跳び箱で遊んだことのある人はわかると思いますが、
より高い跳び箱を乗り越えようとしたときに、
飛ぶ直前に踏み台のような板の力を借りてより高い跳躍力を得ますよね。
あの板の名前は、
ロイター版
というらしいです。
低い跳び箱ならば、ロイター版は不要ですが、
高さが上がっていくと、ロイター版の力を借りざるを得なくなってきます。
そして、あのロイター版ですが、
より高く飛ぼうとする場合には、
まず深く沈む
のですよね。
より深く板が沈んだ後に、高い跳躍力が生まれるわけです。
これは傍から見ると、一瞬なので、そこまで気にならない人が多いかもしれません。
しかし、高く上がろうとしているのに、一瞬だけ沈む、という現象は
その瞬間だけスローで見ていると、
「全然高く飛ばずに地面の近くでくすぶっている」
ようにも見えます。
人生においても、
「高く飛躍したい!」
と願うだけでは、一定のレベル以上にはなかなか上がりません。
ロイター版のような道具を使って高い跳躍力を得る必要がある場合も多いでしょう。
その際、
一瞬だけ深く沈む
といった動作
すなわち、
高く飛躍するために要求される動作
が要求されることもあります。
それが果たされなければ、高く跳躍することができないので、当然それをやらざるを得ないのですが、
ロイター版のように一瞬だけ反対方向にことが進んだり、
高さだけ見ると、停滞しているどころか、
むしろ後退しているのでは?
と感じることがあるかもしれません。
あるいは、お金、時間、労力……多くの犠牲を払わされている、と感じることもあるかもしれません。
実際に、高く跳躍するといった「結果」が出る前は、ロイター版にて深く沈むように、
「くすぶっている時期」
「結果がまだ出なくて焦ってしまう時期」
というのが必ずあります。
その時期に心が折れると、まるで、ロイター版で深く沈んだ瞬間に、
「沈んでしまったからやっぱりここから飛ぶのは止めよう」
と途中で諦めてしまうのと同じような状況になってしまい、非常にもったいないです。
大きな飛躍の直前におけるロイター版の深い沈み込みと同様に、
人生においても、同じように、深く沈む場面というものは存在します。
深く深く沈めば沈むほど、その分、跳躍力が上がります。
「深く沈んだ」
そう思った時には、
あともう少しの辛抱です。