「リーダーに必要な力とは何か?」
「リーダーシップとは何か?」
「優れたリーダーはどのような人物なのか?」
「リーダーを評価する際にはどのような視点が必要なのか?」
これらは、様々なところで日々議論されています。
リーダーとされる人には色々な役割が平均以上には期待されるため、
「すべての期待に応えるのは大変そうだから、リーダーとかやりたくない」
と感じる人も最近は多いようです。
とはいえ、みんなから期待されることすべてに答えるのは難しいとしても、部分的には、リーダーとしての役割を果たせる人も多いことでしょう。
例えば、
「現状認識のみならず、未来を見通す力」
などもリーダーには期待されます。
リーダーシップにおける未来を見通す力は、組織や社会において重要な役割を果たします。ここでは、それぞれの要素について考察してみましょう。
リーダーシップ
リーダーシップは、他者を動機付け、目標に向かって導く能力です。
リーダーシップにはさまざまなスタイルやアプローチがありますが、成功するリーダーにはいくつかの共通点があります。
- ビジョンと目標設定: 優れたリーダーは、明確な未来に対するビジョンを持ち、そのビジョンを実現するための具体的な目標を設定します。これにより、チームや組織が方向性を理解し、共通の目標に向かって協力することができます。
- コミュニケーション能力: リーダーは、効果的なコミュニケーションを通じてビジョンや目標を伝え、他者との関係を構築します。コミュニケーションは、情報の伝達だけでなく、他者の視点や意見を理解し、フィードバックを受け入れることも含みます。
- チームビルディング: リーダーシップは、個々の能力や特性を持つ個人を統合し、協力して目標を達成するためのチームを形成することも含みます。リーダーは、メンバー間の信頼や連帯感を育成し、チームの動機付けや効率を高めます。
- 柔軟性と適応性: 環境や状況が常に変化する中で、リーダーは柔軟で適応性のある姿勢を示す必要があります。新たな課題や困難に対して創造的な解決策を見出し、必要に応じて戦略や計画を修正することが求められます。
未来を見通す力
未来を見通す力は、状況やトレンドを分析し、将来の展望や可能性を予測する能力です。これにはいくつかの要素が含まれます。
- トレンドの理解: 現在の状況や社会の動向を正しく理解することが重要です。経済、技術、社会、政治などの様々な分野のトレンドを追跡し、その影響を評価する能力が必要です。
- リスク評価: 未来を見通すためには、潜在的なリスクや障害を認識し、それらに対処する計画を立てる必要があります。リスクの評価には、情報の収集と分析、シナリオの構築、リスクの優先順位付けが含まれます。
- イノベーションと創造性: 未来を見通す能力は、単に現状を予測するだけでなく、新しいアイデアやイノベーションを生み出すことも含みます。創造性や発想力を活用し、未来の可能性を拡大することが重要です。
- 戦略的思考: 未来を見通す力は、単なる予測だけでなく、それに基づいた戦略の策定や計画の立案も含みます。リーダーは将来の展望に基づいて、持続可能な戦略を構築し、組織やチームを成功に導きます。
リーダーシップと未来を見通す力は、互いに補完しあう重要な要素です。リーダーがビジョンを持ち、状況を正確に分析し、未来の可能性を見据えながら行動することで、組織や社会を持続的な成功に導くことができます。
特に、現実社会においては、
「現場にいる人は現場という目の前の雑務に対応せざるを得ない、集中せざるを得ない」
という状況にどうしても置かれます。
現場にいる人は、目の前のタスクが多すぎるため、現在の視点、短期的な目線で物を考えることができても、長期的な視点で未来を見据えることはなかなかできないことも多いです。
そのような中で、リーダーとなるべき人が、
「数十年後にはこうなっているだろう」
といった未来を見通す力を発揮し、組織における方向性を明確に示してあげることがみんなから期待されるのです。
リーダーというと
「コミュ力が高い人物」
などが一般に期待されるとされますが、
これは別に社交的であれということとは限りません。陽気な人物だけがリーダーに相応しいわけではありません。
「私は、このように未来を見ています」
という情報を発信することができるだけでも、リーダーとしての、導く者としての役割を果たしていると言えるでしょう。