INTJ型というのは、建築家型 (INTJ) とも呼ばれ、キャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズが開発した16性格タイプ、マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標 (MBTI) のうちの1つです。
こちらに性格の概要が載っています。

他の説明としては以下のような物が挙げられますね。
INTJ は、内向型 (Introverted)、直観型 (Intuitive)、思考型 (Thinking)、判断型 (Judging) の頭文字を取ったもので、建築家型と呼ばれます。1人で過ごすことを好み、特定のタスクやプロジェクトのアイデアや概念よりも事実や詳細を優先します。論理と根拠に基づいて意思決定を行い、自発的で柔軟性があります。戦略的で論理的な考え方をするため、立案者型と呼ばれることもあります。
・内向的で、1対1の会話で意見を言う傾向がある
・組織の枠組みを維持するために、戦略を実行する意欲がある
・事前に計画を立てるために、体系的で秩序のある職場環境を求める
・感情に重点を置かず、論理的で客観的な視点を持っている
・詳細な事柄ではなく、抽象的なデータを分析することを好む
・専門分野を習得することを好む
・大きなグループではなく、1人で仕事することを好む
建築家型は特定のシステムや戦略に鋭い視点を持っています。彼らは、適切なタイミングで適切な手を打つ必要があるチェス盤のように世界を捉えています。この世界観によって建築家型はシステムの仕組みを理解し、さまざまな場面でパターンや論理的な結果を見抜く力があるため、特定の状況でどう進むべきかを理解することができます。また、望む目標を達成するために、プロジェクトやアイデアに精神的なエネルギーを注ぐことを好みます。
そして、新しい知識を得るのが好きで、常に改善を目指しています。完璧主義で、自分自身や周囲の人のパフォーマンスに対して、極めて高い期待値を設定しています。生涯学習し続けることに興味を持ち、学んだ新しい情報を適用できる分野でスキルと意識を磨いていきます。
建築家型は外部から新しい情報を得て、それを検証し、観察した結果から新しいことを学ぶのを楽しみます。自分で責任を持って仕事を完了させるのが得意なので、干渉されすぎないような職場に惹かれる傾向があります。
よく見られる職業には、科学や技術、法律分野での仕事が挙げられます。知識と複雑な分析を重視するため、締め切りが設けられた環境の中で独立して仕事をし、結論を導き出す立場にいることが多くなっています。
具体的には、海洋学者、パラリーガル、生化学者、環境科学者、弁護士、Webエンジニア、データベース管理者、ソフトウェアエンジニアなどの職業が向いています。
https://jp.indeed.com/career-advice/finding-a-job/intj-personalityから抜粋
そんな説明で以下のような職業がオススメとして挙げられることが多いようです。
- 芸術と人文科学
- メディア
- ビジネスと IT
- 金融
- 教育や法律関係
- 医療や健康に関わる仕事
こうやって見ていくと、私自身も興味があるジャンルが幾つもあります。
もっとも、ジャンルそのものは正直どうでも良いのではないか、と私は考えています。
実はこのブログの最初の記事でINTJ型の人に経済的自由の達成を目標とすることを私は勧めています。
要するに、
もともと目的達成に特化した能力を持ち、かつ、他人との煩わしい人間関係をストレスに感じやすいINTJ型こそ、経済的自由を目指すべきであり、かつ経済的自由の達成は人生をより彩のあるものにするのではないでしょうか。
という話をしているのですが、
前提として、自分なりの情報収集を行った上で自分なりの考え方や主張を出すことが多いINTJ型の場合、取りあえず、他の同僚との同調性が求められるような伝統的な日本企業の社員としての適合性は微妙なんですよね。
