基本的に激務ばかりのブラック企業というのは忌避されます。
例えば、パワハラなどがなくても純粋に長時間労働は人の正常な思考を奪いがちです。
好況の時は仕事がやたらと生み出されるので、激務になりがちでそれだけで消耗しやすくなります。
しかし、コロナの影響などにより不況になってしまい、仕事がどんどん入ってこなかった場合には仕事がなくなり激務から解放されます。
そうなると、本来だったら自分の時間ができるわけですから喜ばしいことのはずですが、これによって逆に不安になってしまう人もいます。私の周りにもいます。
すなわち、仕事が減るということは、勤め先の業績が悪くなるということなので、そもそもリストラのリスクが高くなるわけです。
しかも、自分の手元の仕事がなくなっていくことから、「仕事を任せられないということは自分が干されており、ゆえにリストラ対象なのではないか」という不安が生じます。
おそらく、このような思考過程を経て、せっかく激務から解放されつつあるのにも関わらず心穏やかにならないということが出てくるわけです。
しかし、不安に思って何も手につかないだとか、鬱になって何もできない状態というのは、不健康な状態で無為に時間だけを消費していくことにつながるので、このような状況から不安感を自分の頭の中で増大させてしまうことはなるべく避ける必要があります。
基本的に、私は「不安感や鬱で何も手につかない、活動的になりにくい、集中できない」という時間が来ると、
「あ、私今健康じゃないんだ」
と思うようにしています。
ですから、この不健康状態を予防するための対策が必要になるのではないでしょうか。
そのためにはおそらく重要な知識を手に入れる必要があります。
それは何かというと、
「無職になってしまう=悪い状況に陥ってしまう」というのはただの思い込み、固定観念に過ぎない
ということです。
勤め先をやめたり、リストラされて無職になるというのは、デメリットばかりではありません。
無職になるとどうしても、自分が勤め先から評価されていなかったことのショックと同時に収入がたたれてしまうことから悪い印象がつきがちですが、
①自分が本当にやりたかった仕事を新しく見直す機会
②自分の才能を生かすために学び直す機会
③嫌な上司からの指示から解放される
④自分の自由な時間を手に入れる機会
というようなメリットがあります。
特に、時間がたくさん手に入るという点はとても大きいです。
人生においては時間が最も制限されておりかつ重要ですから、無職になることで莫大な時間を手に入れ新しいチャンスを掴むことができます。
まさに千載一遇のチャンス、運命の転機と捉えるべきでしょう。
このように無職になることに対してポジティブに捉えることができれば、仕事が減ってきても不安があまり生じません。
このように、「無職」という言葉に対するネガティブなイメージを持っている人はまずはそれが固定観念に過ぎないということを知ることが重要ではないでしょうか。
特に、経済的自由を達成してしまうと、不況やリストラに関係なく、いつでも自らアーリーリタイアやFIREすることができるので、事実上「いつでも無職になっても困らない権利」を一方的に保持し続けることができるわけです。
これは、単にリストラで無職になるよりははるかに強い状況ですので、違うといえば違うのかもしれませんが、無職になるということについてのイメージは一葉ではなく、自分の認識によってどうとでも捉えられる、リフレーミングできるということです。
とはいえ、収入がたたれてしまうのは現実的にきついという話もわかります。
そのために、現実的に私たちがやるべきことは、よく言われますが、まずは「生活における固定費」を減らすということでしょう。
これは普段からの心がけが必要ですが、まず家賃を減らすところから普段から検討しておくべきです。
普段からしっかりと固定費を減らしておくことで予定外の状況にも柔軟に対応できます。
変化の激しい時代にはこのような不測の事態に対応するための、普段からのリスクヘッジが重要になります。
それと同時に、「無職になる」というような一見悪い状況になってしまった時には、「そこから学べるものは何か、逆に得られるものは何か」ということを考えて次に生かすという事実にポジティブな意味付けを与える能力、解釈能力も重要になると思われます。
リーマンショックの際には、リストラされた人が再就職活動と同時に新たな技能を学ぶことでキャリアを取り戻したという話はよく聞きます。
やはり、出来事に応じて自分ができることはあるはずだということをあらかじめ知っておくことが重要でしょう。