以前、以下の記事を書きました↓
人生が大きく変わる時というのは、一気に自分のマインドや周辺環境も変わるため、今まで仲良くしていた人ともなかなか話が合わなくなりがちです。
そして、多くの場合段々仲が良かった人との間の心の距離が遠くなっていくこともあるため、
「なんだか寂しい」
「でも、このままでいて安心感を得ておきたい」
と感じてしまうことがあります。
そして、この執着心やこの寂しさを乗り越えられないがゆえに一気に飛躍したくても二の足を踏んでしまい、
もう気持ちの上では変わりたいと強く願っているのに現実的にはなかなか変われない
という中途半端な状況に陥りがちです。
まるで今から巣立ちをしたいと考えている鳥の雛が
「でも、飛び出して安全とは限らないし、ここから飛び出さなければ安全な巣の中にいられるし……」
と考えてしまっていつまでたっても実際には巣立ちをしないまま、なあなあな気持ちのまま変わらない日常生活を送っているような状態です。
しかし、多くの場合、このような中途半端な状態はいつまでも続かないようです。
「もう巣立ちをしたい……!」
「生まれ変わった自分になりたい……!」
と思い続けていて、
しかし自分からはリスクを嫌ってなかなか動けない状態で現状を放置をしていても、いつの日か
現状の強制終了
という事件が起こることがあるのです。
ところで、タロットカード占いをしていると、人生の節目に今まさに差し掛かっている人に対して良く出るのが
「死神」
のカードです↓
カードの名前も絵柄も非常に不気味なのでこのカードが出ると思わずドキッとする人が多いようです。
見た瞬間に
「うわっ、不吉……」
と感じることでしょう。
「死神」のカードのキーワードは「終わり」を意味することが多く、一つのステージの幕引きを意味します。
恋愛の場合には今ある恋愛関係が終了することを指したり、
仕事の場合には今ある仕事を退職せざるを得なくなったりすることを指したりしますし、
人間関係全般においては今までの関係が強制終了し、縁が一旦切れることなどを指すことが多いです。
今までの秩序に対して甘んじていた人たちに対して「死神」は容赦なく襲い掛かり、贖うことができないまま今までの秩序を強制終了させるのです。
「死神」と銘打っていることもあって、この強制終了には人間の力ではまるで抵抗できない宿命のようなものを感じさせられることもあるようです。
このような強制終了に突然襲われると心の準備ができていない状態の私たちはついつい動揺してしまうこともあります。
自分の気持ちがまだ全然追い付いていないままの状態なのに、そんな自分の気持ちを完全に無視されたまま現実の方がどんどん変わっていってしまう
ということが起こるのですね。
しかし、「死神」のカードは悪いことばかりを意味するわけではありません。
『何かの終わり』は『別の何かの始まり』をも意味します。
すなわち、
現状の強制終了は新しい人生のステージの始まりの契機でもある
というわけです。
今の配偶者と離婚したからこそ他の縁ある人とまた再婚することが可能ですし、
勤め先をリストラされたからこそより縁の深い勤め先との縁があるかもしれません。
したがって、このような現状の強制終了が起こってしまうと突然の事態にショックを受けがちですが、実際には新しい人生のステージへのステップアップのために必要不可欠な過程だったりするのですね。
したがって、このような現状の強制終了に襲われたとしても、
「この出来事は自分の新しいステージへの旅立ちへと背中を後押ししてくれたんだ」
と解釈するのがよさそうです。
自分自身が生まれ変わり、人生の新たなステージに移行するためには、今までの状態、環境、人間関係とお別れしなければならない……
「死神」のカードはそう言っているように思えるのです。