時間管理の技術の中でも、重要性が高いものの中に、
「他人への依頼の上手さ」
というものがあります。
人生は有限であるからこそ、自分がやるべきことと、自分がやるべきではないこととの分別をつけることが重要なのですね。
そのような中で、
「自分以外の他人にやってもらいたいこと」
が生じた場合、
「如何に他人にストレスなく的確に動いてもらえるのか」
ということが重要になってきます。
例えば、仕事において、上司などに
「あれやっておいて」
と言われただけでは、
「えっ、何をどうやるの?急に何?」
と感じてしまってどうすることもできない、と感じたことがある人もいるのではないでしょうか?
対面であれば、
「あれって何ですか?」
「やっといてっていうのはどういう意味ですか?」
とすぐさま質問したらすぐに答えが返ってきやすいものですが、
リモートとなるとなかなかこうはいきません。
「リモートワークはコミュニケーションがうまく取れずどうも苦手」
と感じている上司は世の中にそれなりにいるようですが、部下側の姿勢の問題以上に、上司の側において、
「そもそも、一読して他人が理解できるレベルの的確な指示を言語化できていない」
ことに原因がある場合があるのです。
これができていないと、
「○○って何ですか?」
「××ってどういう意味ですか?」
といちいち相手から細かいことを質問され、それに答えるためだけにさらに時間を費やす、といったことを繰り返す必要があるため、
それだけでストレスに感じてしまうでしょう。
これに耐えられない人は、
「やっぱり、リモートワークだと厳しいな」「俺が全部やった方が早い」
と感じてしまいます。
しかし、リモートワークであろうとそうではなかろうと、他人がその意味をすぐに理解できるレベルにまで言語化を行うことができるようになると、余計な確認の手間が不要になるため、スムーズにコミュニケーションを取ることが可能となり、余計な時間を取られずに済みます。
そうなると、メール一本で指示が完了するため、指示を受ける側も迷うことなくスピーディーに対応することが可能です。
リモートワークを行う場合には、このように的確な指示を行うための言語化能力が非常に重要になってきます。
同時に、リモートワーク以外の場面であっても、このような能力に秀でている人は「他人に任せるのが上手い人」でもあるため、的確に他人に指示を出し、自分のための時間を確保することが可能になります。
他人への指示が的確な人は時間をも制するのです。