そして、勤め先から、
「結論はこちらが決めたから、君たちはそれに従って適切に動いてね」
などと言われると、
「いや、そもそも、何故その結論になったの?」
などと思ってしまうわけですね。
そして、自分なりの意見がある人が多く、端から見ると反抗的になりやすいです。
真面目に物事を考えている分、細かい突っ込みとかもやたらと入れたがるので、ついつい反抗的な態度に見えやすいんですね。
そして、日本においては、
伝統的な日本企業にまともに勤めている人=立派な大人=社会人の模範
のように、扱われているので、彼らの規範が、そのまま社会規範になってくるわけですね。
そして、そのような「社会人の模範」を守れる人を量産することを日本の学校は基本的に求められているので(最近はさらに追加で色々と要求されているみたいなので本当に大変そうですが)、学校における秩序や規範も当該社会規範を培うことを目的とした物になるわけですよね。
こうして、伝統的な日本企業に都合の良い社会規範が色んな人に広まって、「それが普通だよね」という状態になると、INTJ型の人が半ば自動的に社会不適合者になりやすいんですよね。
ただ、反社会的な言動をしている人が注目されているという現象も時折ありますよね。
いわゆる、サイコパスと言われる人たちもそうかもしれませんが、社会不適合な人による言動は注目を集めやすいです。
このような人を見かけた場合の世間の反応って、
「またなんか変な人がいるなあ」
と流すか、
「もしかしたらそっちの考え方の方が本当は良いのではないか(自分はなかなかできそうにないけど)」
と割と真剣に検討し始める場合の2通りが大筋であると思われるのですが、
後者の傾向が強まる場合というのは、社会規範に従うことが成功や安全を担保してくれる目処が立たなくなった、いわゆる、社会不安が高まっているときなのかな、と考えています。
社会に適合する行動を取ることができる人が、そのまま社会に適合していて、それゆえに成功できたり、安全が約束されると言えるのであれば、社会不適合者に注目するべき動機ってほとんどないはずなんですよね。
やっぱり、
「変な人もいるんだな」
「面倒くさそうだから距離取ろう」
ぐらいにしか思わないと思います。
でも、
この社会規範に従っているだけで自分の将来って本当に大丈夫なの?
と思ってしまうと、社会不適合者が自信満々に振る舞っているのを見ると、それによって心が揺さぶられてしまう、というところがあるのかもしれないですね。
INTJ型の場合は、自分で情報収集した上で自分なりの主張や結論を持っているので、この辺りってあまり気にならない所だと思うのです。
他の人が「取りあえず社会規範に従っておくか」と考えているときに、INTJ型は自分なりに規範を定立してしまうため、社会不安があろうがなかろうが関係なくなるんですね。
結果的に、それは社会不適合者になってしまう原因となってしまうのかもしれませんが、自分なりに考えて規範を定立している以上、そこには芯があることが多く、折れにくいと考えられます。
そして、たまたま自分が立てた規範と社会規範との折り合いがつくこともあり、その場合は厳密には社会不適合者にはならなくなるわけです。
因みに、以前にも、そもそも私たちが「社会」に合わせる価値は本当にあるのか、という話を書きました。
上にも書いたのですが、 社会に適合する行動を取ることができる人が、そのまま社会に適合していて、それゆえに成功できたり、安全が約束されると言えるのであれば、社会に合わせる価値は一応あるとは言えそうですよね。
でも、社会不安があると、
「本当にそうなの?」
という話が出てきてしまうんですよね。
それだけにとどまらず、その人から見て非人間的(その人らしくない)な振る舞いを社会が強制してきて、それが原因で、その人が適応障害になってしまったり、鬱になってしまったりしたら、
もはや、そこまでして、社会にわざわざ合わせるメリットってあるの?もう自分で道を切り開くしかないんじゃないの?
