東京都に住んでいる人はご存知の事と思いますが、東京都は居住者に対して「防災ブック」というものを配布しており、防災に備えるように周知しています。
私も都内に住所を置いており、この「防災ブック」というものが住所地に届いていたため、
それを、手に取り、読み込んでいました。
やはり、普段から意識している箇所は、
「ふむふむ、やっぱりそうだよね」
と感じるところが多かったですし、
「この対策はしっかりとやっている」
「この対策はしっかりとやっていなかったから、早めに対処しよう。確認しよう。」
などと感じる箇所も多かったです。
このように、「防災ブック」を読み込んでみると、改めて学ぶことが多かったです。
やはり、行政機関が出している情報はしっかりとチェックするべきだと改めて感じました。
そして、同時に、
「この『防災ブック』をこんな風に真面目に読み込んでいる人って都内にどのくらいいるのだろうか?」
とも感じました。
案外多くはないのではないだろうか、と予想しています。
というのも、今でこそ、私はこのような情報に敏感ではあるものの、
少なくとも、大学生になったばかりの頃はこのような情報に敏感ではなかった記憶だったからです。
おそらく、大学生の頃の私に「防災ブック」をプレゼントしたところでまともに読み込んでくれなかった可能性が高いと感じます。
それはおそらく、
「よくわからないけれども、災害はきっと急には来ないだろうし、来たところでなんとかなるんじゃない?」
「今それどころじゃないし」
といった甘えた発想が当時は少なからずあったからです。
今は、むしろ、
「いつ災害が来るのかはわからないのだから、早めに備えるに越したことはない」
という発想になっているので、真面目にこのような情報を読み込むようになったのでしょう。
では、いつから、このような発想になったのか?
と考えていくと、
第2領域、すなわち、油断すると意識することがままならない、重要かつ緊急ではない活動こそが人生を左右する
ということにある時から気付いたからでしょう。
上記の通り、大学生の頃の私は、
「今それどころじゃないし」
と防災に対して感じていました。
これはまさしく、第1領域や第3領域、すなわち、目の前にある問題(問題っぽい何かも含む)にだけ対処するだけで精いっぱい、緊急ではない、今とはかけ離れた未来における事柄なんて考慮できない状態だったのだろうと感じます。
しかし、そのような自分自身の状態をメタ認知できた状態から、
「第2領域に注力できない状況を放置してはいけない」
という強い問題意識が芽生えたのです。
防災というのは、典型的な第2領域の活動でもあるため、意識していない人としていない人とではいざという時の場面で大きな結果の差が生まれるものでもあります。
普段、なかなか防災を意識できない人の方が数としては多いかもしれませんが、
このような視点があると、防災に意識を向けざるを得なくなるのです。