「日本人にだけ読めないフォント」
と言われているものをご存知でしょうか?
例えば、
以下のような画像に書かれている内容などになります。
このような画像を見ると、初見の場合、ほとんどの日本人は、
「??」
となるようです。
なぜ、
「??」
となりがちなのかといえば、
無意識のうちに文字列をカタカナとして読みたくなってしまうから
なのですね。
この画像では、アルファベットをカタカナ風のフォントにしてあるので、日本人にはカタカナに見えてしまうのです。
しかし、本当はアルファベットで書かれているという困ったフォントなのです。
すなわち、カタカナを知らなければ、普通に英語として読めるわけですね。
カタカナを知ってしまっているがゆえに読めない……
という不思議なフォントなのです。
自力で解けずに、
「これは実は、カタカナではなく、英語である」
という大ヒントを与えられても、
「どういう英語なのだろうか……?読めない……」
としばらく固まってしまう人も続出しているようですが、
ちょっと読み方が分かってしまえば、文脈によってすべての文が読めるようになる
といったアハ体験をすることになるでしょう。
わからない内容は自分でひたすら悩み続けるよりも、わかっている人にアドバイスを与えてもらう方が良いです。
数学の図形問題においても、
補助線を適切に引く
だけであっという間に答えが導き出せるわけですが、
逆に、補助線を適切に引くことができなければなかなか問題が解けないということは多いです。
したがって、
この問題においてはどのような補助線が必要なのか?
ということを知っておくだけで認知がだいぶ変わってくるのですね。
ちなみに、
以前にこのフォントを見たことがある人は、
「ああ、なんだ、Electrohamonixというフォント名か。懐かしいな。英語で読まないといけないやつね」
と感じるかもしれません。
しかし、そのような人も実際に上記の文章を改めて読もうと思った際には、
くっ……
となったのではないでしょうか?
からくりが分かっていたとしても、パッと見ると、カタカナとして脳が読みたがるので、それに対して、抵抗しなければならず、それに労力にかかるわけです。
このように、
「日本人にだけ読めないフォント」はわかっていても引っ掛かってしまう
という点が怖いところです。
バイアスに抵抗するだけで疲弊してしまうため、余裕がある人じゃないと乗り越えることは困難でしょう。
それだけ、人間の認知、バイアスは強力なのでしょうね。