人生においては、
どんどん行動した方が良い
と言える時もあれば、
逆に、
何もせずにとにかく静かに待ち続ける方が良い
と言える場合もあります。
基本的には行動量が多い人の方がチャンスを掴みやすい、という傾向にはあるものの、
しかし、
逆に何もせずに静観している方が良い場合もあるのですね。
典型的な場合というのは人間関係でいうところの
返事を待っているとき
がこれに当たると思われます。
例えば、あなたが特定の人物に告白してみたとしましょう。
そこで、相手から
「返事をするまでに一か月考えさせてほしい」
と言われた場合、待てますか?
どうでしょうか?
もちろん、
「長すぎる、あり得ない、そこまで待たせるくらいならば他の人がいい」
というのも一つの考え方だと思います。
そして、待っている間気が気ではなく、耐えられないという気持ちはよくわかります。
しかし、現実的に一か月待って欲しいと言われている以上はそのくらい待つしかありません。
相手にももしかしたら判断するのに材料が足りなかったり、その人から見たタイミングの問題で判断しようがない、という場合もあり得るからです。
ちなみに、
「一か月も待たされるくらいなのだから、そもそもそこまで脈がないのではないか?」
と感じる人もいるかもしれませんが、それはケースバイケースと考えられるのでそこまで気にしなくてもいいのではないか、と私は考えています。
何故そう言えるのかというと、
私自身が一か月近く告白の返事をするのを相手に待たせたことが何回もあるからです。
返事をするまでに一か月ほど待ってもらい、
「OK」
と返事をした時もあれば、
「NO」
と返事をしたこともあります。
したがって、一か月間待たされたとしても返事には大きな影響を与えるわけではありません。
しかし中には、耐えられなかったのか
「早く返事をして欲しい」
と猛烈に催促してきた人も存在します。
このような人は相手に対して余計なプレッシャーを与えてしまうので、あまり希望はありません。
例えば、世の中には試験を受けてから数か月も結果が発表されるまでに待たされる試験が存在しますが、
そのような試験を受けた際に結果発表まで待ちきれずに
「早く結果を発表しろよ」
とクレームを入れる人はほとんどいないはずです。
ほとんどの人は待たされている期間、ものすごく気になりつつも大人しく待っていることでしょう。
告白の返事もそれと似たようなところがあるので、下手に催促をするとマイナスになりかねません。
試験の結果発表では耐えられるのに、身近な人間関係になると耐えられないというのは不思議な物ですが、連絡を手軽に行えそう、というフランクさにもこれは左右されるのかもしれません。
例えば、日本の司法試験の場合は試験を受けてから結果発表までに四か月近く待たされるため、それに比べると一か月はかなり短いといえます。
このように、
何もせずに黙って大人しく待っている
という行動が重要になることもあるのです。
待っている期間は気持ちの上で耐えられないかもしれないですし、ひたすら退屈さを味わうかもしれません。
しかし、待たなければ良い結果が期待できないのであれば、もう待つしかないのです。
これはいわゆる長期的にインデックス投資を行う際にも重要な考え方です。
長期的な目線で投資を行う場合
余計なことをしない
というのが極めて重要になります。
投資を行った際に最初は長期投資を行う予定だったのに、
「そこまで簡単に短期的に含み益が増えてくれない」
「待つのが退屈でやることがない」
「暇、つまらない」
と思ってストレスをためた結果、
より刺激を求めて個別株に手を出す人や、
より早い成果を求めてレバレッジをかけた投資を行う人
がどんどん出てきます。
(そして失敗する人、痛い目を見る人も続出します)
長期的な投資の場合、
20年
や
30年
というかなり長い期間待つのが戦略の前提となっていることも多いので、それにメンタルが耐えられない人が多いのですね。
もはや、持ち続けることができるだけで勝ち組ともいえるでしょう。
ここまでくると、告白の返事一か月待ちがかなり可愛く見えてくる期間になってきます。
しかし、一番安定的に成果を出せるのは、
「告白をする」
とか
「投資をする」
とか
「受験をする」
という具体的な行動をしたのちに、それに伴う成果が出るまで、
何もせずに黙って大人しく待っている
ことに尽きるのです。
まさに
人事を尽くして天命を待つ
ということでしょう。
ただ待っているだけというのはとにかくメンタルがきついですが、他の分野に対して行動をしてみることが良いでしょう。
ひたすら待つことができた忍耐強い人だけが手に入れることができる結果というのも存在するのです。