
ところで、「自分は運が良い」と思っている人がいます。
これは自分と他人のカードを見比べて自分の方に良いカードばかりが来たことによって、「自分は運が良い」と考えている人もいると思われますし、
誰とも比べることなく、手持ちのカードをじっくり見て、自分の強みを認識した上で、「(このカードが手元に来てくれるだなんて)自分は運が良い」と考える場合もありそうですね。
後者のように、誰かと比べるわけではないものの、それでも「自分は運が良い」と考えている人は、自分の強みを活かして本当に運を呼び寄せることができる、という話があるようです。
これは、「自分は運が良い」とする結論が既に決まっている上で、手持ちのカードを見てみると、そのカードをどう利用すれば運が良いと言えるのか、ということを思いつきやすいということがあるようです。
すなわち、リフレーミングの一種として予め「自分は運が良い」と決めてしまって、それを元に現状の事実から「では、何故、自分は運が良いと言えるのか?」と考え始めることによって、自ずとその根拠を発見できるということです。
自分の世界認識は自分の状況解釈力によって決まるわけですから、解釈の仕方というのを前向きな物にしてしまうことで、どんなに手札が乏しくても、逆転のチャンスを見いだすことができるようになるでしょう。
そのような意味でやはり、リフレーミングの枠組みをもっと自分の中に取り入れることは人生をより良くすすめるために重要であると言えそうです。
他の例で行くと、カードを眺めて「ありがたい」と呟くという方法もあるようです。すなわち、カードをみてありがたいと感じたという解釈の結論を先に決めてしまって、その結論から「何故ありがたいと言えるのか」という根拠を勝手に探し出すようにするわけです。
練習問題として、例えば、以下の状況で「ありがたい」といえる根拠を探ってみると良いでしょう。
①年収が低い
→年収が高いと調子にのって散財しやすくなってしまうところ、自分は年収が低いことからそのような誘惑にそもそも駆られずに堅実に蓄財をスタートさせることになるのだからありがたい
②上司から怒られた
→そもそも、部下に対して怒ったりすること自体がエネルギーのいることであり、そこまでして自分に対して教育上の示唆を与えてくれると言うことは、指摘されたことは非常に重要なことであるわけだから、それを今のうちに知ることができたというのはありがたい
③金持ちの家に生まれなかった
→家が貧乏だったから人生の早いうちから自分はお金持ちの家に生まれた人とは違って早めに金銭面の万全な対策をする必要があるということが分かった。これによって、あらゆるリサーチや努力を重ねて、金融リテラシーを高めることができたし、滅多なことでは財政基盤が崩れない状態を目指すことができた。家が金持ちだからといって決して油断することなくスキルを高めて人生をすすめることができたのでありがたい
このように一見ネガティブと思えるようなことであっても、ポジティブな発想に解釈替えをしてしまうことができたら人生をよりワクワクできる物にすることができます。
そして、このリフレーミングの能力を高めることによって、今後どんな不幸な事が起こったとしてもそれすらポジティブに変換することができるようになるわけですから、これこそまさに一生物のスキルと言えるでしょう。
このように、考えていくと普段からリフレーミングをどうやって行う事ができるのか、研究し、試行錯誤することは非常におすすめです。