あなたはタバコを買う人でしょうか?
私はこれまでの人生でタバコを買ったことはありません。
また、タバコを吸ったこともありません。
おそらく今後の人生においてもタバコを購入することもタバコを吸うこともないでしょう。
理由は単純で、
①健康に害があり依存性が高いこと
とそのくせに
②値段が高いことです。
しかし、周りを見てみると上記のような性質を持つタバコであっても買いまくって吸いまくっている人も存在します。
彼らによると、タバコを吸うと精神的に落ち着くとかタバコを吸うことで喫煙所におけるコミュニケーションがはかどるとかその辺りの理由が大きいようですね。
しばらくタバコを吸えないと禁断症状が出てしまって耐えられない、という人がほとんどのようでそれゆえにタバコは依存性の強い物とされています。
上記のように、タバコを吸うことで喫煙所コミュニケーションがはかどるという下手な言い訳が成立してしまう分やめるのが大変なのでしょうね。
例えば、いつも喫煙所コミュニケーションをする相手が自分にとって掛け替えのない親友とかだったら禁煙をするのは相当困難なはずです。
何故ならば、自分が単純にタバコを我慢するだけでは足りず、その人との今まで築き上げた安定した人間関係まで破壊されてしまうリスクが存在するためです。
このように人間関係破壊リスクがある場合にはたとえ頭ではわかっていても悪習慣を絶つことは難しいのです。
ところで、このような「タバコを買いまくる人」がいる一方で、
「タバコ株を買いまくる人」も存在します。
タバコは当然どこかで生産され、商品化された上で消費者に売却されているからこそタバコを吸っている人がこんなにも存在するわけで、タバコを販売している企業が存在するわけです。
タバコのように依存性の高い商品を売ることによって莫大な利益を上げているこのような企業が上場している場合、株式市場でこのような企業の株式を買っている投資家が存在するわけです。
彼らは、安定した収益を上げ続ける企業に投資する「タバコ株を買いまくる人」です。
彼らはタバコという物が依存性が高く、一度ハマるとなかなか抜け出せないことから、企業が安定した収益を上げ続けることができるという点に着目し、タバコ株を買いまくっているのです。
そして、彼らの多くはタバコ株を買いまくるくせにタバコはなかなか買わないです。
彼らは身近に存在する喫煙所にたむろしている喫煙者の様子を遠目に見ながら「最近は○○という銘柄が人気みたいだから××というタバコの会社が強そうだな」などと考えるだけで、彼らにいちいち話しかけません。
多くの場合、友達になることもありません。
ひたすら遠くから見ているだけなのです。
何故そんなことをするかというと、タバコは健康に害があってしかも依存性が高いものであるということをよく知っているからなのです。
したがって、自分ではタバコを買わないし当然吸わないが、しかし、タバコはその依存性の強さ故に馬鹿売れしているため、株式で安定的に儲けたいという気持ちがあることからタバコ株は買いまくるようになります。
端的に言うと、「タバコを買いまくる人」は間接的に「タバコ株を買いまくる人」のカモにされていると言えるかもしれません。
彼らはたとえ物理的に近くに存在していても、全然違う人間であって、その心理的距離はかなり遠いです。
これと似たような構造は色んなところで見られます。
特に依存性の強い商品においては、このような構造はよく見られるのであって、カモにされている人は遠くから自分が見下ろされるように観察されているだけということに気づいていない場合も多いです。
このような構造にどこかで気づくことができれば、それまでの自分の行動を見直すきっかけになったり、その後の人生の方向性も自ずと変わってくるでしょう。