って話も出てきそうですね。
こうなってくると、もともと社会規範に合わせることを主たる発想として持っていないINTJ型はいわゆる社会不適合者だったとしても、普通に活躍する可能性が出てくるのではないか、とも思うところです。
というわけでようやく
「INTJ型の適職は何か?どういう活躍の可能性があるのか?」
という話に入るのですが、
結論としては、
経営者や研究者あるいはそれと同等の立場
になるのかなと思います。
「あれ、職業・・・・・・?」と思った人もいると思いますが、
職業はあまり関係ないのではないか、と個人的には思っています。
というか職業という枠組みを採用するのはそもそもおかしいのではないか、と考えています。
INTJ型には立案者という別名もあり、これはmastermind(首謀者、黒幕)と言われるような立場です。
これはいわゆる計画を立てたり構想をする人です。
INTJ型には建築家という名前もついているようですが、建築家も、建物の設計や構想をすることが主な仕事で、現場で大工の仕事をして実際に建物を作ったり、現場監督をするような仕事ではありません。
すなわち、プランは考えて提案はするが実行や遂行の場面にはあまり関わらない人たちです。
「すべての物は二度創られる」という言葉が『7つの習慣』という書籍でも触れられているとおり、
すべての物は第一に頭の中で想像され(知的創造)、第二に物理的に創造される(物的創造)わけですね。
この話は『7つの習慣』という書籍では、「終わりから考えるという第二の習慣」において前提として触れられている物です。
すなわち、自分が死んだときまでに何を為していたいのかをそもそも考えないのに(知的創造)、実際に何かをしようがない(物的創造)という話を「自分の葬式の時を考えろ」と言って語っています。
建物を建てる場合も、建物の材料が物理的に十分あって大工さんがたくさんいたとしても、そもそもの話、設計図を誰も創らなければ、あるいは、建物を建てるという計画を誰も立てていなければ、その場所に建物は建ちようがないわけです。
このような知的創造のプロセスをINTJ型は得意としていると思われます。
人によっては、知的創造と物的創造の部分を全部一人でやってしまうため、結果的に、一人で仕事した方が早いじゃん、と思って一人で黙々と仕事している人もいます。
しかし、どちらが得意分野かと言われると、その特性上前者の知的創造の方に力を入れると能力が伸びやすいと考えられます。
したがって、物的創造の仕事をメインにしてしまった時点で、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。
典型的には勤め人、サラリーマンをやっているときですね。
勤め人というのは、基本的には上から降ってきた指示を的確に遂行するという物的創造がメインの仕事になります。
要するに、INTJ型は物的創造をする勤め人にそもそも向いていません。
このような意味で職業は全く関係がありません。
そして、資本主義社会においては、商品を生産することが人々の役割になるわけですが、商品の生産における知的創造は資本が行って、労働者がその指示に従って物的創造を行い、これによって商品が生産されるというような役割分担が基本路線になります。
資本が商品生産の主役として活躍するわけで、人格化された資本が資本家となります。
資本家=経営者といえるのかといわれるとやや微妙ですが、立場としては、知的創造をするべき立場の人になります。
よって、INTJ型は基本的に知的創造がメインの仕事となる経営者が向いています。
また、自らの立てた仮説に従って、その仮説が正しいのかどうか分析したり、検証したりする知的な作業がメインとなる研究者も向いていると思われます。
しかし、困ったことに、全ての人がそう簡単に経営者になれるわけでも研究者になれるわけでもありません。
勤め人は安定的な給与所得が勤め先からもらえるため、取りあえず当面の生活はなんとかなる可能性があるというアドバンテージがありますが、
経営者や研究者にはそんなものは、よっぽどもともと実績を上げている人だったり、成功者でなければありません。
すなわち、経営者や研究者を選ぼうとする時点で一定のリスクを負う必要がある人が大半です。
