「あなたは何故お金を求めていますか?」
この問いに対する答えはまさに十人十色でしょう。
「金を稼いでモテるようになりたい」
「お金を稼いでより贅沢な生活をしたい」
「お金を稼いで自由を得たい」
「お金を稼いであの人への依存から脱したい」
などなど色々と思い浮かぶかもしれません。
その中において、
「お金の力で誰かを引き寄せる、誰かを自分のために動かす力」
に対する期待と、
「お金の力で誰かを遠ざける、誰かに予め近づけさせない力」
に対する期待とに分類することが可能です。
例えば、
「お金がないから異性にモテなくて困っている!」
という人は、
お金の「引力」すなわち、「お金の力で誰かを引き寄せる、誰かを自分のために動かす力」に対する期待をしているのです。
要は、
「高いプレゼントをしてあげたら振り向いてもらえるかもしれない」
とか
「もっと高い給与を支払えば、辞めずに自分のために働いてくれるかもしれない」
とか
「もっとお小遣いをあげれば、あの子もたまには連絡をくれるかもしれない」
といった他人を引き寄せる「引力」に期待をしているのです。
このような人は、ストレートに言うと、
お金がない状態では他人から近づいてもらえない、「人を引き寄せる引力」がないがゆえにお金の持つ「引力」に頼っているのです。
もっと卑近な言い方をすると、「モテない」ということかもしれません。
一方で、
「お金を手にして、自由を得たい」
と考えている人は、
お金の持つ「斥力」すなわち「自分の好んでいない人を近づけさせない、遠ざける力」に対する期待をしています。
このような人は、
「普通に過ごしていると、好んでいない人が勝手に近づいてくる」
という人が多いのかもしれません。
「やたらと絡んでくる上司」
とか
「やたらと絡んでくる親」
とか
「やたらと絡んでくるストーカーのような人」
と心底関わりたくない、という気持ちを持っていることも多いようです。
このような人は傍から見ていると、「モテる人」でもあるかもしれません。
しかし、本人の気持ちとしては、
「一人で過ごす方が好き」
「しっかりと集中できる環境が欲しい」
と考えていることも多いものです。
お金に対する欲求に関しては、「引力」に主に期待する人と、「斥力」に主に期待する人とでは根本的に状況が違うことも多く、お互いを理解することは難しいかもしれません。
前者が贅沢なお金の使い方をしていると、後者の人は「なんでそんな無駄なことを?」などと感じるでしょうし、
後者の人が大して消費をせずに細々と暮らしているのを見て、前者の人は「なんでお金使わないの?もったいなくない?」と感じるでしょう。
どちらに共感しやすいかによって、あなたが主にお金の「引力」に期待しているのか、お金の「斥力」に期待しているのか、その基軸の部分が判別可能でしょう。
お金を持つことの意味は、
「引力」も使えるし、「斥力」としても使える点です。
すなわち、
「自分が求めている人物に自分のために親身に働いてもらう」
ことができる点と、
「自分が求めていない、邪魔な人物を目の前から排斥する」
ことができる点と両方あります。
これは、どちらが正しいかという話ではなく、自分の人生の目的やビジョンに応じてこの力をメリハリを持って適切に使い分けることが重要でしょう。
あなたはお金の「引力」と「斥力」、どのように使い分けますか?