家庭菜園に最近注目が集まっているようです。
昨今のコストプッシュ型のインフレによって、ハーブやミニトマトなどを始めとして、家庭で栽培して、収穫をして、そのまま食料として食べるというやり方が注目を集めているようです。
どれほどの人が実践をしているのかはわかりませんが、デパートなどでも家庭菜園コーナーなどをよく見かけるようになったので、実践の有無はともかく注目を集めているのは間違いないと考えています。
このような家庭菜園に限らず、園芸というのは、普遍的な人気があるようです。
ところで、園芸を行うと様々なことを勉強することになりますが、
その中の一つに、
苗床
というものがあります。
「苗床(なえどこ)」というのは、
種を育てる土と容器のことをいいます。
園芸やガーデニングでは、種からある程度の大きさまで苗床で育てた後、大きな鉢や庭に植え替えていくことになります。
植物の生長にしたがって、定期的に植え替えという作業が必要になるのですね。
例えば、種や苗の段階では、植物は貧弱です。
雨風や害虫などの被害に遭う可能性があります。
したがって、種や苗が小さいときは、害虫や病気に弱いため、植物の好みに合わせたよい苗床で育てることが丈夫で元気に育てるポイントとなるようです。
良い苗床にいれば、害虫や病気から守ってもらうことができます。
これは、まるで人間の赤ちゃんが独り立ちすることができるまでは、乳母車の中で一日の大部分の時間を過ごすのと似たようなものなのかもしれません。
しかし、生長が進んでいくと、
あまりにも小さな苗床は用無しになります。
ある程度、雨風をしのげるようになってきたり、病気にも強くなってくると、自分をそれまで守ってくれた役目の苗床の意味が段々なくなってくるうえ、
むしろ、苗床が狭すぎてむしろ邪魔になってしまうこともあります。
それはまるで、
既に、中学生レベルの学力の子供がいつまでも小学校の小学生向けの授業を受け続けているようなものです。
そのような人はいつまでも小学校に居続けるのではなく、むしろ、自分の学力に合った環境に移動した方が本人のためになるでしょう。
苗床としての小学校を卒業して、中学校という苗床に移動した方が良いとさえいえます。
もしかしたら、中学校という苗床に移動してもなお、そのような人は快進撃を続け、
「もう中学校だと物足りないな……」
と感じるようになるかもしれません。
そのような人は、高校という新しい苗床に移動した方が良いかもしれません。
高校という苗床に移動したとしても、すぐに大学という苗床に移動した方がよくなるかもしれませんし、
そこからしばらくしたら大学院という苗床に移動した方がよくなるかもしれません。
似たようなことは職場環境などでも似たようなことが言えるといえます。
最初に入社した勤め先が自分の苗床としてふさわしかったとしても、
いつまでもそのような状況が続くとは限りません。
むしろ、
「今の苗床は自分にはもう用はないかもしれない……」
と感じるかもしれません。
そのような時には、異動するなり、転職するなりしてあなたにとっての苗床を変えるべきという話になります。
このように人間であっても、植物のようにその生長に応じてどんどん苗床という限界を超える必要が出てくるものです。
そうであるならば、いつまでも同じような環境にとどまることを前提として考えるのではなく、
成長を常に志向する、すなわち、
「苗床という限界」を破り続けるという生き方
をするのもまた粋な物なのかもしれません。
確かに、苗床を変えるのは環境を大きく変えることにつながるため大きなストレスがかかります。
しかし、そのような試練を乗り越え続けることによって、
人は生長を続ける物です。
ストレスや試練は生長のための必要経費ともいえるでしょう。
「苗床という限界」を破り続けるという生き方
これを意識することができる人は、
なんとなく生きている人に比べれば爆発的な成長速度を見せることでしょう。
より加速的に成長をしたいと考えている人は、
「自分の苗床は今の自分にとってふさわしいのか……?」
と一度考えてみるといいかもしれません。
実は、限界が見えてきて、環境を変えるべきであるということが判明するかもしれません。