以前から話題になっていた、
Apple Vision Pro
これを初めて知った時、
革新的だ
と感じました。
Apple Vision Proは「空間コンピュータ」と位置づけられているようですが、
これが非常に興味深い。
Apple Vision Proという現状出ている商品自体には様々な意見があるようですが、
一つのパラダイム転換をもたらしているのは間違いがないと感じます。
そのうちの一つとして、
「そもそも、でかいモニターという物質が必要がない」
というのは非常に大きいと感じます。
これまでコンピュータと呼ばれるものは、
「大きな画面を用いるため、それを投影できる大きなモニターが物質的に存在する必要がある」
という前提が存在していたように思えますが、
大人数で画面を一緒に見るのでは無ければ、結局、自分の目で見えるようにすればよいのですよね。
スマホなどは小さな画面の中で様々な恩恵を私たちにもたらしてくれましたが、大きな画面はどうしても物質的なモニターを通じてその大きさのまま認識する必要がありました。
それゆえに、
持ち運ぶためのコンパクトなデュアルモニター画面
なども人気がありましたし、
「例えば、折り畳み式スマホのように、コンパクトに持ち運びができつつも、いざ、使用する際にはできる限り大きな画面を使いたい」
といった声は少なくなかったようです。
それゆえに、最近は折り畳みスマホを発売しているところもありました。
しかし、
「そもそも物質的なモニターとしての画面、ディスプレイは体から一定距離が離れた場所に必要なのか?」
という視点は、(疑問に感じていた人はたくさんいたことが予想されるものの)これまで大きく取り上げられてはいなかったように見えます。
そして、ここ数年間のいわゆる「バリバリと仕事をしている人」のイメージといえば、
かっこいい机の上に、ドンと置いてあるでかくてかっこいいモニターを目の前にして、かっこいい椅子に座りながらキーボードやマウスを器用に操る姿
というのが典型的なイメージとしてありましたが、これがそのうち崩壊する可能性があると感じます。
というのも、そもそも物質的なモニターやマウスやキーボードが不要になった場合、それを置くための机などという物は不要になるでしょうし、歩きながらもスムーズに操作できるとしたら椅子も不要になります。
ここ数年における「テレワーク」「リモートワーク」といえば、スマホで業務を行える程度の用事を除くと、
職場・オフィスに行く必要はないものの、一定の場所から一定の時間は動かずに静止して作業を進める
という形態が一般的だったと思われますが、
集中力などの問題を除くと、静止しながら作業を進める必要すら今後はどんどん少なくなっていく可能性があります。
そうなっていくと、今の私たちがイメージする「遊んでいるようにしか見えない人」が未来における「真面目に仕事をしている人」となっていくことでしょう。
Apple Vision Proのような「空間コンピュータ」が一般に普及するまでにはまだまだ時間がかかることが予想されますが、
キーボード不要、マウス不要、椅子不要、机不要、モニター不要が当たり前になる日
というのがいつか来るだろう、という予想は頭の片隅に入れておいて損はないかもしれません。