いわゆる、就活の現場の話を聞いていると、
いつの時代も、
内定を持っている人はいくつもの内定を手に入れている、
その一方で、
内定を一つも手にすることができない人
も存在しており、
二極化の現象が起こってしまうことがあるようです。
内定をたくさん持っている人は内定を一つも手に入れていない人に少しでもいいので分けてあげて欲しいとついつい思ってしまうところですが、
どうしても、このような現象は毎年のように起こりがちです。
どうしてこのようなことが起こってしまうのか?
と考えた際に、
一つの理由として、
内定をたくさんもらっている人は純粋に能力やスペック的に多くの勤め先からの要望・期待に応えられている
という点が挙げられると思います。
しかし、これ以上に、その人が
既に内定を得ているという状態
を得られているこそ、さらに内定を手に入れることが容易になる、という点も見逃せません。
何故、既に内定を得ている状態が重要になるのか?
それは、
すでに内定を得ていることから余裕が生まれ、特に面接において緊張しにくくなる
という点がまず大きいです。
ほとんどの就活生は面接慣れしていないですし、まずは内定を欲しいと考えているため、特に人気企業の場合は志望度が高くなるにしたがってどんどん面接の場などで緊張しやすくなります。
本命の勤め先を目の前にしているからこそ失敗できないといったプレッシャーが出やすいのですね。
多くの人が面接などで緊張しがちな分、心の余裕がある人というのはそれだけでかなり目立ちます。
既に他の勤め先から内定を得ている人というのは、目の前の面接を落ちてしまってもしっかりとセーフティネットを確保できているため、心の余裕があり、結果的にそれが面接官から見た場合の好印象に繋がりやすいのです。
恋愛においても、就活と同様に、
モテる人はどんどんモテる
という現象が起こりますが、
これもすでにモテているからこそ、心の余裕が生まれるため、それがさらに周囲にとっての好印象に繋がりさらにモテてしまうというスパイラルに入ることになります。
このようなスパイラルに入った状態は
いわゆる
モテ期
と呼ばれます。
既に内定を得ているという状態
がもたらす効果というのはもう一つあります。
それは、就活生自身が、話の流れで、
「すでに○○社から内定をいただいています」
と面接官に伝えた場合、
面接官からは、
「この人は○○社から既に選ばれているのか」
と見えるようになります。
そして、○○社の評判が良ければよいほど、
「この人は○○社から内定をもらえるほど優秀な人に違いない」
という一種の錯覚をもたらします。
こうして、他社から内定を既に得ているというだけでその就活生への評価が勝手に上がり、さらに内定を手に入れやすくなります。
これらの要因から、
すでに内定を持っている人がさらに内定を手に入れやすいという状態が出来上がります。
ポイントとしては、
①セーフティーネットが存在するが故の心の余裕
と
②その人の本来の状態よりも殊更に優秀・人気に見えてしまうという錯覚が生じる
という点になるでしょう。
この①②によって、
本来のその人であれば手が届かなかったはずの勤め先であっても内定が出る可能性があります。
したがって、
就活生の立場においては、
特に志望度が高くないところでもかまわないから取り敢えず早い段階で内定を一つはゲットしておく
という行動が実はかなり重要になります。
この行動によって自分自身がステップアップできる可能性が高まるためです。
このような話は就活や恋愛などに限らず他の分野においても言えることでしょう。
例えば、仕事をしている場合であっても、
すでに色んなお客さんから頼りにされている人は心の余裕が生じやすいですし、
傍から見ている人にとっては、
「あの人は他の人からもたくさん頼りにされているから自分もあの人に頼ろう」
という気持ちになりやすいわけです。
このような状態を目指すためには、
まず始めに誰かに仕事で頼りにされる必要がある
わけですから、
まずは何とかしてそのような状態を創ろうと頑張ることが極めて重要です。
このような
0→1
の段階は往々にして大変なことがあったりしますが、
これさえ乗り越えることができればさらなるステップアップの道が開けるでしょう。
これにより、すでに内定を持っている人がさらに内定を手に入れやすくなるのと同じような原理が生じるのです。
まずは、
どうにかして0を1にする
ということが非常に重要になるのです。