勤め人の世界はまるで
椅子取りゲーム
のようなところがあります。
限られた椅子に自分が座れるのかどうかをお互いが争うことになります。
そして、この椅子の数というのは予め限られていることが多いです。
例えば、企業が採用枠を100名分用意した場合、
その企業に対して応募している求職者が100人を超えた場合にはその超過分その採用枠に入ることができなくなります。
すなわち、限られた椅子を取り合い、
椅子に座れる人
と
椅子に座れずにはじかれる人
というのが出てくるのです。
椅子に座れずにはじかれるといわゆる失業者・無職になります。
そして、この椅子というのも
比較的待遇の良い椅子
というのと
比較的待遇の悪い椅子
というのがあったりします。
待遇の良い椅子というのは大人気なので応募が殺到します。
そして、結果的にその企業にとって優秀だと見られた人がその椅子を手に入れることができます。
これは同じ企業の中でも
比較的待遇の良い椅子
というのと
比較的待遇の悪い椅子
というのがあり、
企業内で出世を望んでいる人は、限られた待遇の良い椅子に座れることを目指して出世競争に励むことになります。
しかし、より良い椅子というのはそもそも数が限られているため、
最終的にはほとんどの人はそのような椅子に座れず、妥協した椅子に座ることになります。
妥協であっても、椅子に座れるだけましであるため、
自分が現在座っている椅子が急に奪われてしまう可能性におびえることになります。
例えば、クビ、リストラになってしまった場合というのは自分が座っていたはずの椅子が突然奪い取られるのと同じようなものです。
いわゆる転職する場合にも、椅子取りゲームは続行されます。
誰かがいなくなったことにより椅子が空いた場合には、そこには誰かが座ることが可能です。
転職によってキャリアアップした場合というのは、より待遇の良い椅子に上手くあり付けたと言えるでしょう。
それはたまたま運がよく空いた椅子に座ることができたとも言えます。
そして、重要なのは勤め人は椅子の良し悪しや椅子の数を基本的にコントロールできないということです。
チャンスをひたすら待ってより待遇の良い椅子にありつけるのか?
あるいは
今座っている椅子をどうすれば奪われずに済むのか?
ということを基本的に考えることになります。
そもそもの椅子を増やすということは勤め人の立場ではなかなかできないですし、
より待遇の良い椅子を求めるにしても、
勤め人の場合、大きな成果を上げたとしても待遇は年収で言えば数百万程度しか向上しないことが多いです。
これは勤め人という道を選び、椅子取りゲームに参加している以上は仕方がないということになります。
転職してキャリアアップしたとしてもほとんどの場合は、
ちょっと前の職場よりもマシになった
という程度の改善になることが多く、
勤め人である以上は同じような限られた椅子取りゲームの世界をぐるぐる回ることになります。
「いかにマシな椅子にありつくことができるのか」
というのが勤め人の世界観になります。
この限られた椅子取りゲームの世界から抜け出すためには、
勤め人というポジションそのものから脱出する必要があります。
例えば、起業や独立などですね。
椅子の良し悪しや椅子の数を基本的にコントロールできない勤め人の立場からそもそも脱出するということです。
そして、自分で椅子を創るのですね。
勤め人の世界は限られたポジションを争う椅子取りゲームです。
その中で満足できるならばそれはそれでよしですが、
満足できないのであれば勤め人という立場を見直す必要があります。
電車の乗り換えが必要なのではないか?
と考える必要があります。
このように、勤め人の世界は限られたポジションを争う椅子取りゲームに過ぎないところがあります。
「いかにマシな椅子にありつくことができるのか」
という問題意識も重要ですが、
その一方で、
「そもそも椅子取りゲームの世界から抜け出せないのか?」
ということも同時に考えてみるのが良いでしょう。