田舎に対して憧れる人の中には、
「都会と違って田舎には自然豊かな環境がある」
という理由があることも多いようです。
実際、青々とした緑が周りにあるとゆったりとした気持ちになりやすいのは非常によくわかります。
しかし、田舎に暮らしたことがある私としては、
「たまにやってくる害虫が非常に気になる」
という気持ちが常にありました。
緑があるということは、そこに虫も居着くというわけです。
虫の中には、カブトムシやクワガタのような
「観賞用として育てたい」
と感じる虫も存在しますが、
ハエ
などといったように、できれば身近にいてほしくないタイプの虫も存在します。
また、雑草のように
「生えてほしくはない植物」
なども誰かが手入れしないと伸び放題です。
そのため、
樹木が生い茂っているから自然豊かそうで良さそう
というイメージを田舎に持って、移住してみると、
「こんなはずではなかった」
という気持ちになるかもしれません。
一方で、最近は都心の都市開発の一環で、
「木々を増やそう」
ということをやっているところがあります。
広々とした公園のような空間を用意し、その周りに木を植えて保全しているので、
綺麗な緑の空間がそこにあります。
そして、実際に見に行くと、
黄色のアゲハ蝶
などが飛んでいるのを見かける一方で、
ハエ
のような害虫と言われてしまうような虫をほとんど見かけません。
そこには、誰かによって綺麗に整えられた木々と選別された綺麗な虫のみが存在する理想の空間があるのです。
それを見れば見るほど、
「誰かに丁寧に手入れをされているからこそ綺麗に見えるのだろうな」
と感じます。
都心には否かと違ってそのような綺麗に整えられた緑の空間が実はあるのですね。
「都会と違って田舎には自然豊かな環境がある」
というイメージは根強いですが、それは固定観念に過ぎないのかもしれません。
皆が求めているものそのものなのかはわかりませんが、実は都心にも緑は存在するのですね。
あまりイメージに引っ張られずに事実を見ていくことが重要なのかもしれません。