「成長とは何か?」
と時折自問することがあります。
多くの人にとって、成長というのは、
昨日はできなかったことが今日はできるようになった!
というスキル面の習得を指すことが多いのかなと感じることの方が多いかもしれません。
小さい子の場合は、
「昨日までは一人で着ることのできなかったパジャマを着ることができた!」
ということや、
「昨日までは一人でできなかった歯磨きが一人でできるようになった!」
ということもあるかもしれません。
また、
「昨日までひとりでは行けなかったおつかいに挑戦して、おつかいもできるようになった!」
ということもあるかもしれませんね。
「はじめてのおつかい」という番組もあるようです↑
一人で買い物に行くことが当たり前になってしまった人から見ると、はじめてのおつかいで試行錯誤を重ねながら頑張る小さなことを見るのは微笑ましく感じる物です。
はじめておつかいに行くのは怖いかもしれません。
しかし、一度乗り越えてしまえば、次は一人で行っても大丈夫かもしれない、という感覚になるのが
成長
と呼ぶことができるのかもしれません。
他の例で言えば、
「今までは、補助輪を使わないと自転車に乗れない状態だったのに、補助輪を外しても自転車に乗れるようになる」
という現象も成長と言えそうですね。
これらは単純に何かが新しくできるようになるというスキル面の習得ができているという意味で
成長している
といえるかもしれませんし、
「これはもう一度経験して乗り越えたから次は大丈夫、問題ない」
といった形で同じ現象が目の前で起こったとしても動じることなく状況に向き合えるようになる
という意味でも
成長している
といえるかもしれません。
これは仕事をしている最中にも感じることがあります。
今まで全く取り組んでいない分野の仕事を急にやることになってしまった場合、最初は全く慣れることがないことからどうしても動じてしまいますが、
一度その仕事をやってみて、「これはこうすればいいのか。」という感触を得られるようになってくると、
次回、似たような仕事が急に来た場合であっても、動じることがなくなってきます。
他にも、投資の世界で言えば、
私の場合、
投資の含み損1000円に動じていた私→100万円~200万円の一時的な下落にも動じなくなった私
へと変化がありました。
私が投資を始めたのは5年ほど前になるかと思いますが、
当時はたった1000円、すなわち4桁の含み損が出ただけでも、証券口座の真っ赤になった数字を見て動揺していました。
その当時は、
「このまま-1000円にとどまらずにもっと損が拡大するのではないか?」
とか
「このまま、マイナスからプラスになることがずっとないままに損した状態で終わってしまうのではないか?」
などと余計なことばかりを考えていた記憶があります。
しかし、結果的には杞憂でした。
その後、数か月以内にはマイナスの状態からプラスに転換しています。
この時の、
「しっかりとした投資先に投資している場合、含み損に動じずに待っていれば、そのうち株価は戻ってくる」
という経験が力になっているのでしょう。
その後の、コロナショックや2022年年初以来の株価の下落があったとしても、
「株価は長期的に見ると時折下落することもある」
と落ち着いて見ることができるようになりました。
運用資産が大きくなってきたこともあって、
たった一日で100万円~200万円の一時的な運用資産の総額の下落が起こることもありますが、
「まあ、そういうこともあるよね」
と動じなくなってきました。
そもそも、株価が下落するという現象は投資を行っているとよく直面する物です。
そのため、このように、
同じ現象が目の前で起こったとしても動じることなく状況に向き合えるようになる
という意味で少しずつ成長をしていくことが急な局面に直面する前の対策としても重要になってきます。
おそらくこの調子で行けば、私の中で
たった一日で1000万円クラスの下落
が起こったとしても動揺しなくなる未来がいつか来るかもしれません。
私自身がこのレベルの器の大きさになるのはいつのことになるのかは現時点では想像もつきませんが、これはいつか来て欲しい未来でもあります。
このように、
成長
というのは、スキルの習得に限らず、
同じ現象が目の前で起こったとしても動じることなく状況に向き合えるようになる
という状況に対する捉え方の変化も含まれる概念なのかなと考えています。
そして、このような成長を行うためには、前提として何らかの経験が必要になります。
もしかしたら、その時に感じる経験というのは投資で含み損を抱えてしまった時のように辛いものになるかもしれません。
しかし、主観的に辛いと感じるからこそ、その後のリターンは大きいものになります。
「成長とは辛いマスに止まった方が早く進めるスゴロク」でもあります。
もし、辛いと感じる場面が出てきてしまったとしても、
これは今後の成長のためにあるんだ、
と思えるようになれば、その後の立ち直りも早くなることでしょう。