一般的に生産性の向上というと、
より良い企画書を作る
とか
よりよいアイデアを出す
といった結果の面にフォーカスされがちです。
実際に、そのような目に見える成果を挙げた人の方が評価はされやすいでしょう。
しかし、実際には、
「○○というやりかたをやったが上手くいかなかった」
といった
失敗の蓄積
によって、
「○○というやりかたをやっても上手くいかなかったので、それ以外の方法を検討するべきである」
といった経験則が培われていき、
それをベースにより良い物が生まれる
といった側面があるため、
むしろ、
そのような失敗データをたくさん事前に収集しておく
といった行動が多い方が結果的に良い物が生まれやすいのです。
しかし、そのような失敗データの蓄積というのは、わかっている人はしっかりと評価してくれますが、
わかっていない人は、
上手くいかなかった=大したことをやっていない=評価できない
という目線でしか見ることができない、というのがなかなか悩ましいです。
一般的に、より大きなことを成すためには、
失敗するポイントがそれだけたくさん増えてくるため、
より多くの失敗データの蓄積とそれに基づく経験値を得ておくことが重要なのですが、
それを積み上げていくのにかかる時間が長すぎて、
「上手くやれていない期間が長い人」
という見られ方をされてしまう可能性がある、というのが悩ましいです。
このような期間を耐えられるというリスク許容度が高い人は、より大きなことに挑戦することが可能でしょう。
逆に、このような期間をそのままでは耐えられない、という人は、
少しでも良いので、目に見える成果を、地味でも良いので、上げ続けるだけの習慣の継続が必要になるでしょう。
このような行動は多くの場合、いわゆる、
「やりがいを感じにくい仕事」
であり、
正直なところ、
「退屈」
と感じるかもしれません。
しかしそうであっても、その間に多くの失敗データを収集しておくと、後に繋がります。
どんどんリスク許容度をあげて、目の前の「生産性」に囚われない蓄積をしておくことが、結果的に大きなリターンにつながるのです。