資産形成などに興味がある人の多くは、
手元にあるこのお金を何に換えるべきだろうか?
ということを自ずと考えるようになります。
すなわち、
例えば、今手元に1000万円あるとして、
その1000万円をそのままにしておくのではなく、
1000万円を支払って、1000万円以上の価値があると感じる物を購入したくなるのです。
実際に購入しても良い、購入したくなる場合というのは様々あるため、人によって感じ方が全く違います。
ある人は、1000万円を支払って将来伸びると感じる金融商品を購入するでしょうし、
ある人は1000万円を勉強代に支払って自分に対する投資に期待します。
またある人は一生の一度の思い出作りのために1000万円を支払って何らかの体験を購入しようともするでしょう。
しかし遡って考えると、
そもそも手元にあるこの1000万円はどこから来たのか?
ということも段々と気になってきます。
お金に色はないとは言いますが、手元にお金がある以上は何らかの理由でお金があなたの手元に集まったのでしょう。
人によってそれは1年間の労働により手に入れたものであるかもしれませんし、
8年間~10年間コツコツと労働しながら貯蓄により手に入れたものかもしれません。
その一方で、特に労働をしていたわけではないものの、相続などで大金が手元に入ってきたという方もいるかもしれませんね。
あとは宝くじが当たった場合なども考えられるでしょうか。
いわゆる勤労によって手に入れた1000万円もあるでしょうし、
あぶく銭ともいえる僥倖によって1000万円を手に入れた人もいるでしょう。
後者の数や頻度はさほど高くないと思われるので、
ほとんどの人は勤労によって、すなわち労働収入という形で手元にお金が集まっていると言えるでしょう。
そして、労働収入というのは相応の労働時間を費やして手に入れたものです。
相応の労働時間というのは
1年あたり、2000時間程度の人もいるかもしれませんし、
1年あたり、4000時間程度の人もいるかもしれません。
ブラック企業と呼ばれるような勤め先の場合はもちろん、ホワイト企業と呼ばれるような勤め先の場合であっても勤め人として働く以上相応の労働時間を費やすことになります。
そして、この労働時間というのは別に無限に湧いてくるものではありません。
労働時間というのは文字通り時間なので、時間という資源を費やす必要があります。
これは人間にとっては、
自分の寿命、自分の若さを費やしている
と言えるでしょう。
考えてみれば当たり前の話ですが、
例えば、あなたが23歳でどこかの勤め先に入社し、5年間働いた場合、
労働時間を5年間分費やしており、
かつ、あなたは5年間歳をとっているのですから気づいたら28歳になっているでしょう。
その間にはそこそこの年収があるかもしれません。
年収によってはそこそこ貯蓄できるかもしれません。
もしかしたら、やりがいがある仕事が経験できるかもしれません。
いずれにしろ、
5年間働いた場合、その間にあなたは確実に5歳歳をとることになります。
あなたの残りの寿命が現時点からあと80年あるとして、この時間の使い方によって5年間を費やすことになるので、
残りの時間は単純計算で75年間ということになるわけです。
その間に得られた収入から何か物を購入する場合というのは、
すなわち、あなたの「若さ」という資源を他の何かに転化させていることにつながります。
このように、お金を使用する場合も含めて、
人生とは「若さ」という資源を他の何かに転化させ続けるもの
と言えるでしょう。
「若さ」を転化した場合、転化された先に良い物があるかもしれませんし、
転化してもそれは無駄遣い・浪費に過ぎなかったということもあるかもしれません。
試してみないとわからない部分もあるでしょうが、できる限り自分の納得のいく先に転化させる方が良いでしょう。
これは何を仕事にするのか?どの勤め先で働くのか?ということを考えた場合にも重要です。
何をするにしても、いずれにせよ
5年間働いた場合、その間にあなたは確実に5歳歳をとることになります。
この現実は忘れない方が良いでしょう。
さらに言えば、これは人間関係においてもそうです。
人間関係の構築のためには時間が必要です。
5年間誰かと交際した場合、その間にあなたは確実に5歳歳をとることになります。
恋愛になると気持ちも引っ張られるでしょうから実際にはもっと時間がかかるのではないでしょうか。
いずれにしろ、
人生とは「若さ」という資源を他の何かに転化させ続けるもの
と考えると、
自ずと、
自分の「若さ」という貴重な資源はどこに投入するべきなのだろうか?
と考えることになるでしょう。
そして、
「自分が本当にやりたかったことは、やりたいことは何か?」
ということが段々と見えてくるでしょう。