「3歩進んで2歩下がる」
という言葉がありますよね。
一時的に、3歩ほど物事を進めることができたとしても、
その後、2歩下がってしまうような出来事があると、
結果的に、
その時点では合計1歩しか進んでいなかった
という状態になります。
このような状態は、
結果的に少しずつではあれど進歩はしている
ということでもありますので、
俯瞰的に見れば、
まあまあ良い感じに進んでいる
と言えるでしょう。
貯蓄の文脈で言うと、
20万円ほど収入が入ったが、18万円ほど浪費してしまったので、貯金は結果的に2万円ほどできそうという状態と似ており、収支においてマイナスにはなっていないのと似たような状態です。
しかし、誰しもが、常に、最初の方で
まず、3歩進む
ということができるわけではありません。
それができるのであればかなり幸先が良いと言えるでしょう。
むしろ、最初の方で2歩下がった状態からスタートする、ということもあるものです。
例えば、
毎日勉強をX量行う
ことを決めたとして、
1日目には気合が高じており、集中力もあったため、3Xの分量を行って、
2日目にXの分量を行っても、
3日目から、
「なんか今日は色々と疲れたから勉強はやめておこう」
といった気持ちになってしまう可能性がありますよね。
これがこのまま、4日目まで続いてしまうと、
4日間で合計4Xの分量までの勉強量しか積み上げることができていない、
という状態になってしまいます。
このまま何も対策をしなければ、いわゆる
3日坊主
の状態となってしまって、
5日目の時点で、4Xの分量までの勉強量しか積み上げることができない、という話になり、
毎日勉強をX量行う
という目標は上手く達成できなかったと言えるでしょう。
このまま、ずるずると、6日目も何もできない、勉強が全く進まなかったという状態になると、
6日目の時点で4Xの分量までの勉強量しか積み上げることができなかった
ということとなり、
当初の目標である、
毎日勉強をX量行う
に照らして考えると、本来は6日目の時点で6Xの分量まで積み上げるべきだったのに、現実は2Xの分量の分、2歩分下がってしまっている状態
と言えるでしょう。
このように、何かしらの物ごとに挑戦すると、
「3歩進んで2歩下がる」
という形になるどころか、
既に2歩下がった状態、マイナスへの転落
が起こることがあります。
何かを意識して挑戦したことがある人は
このような
マイナスの状態への転落
を経験したことが何度かあるはずです。
投資などでも
初心者の段階であれば、
勇気をもって投資をしたのにもかかわらず、
ふと見てみると、含み損が生じていた
という状態になっており、
挑戦はしてみたがいきなりマイナスになってしまった
という憂き目にあうこともあるものです。
このように様々な理由によって、2歩下がってしまった状態において、
では、今後どうするか?
ということを考えておくことは重要でしょう。
すなわち、理論的には、
2歩下がってしまっても、そこから3歩進めることができれば、結果的に収支はプラスに転換します。
したがって、
そこから頑張ってなんとかして3歩進めるのか
あるいは、
3歩をそこから頑張るのは苦しいから目標そのものを諦めるのか
ということを決めることになるでしょう。
もっとも、仮にここで、
諦める
という選択を取った場合
マイナスがプラスに転換することがない
という可能性を受け入れる必要があります。
まずこれが受け入れられるのか、ということを考える必要があると思われます、
それが受け入れられるのであれば、
完全に諦める、放置
という選択肢を取って全く別のことに挑戦してみた方が良いかもしれません。
しかし、
完全に諦めるのが難しい
と考え、
しかし、そうはいっても、今から3歩進めるだけの気力はさすがに残っていない、、、、
という状態の場合は、
今のところは1歩だけ進んでおいて、元気が出てきたら改めて3歩進めるように頑張る
という試みをすることが良いかもしれません。
すなわち、
2歩下がってしまったとしても、どこかで3歩進まなければいけない
ということは頭の片隅には入れつつも、
しかし、3歩進まなければいけないのは、今ではない、
今のところは、1歩ずつ、体勢を立て直す
ということを意識するのが良いと考えられます。
これによって、マイナスの拡大は最小限に食い止めることができます。
そして、時が巡ってきたら、そこからどんどん3歩進めることができれば、結果的にマイナスからプラスに転換する可能性があります。
そもそも、人間にはバイオリズムがあるため、機械のように常に一定量を頑張り続けることは難しい場合が多いです。
調子が良くなってきた、と感じた時に上手く戻れるように、
調子が悪い時には、完全に諦めるということをする前にまずはマイナスの拡大を最小限に抑えるところから始めてみて、少しずつチャンスをうかがうことができると良いかもしれません