昔から、資産形成に関しては、
「若いうちはお金ばかりを貯めていないで使って楽しんだ方がいい」
といった年配の人からのアドバイスをされることが多いと思います。
実際、すべての収入(手取り)を貯蓄に回すよりも、バランスよく使った方がいいだろうというのは誰しも感じるところだと思います。
しかし、実際には数十年前に比べると、
お金が少なくても楽しめる環境は充実してきている
という点は見逃せません。
例えば、
Amazonプライムに入れば、動画や映画などはたくさん視聴できますし、
Youtubeも広告を見るという無駄な時間を我慢すれば無料で様々な動画を視聴することが可能です。
昔は、何か動画や映画を見たい場合には、
レンタルビデオ屋に行く
とか
映画館に行く
といった手段を取る必要があり、
DVDやCDがないとそもそも視聴できない
といった状況だったのです。
しかし、今やそんなものを使っている人は一気に減っています。
若者にしてみれば、
「この丸い物は何?」
という感覚でしょう。
また、食べ物に関しても、最近は値上がり傾向とはいえ、安くて美味しい物をその辺のチェーン店で食べることも可能になっています。
洋服に関しても、安くて良い物が増えてきています。
バッグなどもそうでしょう。
店頭で適当に探すよりも、ネットショッピングで探す方が安くて良い物が手に入りやすいです。
1000円台であってもまともな物が揃えられます。
しかも、Amazon等の場合、返品や交換などのサービスが充実しており、
「買い物を折角したのに失敗した」
という感覚を顧客に味合わせるようなことはできるかぎり避けるようになっています。
このように、
お金がさほどなくても楽しめる環境
というのは以前よりも明らかに充実しています。
最近は、東京都心などに人が集中する傾向があるため、家賃などは上がる傾向にあるものの、
中古の物件であればそれなりに安く手に入れたり住むことが可能です。
もちろん、今でもお金があった方がより高品質な物が買えるといった現実は変わっていないと思いますが、
何もかもお金がかかる
というよりは、
拘り抜いたものに対してはお金がかかる
といった方が良いかもしれません。
そうでもしないと売れないという市況はあるのかもしれませんが、全体的に、
「庶民向けの物はかなり安価になっており、拘らなければかなり高品質な物がさほどお金がなくても手に入る」
という状況になっていると感じます。
それゆえに、「どうしてもお金を使いたい」となって場合には
拘り抜いたもの、どうしても手に入れたいものにお金をかける
といった考え方を取った方が結果的に満足感が上がるのではないか、と感じます。
人によっては、
どうしても手に入れたいもの=時間、自由
なのかもしれません。
この場合、ワークライフバランスを保障してくれるところに行くか、さっさとFIREするかはその人の持つ戦略次第でしょう。
年配の人は
「若いうちはお金ばかり貯めていないで楽しんだ方がいい」
とよく言いますが、近年においては、お金を使わなくても楽しめる環境が充実してきているのは見逃せません。
一体どこにお金を使えば、もっとも自分が満足し、幸福を得られるのか、というのは慎重に考えた方が良いかもしれません。