いわゆる株式投資をやったことがあったり、やったことがなくとも投資というものに関心がある人は一度は考えたことがあると思います。
「確実に儲かるような金融商品はないのかな~?そういうのがあったらすぐにでも投資するのに~」
と。
実際にはそういう「確実に儲かる」という銘柄は銀行預金などを除くとほぼ市場に存在しないので、多くの人は投資において創意工夫をしたり苦労しているようです。
ここでいう「確実に儲かる」というイメージは
元本保証かつ年利20%!
というように、
損をする可能性は全くないが、儲けは期待できるという、いいところばかりを取れるということを指していることが多いようです。
このような理想の金融商品が仮に存在していたらそれに投資せざるを得ないですよね?
なぜならば、支払った価格以上のリターンが後に回収できるからです。
金融商品の場合には、お金を支払ってお金を回収するため、
自分自身の懐から支払ったX円が
X+α 円(α≧0)
に増殖して返ってくることになりますね。
まあ、現実的には適当に投資をしていると
X-α 円(α≧0)
という残念な結果になってしまうことも多いようですが。。。
金融商品の場合には、お金を支払ってお金を回収する、すなわち
G→G’
という動きをするため、わかりやすいのですが、
金融商品以外のいわゆる普通の商品と呼ばれるものを購入する際には、
G→W
という形で一旦手元にあったお金が商品として交換されることになります。
そして、手元に交付されたその商品を使用することによって、使用価値を実現する、すなわち商品の恩恵という形でリターンを得ることになります。
「値段の割にいいサービスを受けることができた!ラッキー!!!」
と私たちが感じるときというのは、このように、
支払った価格以上のリターンが回収できた
と何らかの理由で感じることができた場合になります。
金融商品のように、金を金に換える、すなわち
G→G’
という動きをしている場合には、
X円
から
X+α 円(α≧0)
という形で数字が変化するため、
支払った価格以上のリターンが回収できた
とストレートに感じやすいのですが、
金融商品以外の商品のように、
G→W
という動きをする場合には、数字そのものを比較対象にすることが難しいため、
支払った価格以上のリターンが回収できた
と感じることが一気に困難になります。
したがって、金融商品以外の商品をクライアントに販売している人の場合、
この
支払った価格以上のリターンが回収できた
という感覚を如何にクライアントに実感していただくか、という視点が大切になるのだと思います。
このような実感を得ていただくためには色々な方法が考えられると思います。
例えば、ある商品をリリースする場合に、
「初回特典!先着100名様限定で1万円で販売します!」
という触れ込みがあり、かつ、通常販売の場合には2万円の価格の商品があった場合には、
先着100名のクライアントたちは
「値段の割にいい商品を買うことができた!ラッキー!!!」
と思っていただきやすいのではないか、と考えられます。
何故ならば、同じ商品を後の通常販売の際に買った人の場合は2万円支払わなければいけないところを、早く決断して購入したことで1万円という支払いで済んだからです。
また、逆に支払う値段が同一であっても、早めに買えば買うほど大きな恩恵すなわちリターンを得ることができれば早めにその商品を買ったクライアントの得る恩恵も大きくなります。
いずれにせよ、
理想の金融商品ならば誰でも早めに買いたくなってしまうのと同じように、
「これはいい商品だ!だから早めに購入しておこう!」
と思っていただけるような理想の商品を開発することができれば、それはクライアントにとって
支払った価格以上のリターンが回収できる
ことから、売れるようになるでしょう。
金融商品のようにわかりやすい数字によってリターンが明確に可視化されない分、ここは商品の販売者による説明の腕の見せ所となるでしょう。