もちろん、実家が太くて、いつでも親に支援してもらえるだとか、配偶者が支援してくれるというラッキーな状態の人はそんなことを考える必要がありません。
そのような人は、いつでも、リスクを負って下さい。どうぞどうぞ。
しかし、そうではない人の方がほとんどでしょう。
すなわち、リスク許容度が低すぎて、事実上、勤め人として頑張るしかない、という状況の人です。
人によっては果敢に
「夢を追いましょう!」
「さっさと会社辞めて起業しろ」
などと勧めるところですが、
私はそのような無謀な提案はしません。
まずは、障害となっているリスク許容度を高めることをオススメします。
すなわち、そもそものリスク許容度を上げてしまい、リスクをとれる状態にするために、①経済的自由を目指すのが一つの案になります。
上記の通り、経済的自由の達成によって、他の人がとれないリスクを取ることが可能になるため、活路が見いだされやすいです。
経済的自由の達成によって、生活費の不安は予め解消してしまって、その上で、起業のための準備をしたりだとかする方向性があり得ます。
因みに、達成までの期間については一定の目安があります↓
因みに、そもそもの生活費の不安についてですが、
ダイレクトに、基礎生活費を減らしてしまうと、生活費の不安はかなり減ります。
生活費が少ないと、事実上将来において発生する負債も減らすことができるので未来においても安心材料になります。
そして、極めて夢のない話ですが、生活費の多寡に直結するのは、住居費・家賃です。
節約ブログでは何故かあまり触れられませんが、如何に住居費・家賃を攻略できるのかが最大の肝と言っても過言ではありません。
実家暮らしが可能な人は本当にラッキーです。
その幸運は今後も活かして下さい。
私は無理だったので、自分で何とかしました。
住居費・家賃 は聖域ではありません。
聖域だという思い込みは消しましょう。
相場の範囲内であっても家賃についてはある程度頑張ることは可能なので、無理のない範囲で生活を見直すことをオススメします。
そして、生活費の見直しに直結する行動は断捨離です。
部屋の物を捨てたり、片付けたりすることは、過去の自分の行動を現時点から否定することに繋がりかねない行為なので、気持ちの上で躊躇する人もいますが、
過去における購買行動が適切だったのか、という視点を持って、今後の改善に活かそうとする発想が大事になります。
このようなプロセスを経て購買における意思決定基準を自分の中で確立できると、かなり安定した生活を送ることができます。
節約とかって意味ないよね、稼いだ方がぶっちゃけ早いじゃん、と考えている人もいるかもしれませんが、
購買の意思決定基準を自分の中で確立する間に自ずと自分の価値観を内省せざるを得ないため、いざという時の自分の決定に自信を持てるようになります。
また、節約と稼ぐことは二者択一ではありません。よって、両方やっても特に問題はありません。
また、「忘れられがちな支出」である税金・社会保険料が何気に一生涯を通じての最大の支出ですので、次の話とも絡みますが、勤め人は勉強を怠らないことが重要です。
二つ目の案としては、金融所得による経済的自由の達成を目指すのと同時に、
②副業を頑張ることです。
基本的に、起業で成功している人というのは、果敢に勤め人を退職して猛然と突き進むような人ではありません。
むしろ、その逆で勤め人として働きながら慎重に慎重を重ねている人の方がリスク管理ができている分、成功しやすいです。
副業と言っても、適当なアルバイトをするわけではありません。
自分が経営者として仕事をしなければいけないような副業です。
知的創造を内容とするINTJ型に合った副業です。
副業で試行錯誤すれば経営者としての経験値も少しずつつくでしょう。
因みに、勤め先の給与所得がそこそこある人(個人の課税所得が900万円以上ある人)はさっさと法人を設立することをお勧めしています。
これについては金融課税の話題の際に触れましたが、法人設立のハードルは意外と低いです↓
副業をする際にもともと課税所得が900万円以上ある人は取りあえず法人を設立し、そこで副業の運営をする経験値を積むすることがお勧めです。
