強制的に環境が変わってしまったとしても良い習慣を維持する

システム構築
この記事は約9分で読めます。

生まれた環境によって、親からの躾けなどによって、いつの間にか特定の習慣が身についていたという人はかなりの数いると思っています。

親元から離れるのは一般的に大学への進学時や就職時などが多いようですが、それまでの期間は親の元で実家で一緒に暮らしているということになります。

親元にいる期間に主に家族からの文化的な影響を受けて人は習慣を生成しているようです。

例えば、家に本がたくさん置いてある家の子供は読書を趣味にしやすい環境が初めから整っていたりするので、読書習慣が身につきやすいと考えられます。

他の例で行くと、親が音楽関係の趣味、例えばピアノが好きで、それゆえにピアノが家の中にあるという人はピアノを弾く習慣がいつの間にか身についている可能性があります。

このような、家という空間において、形成されるその家なりの文化がそれぞれあると考えられるところ、その文化に影響されていつの間にか、何も自覚のないままに何らかの習慣が身について育ってきたという人は多いでしょう。

もし、このまま実家という周辺環境が変わらないままだとその人の持つ習慣も変わらないままである可能性は高いと考えられます。

しかし、例えば、一人暮らしを一度してみるという形で、一度親元を離れてみると、今までの空間とは全く違った空間で生活をすることになるため、今まであったはずの習慣が途切れる可能性が高まります。

具体的には、今まで本屋が家の近くにあってそこで本を買うのが当たり前だった人が、周辺に本屋が一件もない環境において一人暮らしを始めると、本を買う習慣が途切れる可能性が高いです。

一応、ネット通販があるじゃないか、という反論がありそうですが、その人が特定の本屋にわざわざ買いに行って、その後にその本を読むという習慣を繰り返していた場合、その習慣を取り巻く構造に気づくまで、物理的に本屋に行けないというだけで読書習慣が途切れる可能性があるのです。

また、家にピアノがあるのが当たり前だった人は一人暮らしをするタイミングで自分の家に設置するためのピアノを改めて購入して搬入することをしない限り、ピアノを弾く習慣が途切れる可能性が高いです。

これらは、一度特定の習慣を促進していた空間が身の回りから消滅してしまったことによって習慣を途切れさせてしまうという例です。

この場合、習慣は無意識の行動ですから、その人が「そういえば、最近●●をやっていないな・・・・・・」ということに気づいて、習慣を復活させるための措置を取らない限り、なかなか復活しない可能性が高いと言えるでしょう。

これは一人暮らしをするための引っ越しという空間を変更する行為によって、人生が変わり始めてしまったことを意味します。

その人が持っていたはずの習慣が一旦消えてしまったことによって、人生が変わり始めるのです。

これは良い変化である場合もあるでしょうし、悪い変化である場合もあるでしょう。

一般的に、独身で一人暮らしをしたほうがいい理由として、「生活費が思ったよりもかかることがよく分かるから」「親がいろいろやってくれたことが実感できるから」というのがよく言われます。

もちろん、これらの理由も重要ではあるとは思いますが、これらに加えて、「一人暮らしを始めたことによって普段の行動や習慣が変わってしまうという状況を体験、経験できる」という意義が大きいと思います。

私も一人暮らしを始めてから、テレビを見なくなりましたが、これは一人暮らしを始める際の引っ越しの際にテレビを購入しないという当時の自分にとってはあまりにも些細な決断がもたらした結果です。

結果的に都内に上京してきてからずっとテレビを見ないという生活を続けることになりました。

これは親元に暮らしていた頃には、目の前にいつでもテレビがあったので、何か暇があるたびにテレビの電源を入れてみるという習慣があったにもかかわらず、一人暮らしをしてみた瞬間にこの習慣が途切れた例です。

この習慣が途切れてしまったことに私は一人暮らしをし始めてからある時不意に気づき、「今までテレビがある生活が、テレビを見る生活が当たり前だったけれども、違ったんだ。そうか、自分は暇だったらテレビを見るような人間だと思っていたけれど全然そんなことはなかったんだ」ということがよくわかりました。

