例えば、携帯電話におけるキャリアのように、
2年縛り
とか
3年縛り
のように契約期間を定めておいて、一定の期間外における解約をした場合に違約金を支払わなくてはいけないタイプの商品があります。
ほとんどの場合、拘束期間が長ければ長いほど毎月の料金が安くなるなどの特典がたくさん付くようになっており、長期間の契約を継続させることによってトータルの売上高を高めることが目的のようです。
そして、多くの人は
「次に乗り換えたいけれど、まだ縛りの期間が終わっていないから違約金を支払わなくてはいけない、だからしばらくは使い続けよう」
と考えて解約に踏み切れず、長期的に継続をしやすくなるようです。
このような狙いを持った商品は世の中に結構あるので、購入の際には判断に迷う人も多いでしょう。
私も常に
「これは〇年も使い続けるのかな??」
と考えながら商品を買うことが多いです。
とはいえ、今までの私の経験上
当初の予定よりも早めに契約を解消したくなることの方が多かった記憶があります。
例えば、
「これは3年は使うだろうから、3年縛りでもいいかもしれない」
と判断して3年縛りの商品を買った場合でも、
2年後ぐらいに私の周辺環境が変わってしまったり、
2年後ぐらいにより上位互換の商品が新たに出てきてしまって乗り換えたくなったり
といったことが結構起こったりします。
昨今は変化の激しい時代と言われることもありますから、自分が想定していたよりも早い段階で気が変わってしまうこともよくあるようです。
私の場合は、このような経験から
「自分が思っているよりも早く気が変わったり状況が変わってしまう可能性が高い」
という感覚で商品を選ぶようにしています。
ところで、このように3年縛りなどを始めとした商品はまだ良心的で、
そこそこの違約金さえ払えば契約を解消できる
という見方も可能です。
自分の判断ミスや突然の状況の変化に対してお金を支払うことでこれをカバーできるわけですね。
何か急に事情が変わってしまったとしても違約金さえ払えば契約を解消することができるというのはよくよく考えるとすごいことでもあります。
要は、手元にお金があるだけでこのような事実上私たちを拘束してくる商品とさようならできるわけですから、
お金によって身軽さを手に入れている
とみることも可能です。
逆に、お金を支払っても関係を解消しにくいものというのも世の中にもありますね。
例えば、企業が勤め人を正社員として雇用している場合、労働法による保護があるため、多少その勤め人に気に入らない点があったとしてもそれだけではなかなかリストラできません。
または、家族関係なども誰かがお金を支払うことで関係を解消できるかといえばそこまで簡単ではありません。
このような解消しにくい関係をいったん結んでしまうと身軽さが無くなってしまうというリスクがあります。
そして、身軽さが欠けていると変化に対応しにくくなるという弱点が生まれます。
変化の激しい時代においては変化についていきやすい身軽さがある人の方が有利だと考えられます。
例えば、最近ですと短い期間で転職を繰り返している人もいるようですが、
このような人は転職を繰り返すことができるだけの身軽さがあると言えそうですね。
この手の人たちはおそらく勤め先のオフィスに私物を大量に置いていない可能性が高いのではないか、と私は考えています。
勤め先のオフィスに私物を大量に置くということはそれ自体、その人がその勤め先に対して依存していることのシグナルの1つといえそうです。
転職を念頭に入れている人は、その勤め先をどこかのタイミングで退職することも想定しているはずなので、その時にスムーズに動けるような状態を保とうとする意識が芽生えるからですね。
このように変化に対して敏感な人であればあるほど身軽さを強く意識する傾向が強いようです。
そして、このような人は〇年縛りのような商品を見ると、
先々をちょっと警戒しながら購入を検討するようですね。