法人住民税が7万円ほど赤字でも確実にかかってしまうことなどを気にする人もいるかもしれませんが、授業料として割り切ることも大事だと私は考えてます。
因みに、副業を頑張ろうと思って例えばブログなどを始めたが、全然儲からないんですけど、、、、となっている人もいるかもしれません。
調べましたが、それが普通ですのである意味安心(?)です。
副業に関するリクルートの調査(2020年12月)があります↓
企業に勤める正社員で、調査時点(2020年12月)で兼業・副業を実施している人は全体の9.8%でした。
兼業・副業経験者で、調査時点では実施していないものの再開意向がある人と合わせると、全体の15.0%が兼業・副業に携わっているという状況でした。
また、全体の41.8%の人が、これまで兼業・副業の経験はないが今後実施してみたいと回答しており、兼業・副業の実施意向があることが分かりました。
年代別に兼業・副業の実施状況をみると、最も兼業・副業の実施率が高いのは20代後半(25~29歳)の21.0%でした。
次に、これまで兼業・副業の経験はないが実施意向がある人は30代前半(30~34歳)で最も高く50.3%、およそ半数の人が兼業・副業に興味があることが分かります。
副業から得られる1ヶ月の報酬は「5万円未満」が最多で全体の45.9%、次に「5~9万円」が25.6%という結果でした。副業の数は「1つ」が79.6%と多数を占めました。
副業をしている人の多くは、1ヶ月の副業収入は10万円未満であり、実施している副業は1つであることがわかります。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruitcareer/news/pressrelease/2021/210225-02/
詳しく見たい方はこちらからどうぞ↓

というわけで、ほとんどの人が上手くいっていないか、上手く行く前に挫折していると考えられそうです。
私も書店などで副業に関する書籍などを何冊か立ち読みしましたが、数ヶ月で軌道に乗っている人はいるものの、ほとんどがたまたまとか運が良かったと言わざるを得ない状況です。
特にストック収入型の副業を狙う場合は1年ぐらい成果が出なくてもしょうがないという割り切りは大事です。
そんな何年も収益が出るまでは精神的に耐えられないという人は、まずはフロー収入型の副業からやって成果を出しつつ、自分は副業を頑張っているんだ稼げてはいるんだと言い聞かせてなんとかしてモチベーションを保つことが重要になってくるのだと思われます。
とにかくこの手のは継続がカギになってくるので、自分の心が折れないようなあらゆる工夫が必要になるでしょう。
私はやってはいませんししかも好みではありませんが、例えば、電脳せどりなどもそれなりに労働時間をつぎ込めば一応成果は出るようですね。
まあ、それすら面倒くさくてやりたくないという人もいるかもしれませんね。
そういう人の場合、事業買収、いわゆる、スモールM&Aを行うという方法があります。
事業を買収すると何が良いのかというと、「時間や労力を金で買える」点です。
特にストック型収入の場合は、成果が出るまで時間がかかりすぎて気持ち的に萎えてしまう人が続出するため、お金を払うことでその辛さを軽減することが可能です。
スキームとしては、事業譲渡でも、株式譲渡契約でも何でも良いのですが、この辺りは相手が個人か法人かという色んな問題が関係してくるので、事前に調べることがオススメです。
最近は個人がM&Aをすることも増えてきました。
関連書籍もたくさん出てきました。
今後も少しずつ増えてくるでしょう。
これは、やはり、ネットを通じてM&Aできるようになってきたというのが大きいです。
良い事業が誰にでも変えるわけではないですし、ある意味株式などを金融市場で買うよりも大変な面がある場合もありますが、この方向性を模索してみるのもアリだと思います。
事業を買収してしまうと否応なしに経営者になってしまうので、頑張らざるを得ない、という効果もありますね。
以上のような方向性で、少しずつ経営に慣れていくと経験値を積むことができるので良いのではないか、と私は考えています。
そのうち、タイミングが良ければ、独立というのが見えてくるでしょう。
