勤め人としてのみ働いている人は、
「これが普通」
と自らの状況に対して思いがちですが、
一度そのような世界から出てみて、客観的に物を見ることができるポジションを得ると思わぬことに気付くことでしょう。
それは、
社会保険料の徴収のされ方
とか
経費の使い方
とか
税金周りにつきいちいち勉強しなくても勤め先が勝手にやってくれる
ということかもしれませんね。
特に、
自由を求める人は、
「上司にいちいち業務命令とかをされるのが嫌」
という理由で勤め先を飛び出すことも多いのですが、
実はその後、個人事業主や経営者などを経験すると、
「自分が如何に勤め先によって守られていたか」
「如何に様々な物が勤め先によって提供されていたか」
ということも実感することになります。
例えば、
社内研修
などは、独立してからは当然存在しませんし、
自分よりも先輩の仕事ぶりを間近で見ることによって勉強することもできません。
また、勤め先によってもたらされていた福利厚生もありません。
他にも、
社内でのみ閲覧できる貴重な資料
なども当然見れなくなります。
また、特に独立をすると、
「自分で仕事を取る」
ということがなんだかんだで必要になってきますが、
これはどうしても、
その人の個性・能力・スキル・キャラクター
によって、
「どのような仕事が来やすいか、取りやすいか」
というカラーも決まりやすく、
それゆえに、
「自分であれば取ることが困難なタイプの仕事をする機会が一気に無くなる」
という状況になりやすいです。
初めての仕事であっても自信満々に営業で仕事を取ることができる人も存在しますが、
その場合は、それが得意な人を自分で雇い入れるとか、とにかく必死で勉強する、などの工夫をしなければそのまま仕事を上手く完遂できなくなるというリスクも存在します。
最近は、フリーランスとして働く人も増えており、
「フリーで働き始めてから年収8桁余裕でした~」
とSNSなどで報告している人もいるのですが、
そのような勢いがいつまでも続くのかと言われればなかなか大変なようです。
例えば、独立してから2年や3年くらいで苦境に立たされる人もチラホラ出てきます。
これは、上記のような要因で、
「上手く工夫しなければ、勤め先で勝手に得られていた教育の機会が得られず、フリーで活動しているうちに、成長が滞ってしまう」
という状況に陥る可能性が高いためです。
要は、独立前に得たスキルでしばらくはフリーで食いつなげていくことは可能でも、その後の状況についていけるとは限らず、その後はその人自身の工夫が必要になってくるのです。
一方で、勤め先で働き続けている人というのは、
「意に反してでも勝手に教育させられる」
という状況に置かれていることが多く、
この辺りの心配があまり必要ないのですね。
最近は、フリーで活動することを夢見ている人も多いのですが、
よくよく見ると、勤め先で勤め人として働いていることにとって得られている物というは意外と大きかったりします。
この辺りを早期に気付くことができれば、いつの日か、フリーで活動し始めても上手くいくことでしょう。