そして、そのまま生活を続けていくうちにテレビが実は私の人生にとってさほど有益な情報を与えてくれてはいなかったということにも気づき始めたのです。

ここまで認識するように至って初めて、「私の親元の環境は私にとって微妙だった」ということに気づきました。

要するに、一人暮らしを始めることによって、親元において実家を中心に形成されていた文化が実は当たり前の物でも何でも無く異常なものであると客観視することできるようになったのです。

よく、日本人が海外に旅行などに行くべき理由として、外国と比較して日本を客観的に知るため、ということが言われますが、一人暮らしを始めることもそれと似たような意義があります。

一人暮らしを始めることによって、実家において存在した良いところと悪いところがはっきりと客観視することができるわけです。

この一人暮らしにおける客観視というプロセスを経て、その人は段々自立への道を歩みます。

すなわち、自分の周りの空間を自分なりにアレンジすることによってその人にとって人生を創り出していくのです。

このような空間管理の歩みを意識的に行えるようになってきて、自分自身の文化を形成することができるようになったとき、その人は初めて親元から離れて自立したと言えるのではないでしょうか。

偶に一人暮らし歴が長くなってから、実家に帰るとあまり良い気分がしなくなる人もいるようですが、これは一人暮らしが長くなって自分なりのポリシーや文化が形成された結果、親元における文化と齟齬が生じてしまった例だと思います。特に田舎出身で上京した人はあまりにも親元と現在の居住地とで周辺環境が異なるため、家族との間に血縁関係があったとしても文化がもはや変わってしまってもはや別世界の人間達のように感じられるでしょう。

コロナ禍において、帰省を自粛するように言われるようになりましたが、上記のような人は始めから親元に帰るのが実は嫌だったと感じており、むしろ帰らないためのちょうど良い口実ができたとすら思っていることでしょう。

それほど、文化が異なってしまったという壁は大きいのです。ただ、引っ越しをしただけなのに。。。

何が言いたいかというと、引っ越しのように空間そのものを大きく変更し、その結果文化が異なってしまうこともあることから分かるとおり、環境が変化した瞬間に今までできていた、習慣づけられていたはずのことができなくなってしまうということは大いにあり得るという危険があるということです。

空間を始めとする環境が変わってしまうだけで、自分自身の人生が変わってしまうということは、

①良い習慣が身につき、悪い習慣も身につく

②良い習慣が消えて、悪い習慣も消える

③良い習慣が身につき、悪い習慣が消える

④良い習慣が消えて、悪い習慣が身につく

などの色々なパターンが生じる可能性があるということです。

③の状況になれば大成功ですが、逆に④の状況になって人生がどんどん下り坂になるという危険性もはらんでいます。

環境は変えられない部分もあるかと思われますので、せめて、良い習慣が消えないようにする、という工夫ができると良いと考えられますね。

そう考えると、自然と「では、自分にとって環境が変わったとしても失いたくない良い習慣とは何なのだろうか?」と考えざるを得ませんね?

そして、それに対する回答として出てきた良い習慣を維持することができた理由を分析して見ることが重要です。

上記に書いた例で行くと、家の近くに本屋が存在することや、ピアノが家の中にあることなど何かしらの良い習慣が身についていた理由が導き出せるはずです。

そうしたら、その理由を環境が変わった先でも維持するための措置を講じることが重要です。

たったこれだけのことをするだけで、自分が持っていた良い習慣を環境が変わったとしても維持しやすくなります。

逆に言えば、そもそも環境が変わるタイミングで「では、自分にとって環境が変わっても失いたくない良い習慣とは何なのだろうか?」ということを考えないとこのようなことを意識的に行う事ができません。

意識的にできないと、自分の周辺環境をアレンジするという空間管理能力を使用していないということになるため、自分の人生を流れに任せているのと同じになります。

そして、そもそもの話、何故その習慣が自分にとって良い習慣といえるのか、という意義を説明できなければ、良い習慣と悪い習慣という区別はつけようがないという点も地味に重要です。