独立というとカッコイイイメージが先行してしまいますが、事前にやるべき事をやった人のみが高確率で成功できると言っても過言ではないので、少しでも独立に興味がある人は少しでも良いので、今から自分は何をするべきなのか考えておくことが良いと思われます。
以上のように、少しずつあらゆるリスク許容度を上げていって、経営者や研究者に本格的になることを検討するのが一番安全策かなと考えています。
見てきたとおり、リスク許容度を上げる作業は、極めて地味な作業の集積です。
客観的に見て非常につまらないです。
しかし、盤石な土台をまずは足下から築き上げることが極めて重要です。
真に良い家を建築するには、まずは地味でつまらなくても土台作りから頑張らないと行けないわけですね。
もっとも、これらは勤め先を退職することを念頭に入れていますが、実はINTJ型の人でも勤め先を退職する必要はありません。
どういうことかというと、大分上の方で、INTJ型の人の適職は、
経営者や研究者あるいはそれと同等の立場
になるのかなと思いますなどと書いているわけですが、
「 あるいはそれと同等の立場 」
というのがミソです。
すなわち、三つ目の案としては、これらを頑張るのと同時に、勤め人の立場にして、「 経営者や研究者あるいはそれと同等の立場 」になることを目指すという路線がまだあり得ます。
どういうことかというと、INTJ型の人の得意分野は知的創造の方なので、それをメインで行える働き方に変えてしまうということです。
これは飽くまで程度問題の所もあるのですが、知的創造ということは何をやるのか、ということを考えていくと、計画やプロジェクトの進行の立案をすることも含まれます。
すなわち、自ずと一定の裁量がある仕事となってきます。
端的に言えば、そのような仕事を兎に角勝ち取っていくことが重要になってきます。
因みに、一番、知的創造が可能なポジションはおそらく社長とか役員クラスになると考えられますが、
「うちは、年功序列だから仮に順調に出世しても役員になれるのは早くても50歳以降なんだけど」
となってしまう可能性が高いです。
さすがにそんなに待てませんよね。
したがって、若年の頃からなるべく自分の仕事が知的創造に関する仕事ばかりになるように流れを少しずつ創ることになります。
そして、知的創造に関する仕事というのは、上司から振ってくる雑多で納期のキツい仕事ではなく、タイムマネジメントの観点でいうところの、緊急ではないが、しかし、重要な仕事である第2領域の仕事がメインになります。
第2領域の仕事というのは、ざっくりいうと、「別にやらなくても誰からも怒られない仕事」です。まだ社内で誰も見いだせていない問題発見を行うというレベルの高い仕事になります。
通常の勤め人が求められる仕事は緊急かつ重要な仕事である第1領域の仕事がメインになります。こちらは〆切がキツくて「やらないと上司から怒られる仕事」です。いわゆる、出てきてしまった問題を解決する仕事になります。
そして、第2領域の仕事はまだ社内の誰からも見つかっていない問題発見を行うのであって、誰からも指示されたりしないため、自分が主体的に問題を発見するだけにとどまらず、その問題の解決策まですべて自分で考えなければいけないという極悪難易度とも言えるべき難しさがあるのですが、しかし、これこそがINTJ型が強みを活かしやすい知的創造の分野になります。
一方、第1領域の仕事は既に起こってしまった問題を解決するため、既に解決の方法はほぼ決まっておりそれが上司から指示されることが多いため、ほとんどが物的創造に関わる仕事が多いです。裁量がなくてつまらないことが多いです。
したがって、知的創造の分野でできる限り小さな物でも良いので成果を出し続けて、他の勤め人と同じような物的創造の分野の仕事でなく知的創造の分野で頑張ってもらう人としてのポジションを勤め先で勝ち取りに行くことになります。
え?それってそもそも若手だと難しすぎない?
と思った人が多いと思います。
実際、難しいと思います。
何が難しいかというと、知的創造というからには、頭を使う必要があるわけで、そもそも成果を出すために自ら勉強をする必要があるわけですね。
そして、勉強をするためにまず確実に必要なのは何でしょうか?
真面目で勤勉な性格でしょうか?
それとも、使いやすい良質な教材でしょうか?
