仕事の際にはオンライン面談などの形であれ、対面での面談であれ、
「〇日の〇時からお願いします」
という形でアポイントメントを予め設定してからその時間になったら面談を行うことが多いですよね。
私がzoomなどを用いたコンサルを行う際にもそのようにしています。
ほとんどの方は時間通りに開始されます。
しかし、ごく稀にですが、
「申し訳ありません。その時間に間に合いそうにないです。ちょっと待っていただけないでしょうか?」
というクライアントの方がいらっしゃいます。
要するに、事前のアポ通りのスケジュールが遂行できない展開ですね。
このような場合、私としては
「そういうこともありますよね」
という受け止め方をしますが、
同時に、
「『ちょっと』というのは一体どの程度の時間を指すのだろうか?」
と感じます。
例えば、15時から2時間の枠でコンサルを行う場合、15時から17時までの時間はこのアポによってスケジュールが埋まることになります。
私の場合、その後2時間程度は延長などの可能性も考えているので一応スケジュールは空けておくようにしているのですが、
例えば、15時にコンサルが開始できず、なんやかんやで17時からコンサルを始めざるを得なくなった場合、17時から19時まではコンサルをすることになると思いますが、
その後の時間に私が既に予定を他に入れてしまった場合、さらにそこから延長をしてゆっくりとコンサルをするということは間違いなくできなくなってしまいます。
飲み会などで先輩などに相談事を持ち込んだことがある人の中には、最初は先輩に対して軽めの相談をしておいて反応を見てから徐々に比較的重い、本命の相談事に移行している人もいるでしょう。
重大な相談であればあるほど、
「目の前にいる人に本当にこんなこと話していいのかな?」
という不安がよぎるからですね。
そのため、単純に相談を持ち込むにしても本当に重大な話を最後の最後で出される方が結構いらっしゃるのです。
より良いコンサルをするという観点からは重大な話こそを重点的に話せることが望ましいのですが、「ちょっと遅れます」という曖昧な表現が用いられることによって、それが上手くできなくなってしまう可能性があるのですね。
したがって、
「ちょっと遅れます」
という表現を使う場合にはコンサルの場合に限らず、
「ちょっと」というのはおおよそ何分ぐらいを指しているのか?
という感触を相手に伝えることが重要だと思います。
「ちょっと」という表現はかなり曖昧です。
5分なのか?
20分なのか?
40分なのか?
60分以上なのか?
その内容によっては別の日に日程をずらした方が良いときもあります。
そもそもの話として、
「このままだといったいいつになったら終わるのかが正確に把握できない」
という方は結構います。
主観では「この作業は5分で終わっている」と思っていても、客観的に見て作業にかかっている時間は実は10分以上かかっているということはよくあります。
しかし、私の印象ではしっかりとしている、優秀な人であればあるほど
「自分が何にどれぐらい時間を使っているのかをしっかりと把握しているし、何分ぐらい遅れるのか正確に他人に対して話すことができる」
というタイプの方が多いです。
恐らくはタイムマネジメントを普段からきちんとされている方なのでしょう。
このようなタイプの方は正確な時間感覚を相手に伝えることができるため、仕事を円滑に進めやすいのだと思います。
「ちょっと遅れます」 というのは便利なためついつい使ってしまいがちな曖昧な表現ですが、
知らず知らずのうちに自分が不利益を被る可能性がある表現でもあります。
このようなデメリットもあるということを知っておくとよいかもしれません。