習慣というのは本来繰り返しの行動の集積でしかなく、良い悪いという判断が入る物ではありません。

ただの行動に対して良い悪いという価値判断を加えているのはその表現を用いている人自身です。

そして、このような価値判断は、繰り返しの行動の集積を行った先においてもたらされる結果がその人にとって良いか悪いかにとって判断されることになり、その結果がその人にとって大事な物であるかどうかによって決定されます。

この価値判断のプロセスというのは、本人が自分の人生に対して明確な目的やビジョンを持っているかどうかによってその正確性が担保されるでしょう。

適当にインターネットでググれば、良い習慣と悪い習慣とは何か、というのはいくらでも出てきますが、それはその記事を書いた人が良いか悪いかを価値判断によって決めているのであって、あなたにとって良い習慣か、悪い習慣か、というのは実際の所不明です。参考程度に使うことは可能でしょう。

この記事で私は読書習慣=良い習慣、と勝手に決めて説明をしていますが、これも本来あなたが良いか、悪いかというのを判断するべきなのです。

これを的確に判断できるのは、自分で自分の人生に対してどのような思い、目的、ビジョンを抱いているのか、普段から考えてしっかりと説明できる人のみではないでしょうか。

習慣というと、取りあえず身につけるのは大切だよね、と思いがちですが、しっかりと自分の人生と紐付けて考えることが何よりも重要ですし、紐付いていないとそもそも続きません。

そして、自分なりに自分の人生の目的などを定めて、それを元に、自分が現在持っている良い習慣とそれが習慣づけられた理由や自分が現在持っている悪い習慣とそれが習慣づけられた理由を的確に分析できた人は、たとえ、強制的に環境が変わってしまうというイベントが起こってしまったとしても、自分にとっての良い習慣を維持するための措置を変わってしまった環境の中でも改めて構築することが可能になります。

余裕があればさらに環境が変わってしまったことをきっかけとして、今まで自分が持っていなかったけれども新たに身につけるべき良い習慣を追加でインストールするということも可能になります。

自らの望む人生に向かって、環境を変えながらも習慣を刷新し続ける能力が身についていれば習慣化の習慣化が行えている状態と言えるため、その人は大量の繰り返しの行動の集積により自分が望む人生を着実に歩むことが可能になるでしょう。

このような人は不意のイベントによって環境が変わっても落ちぶれるどころか、さらに飛躍的な活躍が期待できることは間違いありません。

少なくとも、周りの環境ガーとかそんな言い訳をするような人には決してならないでしょう。

できることならば、自分が新たに身につけるべき良い習慣を追加でインストールをすることを主たる目的として自らを置く環境を常に選び続ける、という姿勢が重要になってきそうです。

例えば、攻めの転職としての栄転ができる人というのはまさにこのような人でしょう。

システム構築、自分の周辺環境をアレンジするという空間管理能力によって、環境に翻弄され続け流されるままの人生ではなく、自分で環境ですら適切に構築し続けることによって、自分の意思で習慣化の習慣化を行って自分の運命を切り開くという、より良い生き方が可能になるのではないでしょうか。

美紀のプロフィール
夢見がちな社会不適合者
mikimiki

社会人6年目かつ会社経営者(法人4期目)。
都内在住、マッチングアプリ上位0.0X%(上位3桁)の超人気女性会員。
フォーチュンレディ (Fortune Lady:幸運な女性)

かつて不登校になり片っ端から出席点を落としまくる。高校生の頃は家出経験も。
経済的自由のため、新卒で年収1000万円overのトップファームへ。
手取り月収貯蓄率90%overを達成。
ビジネスでは、ファーム内で全パートナー分を凌駕する新規顧客獲得の営業実績を持つ。
20代で役員のオファーを受け就任。

普段は、今より良い人生を送りたい人のための個別コンサルティングを1時間につき14万3000円(税込)で請け負っています。
(※好評につき2024年10月1日から5500円(税込)値上げしました)

mikimikiをフォローする
twitterの表示
システム構築仕事・勤め先家族空間管理習慣
mikimikiをフォローする
INTJ型女性による皆既日食への歩み
タイトルとURLをコピーしました