いいえ違います。
間違いなく必要になるのは、
「勉強するための、集中できる、まとまった時間」です。
そして、これを確保するのが結構難しいのです。
社会人で自ら意識高く自己研鑽したいとか勉強したいと考えたことがある人はよく分かると思いますが、やろうと思っても、結構難しいです。
問題はそもそもの第1領域の仕事が多すぎてそれで疲弊してしまって、第2領域の活動に着手すらできないことが多いというところから始まります。
したがって、第1領域をまず撲滅するところから始めないと行けません。
しかも、それが終わってもさらに罠が待っています。
終わったとたんに「なんか、疲れたな」とか思い始めて第4領域すなわち緊急でもないし重要でもないことばかりやってしまうのです。
そして、第4領域で典型的なのは、スマホ依存症です。
私も何度も闘っています。
スマホでスクリーンタイムで確認すると、恐ろしいほどの時間を吸い取られていることが分かると思います。
スマホを触る習慣を消し去ると世界が変わります。
そして、第4領域に時間を使わなくなったら解決か、勉強できるのか、というと残念ながらそんなことはありません。
次にやらないと行けないのは、次の第1領域の仕事がそもそも来ないようにすることです。
コレをやることも工夫が必要であり一種の知的創造が必要になることがあるのでそのための勉強する必要があります。
このように、何とかして時間をかき集める必要があります。
そして、時間をかき集めたらそれをまとめて集中できる環境を整えて、時間の質を高めて、 「勉強するための、集中できる、まとまった時間」を用意します。
この時にさらに必要になるのは勉強するための空間です。
特定の時間が生じた瞬間に①第4領域に落ちてしまうための五感の刺激を受けないようにする、ことと②第2領域に取り組むための五感の刺激を自分に与える、という2つの空間管理の工夫が必要になるのです。
これでようやくまともに勉強できる時間が整います。
しかし恐ろしいことに勉強できる時間がちょっと整ったからといって、上に書いた極悪難易度の知的創造が上手くできるのかというとそうではありません。
というのも、例えば本などで勉強しようと思った場合に、本自体に
「あなたの職場にはこんな問題があるだろうけど、解決策はズバリこれです!」
などということが書かれていると言うことは、当たり前ですがまずありません。
すなわち、ちょっと勉強したところで、結局自分の頭で考えないと、問題発見もそれの問題解決策も出てこないのです。
それに、ダイレクトに本に書かれていたら、その著者に直接聞いて勤め先の問題発見と解決をするのが良いという話になりかねず、あなたは別に要らないという話になりかねません。
そして、経験上、一冊の本を読んだからそれを思いつくのかと言われるとそのようなことはほとんどありません。
様々な本を読んでアナロジー思考などができるようになって初めて個別具体的な問題発見とその解決策が思い浮かぶようになります。
そこまで行くにはおそらく相当量の勉強が必要になると思われます。
したがって、かなりの勉強時間が必要であり、問題発見とその解決策の難易度が高ければ高いほどそのために取られる時間もかなりかかると思って良いかもしれないです。
時間を制しないと、難問は解けないと言うことですね。
とはいえ、この難しさをクリアするべく努力することがむしろワクワクするとか楽しそうだと思った人はこの路線もオススメです。
とまあ、そんな感じで最後の案はかなり難しいのですが、
いずれにせよ、結論として、INTJ型の人の適職は
経営者や研究者あるいはそれと同等の立場
であって、知的創造を主な仕事にすることであって、職業などは本質的には関係ないのではないかというのが私の考えです。
できれば、知的創造を主な仕事としてできるような職業や勤め先を最初期に選択することが望ましいのですが、
しかし、それが叶わなかったとしても上記のような各工夫によって事態を打開できる余地はあります。
でも、ウチは難しいかもしれない、などと考える人もいると思いますが、
何事も少しずつ前進することによって自分の周辺環境をコントロールできる範囲を他人を巻き込みつつ少しずつ広げていくことが重要になってきます。
自分の運命は自分で切り開きましょう。