一般的に、貯蓄率は20%くらいが適正とされています。
2019年5月に老後を余裕を持って生活するためには現役世代で2000万円の貯金が必要だとする金融庁のレポートが出ました。
その頃から、貯蓄を意識している人も多いでしょう。
今回は私が手取り年収の9割以上を20代で貯蓄したり、投資に回したりしてみた実感を書いてみます。
なぜ、手取り年収の9割を貯蓄するようになったのか
あなたは本田静六という人をご存じでしょうか。
大学教授をしながら資産形成をしていた方であり、日比谷公園の設計者でもあります。
この方が書いた本の中に『私の財産告白』という本があります。
この本の中でおすすめの貯蓄の方法として「四分の一天引き法」というのがあります。
簡単に言うと、手取りの月収を得たらまずそこから天引きで4分の1を貯蓄に回してしまい、残りの金額で生活するという方法です。
また、ボーナスが出た場合にはその全額を貯蓄に回します。
本田静六という方はこの方法によって、貯蓄した金額を適宜投資に回して莫大な財産を築きあげているのです。
私はこの『私の財産告白』という本を大学生の時に読んでとても感動しました。
「四分の一天引き法」をするだけで、そんなに資産形成できるのかと。
そこで私は思い立ったのです。
「四分の一天引き法」では手取り4分の1ですが、仮に手取り年収の9割を貯蓄に回したらかなりのスピードで資産形成が可能であり、その分、経済的自由(セミリタイア、FIRE、配当金生活)が近づくのではないか、と。
高収入かつ倹約により手取り年収9割貯蓄を実現する
手取り年収9割貯蓄のためには当たり前ですが、年収が高くてかつ低支出でなければいけません。
まず、就活の際には自分の努力の限りで可能限り一番高い年収の職場になるようにしました。
住宅手当などをしっかり調べて実質的な可処分所得を上げる人もいるようですが、残念ながら私にはそこまでの余裕はありませんでした。
この点は、もっと学生時代に色々頑張っていれば、色んな選択肢があり得たのに・・・・・・
と思ってやみませんが、
こればかりは、大学生の間までにどれだけ頑張っていたのかという点にもかかっているので仕方が無いのかなと考えています。
また、他の方法としては稼げる配偶者がいることですね。
もちろん、年収が高くても変な相手と結婚して自由が無くなるのは経済的自由を目指す私にとっては本末転倒なのでこの辺りは慎重に行きたいところです。
あとは副業でしょうか。
今や、本業よりも副業で稼いでいる人もいるようですね。
次に重要なのは、低支出を実現することです。
これは実家暮らしによって家賃を減らして大幅に削減できる場合もありますね。
一昔前には「パラサイトシングル」、最近では、「子供部屋おじさん」などというネットスラングもあり馬鹿にされがちです。
しかし、実際に実家暮らしは低支出に直結するのですから、できる人は検討してみてもいいと思います。
もっとも、私の場合は独身一人暮らしです。しっかり家賃を払っています。
これは実家暮らしになると必然的に親からの影響や干渉を受けてしまい、プライベート空間が浸食されてしまうのを防ぐためです。
自由を手に入れるために経済的自由を目指しているのですから、一人暮らしでこれを実現しないと意味がありません。
とはいえ、仕事の都合で都心に住まないといけないので、地味に家賃によるダメージが蓄積されています。
頑張りましたが、なかなか家賃を減らすのは難しかったです。
私の場合は、支出の大部分を家賃が占めています。つらいです。
それでも、他の部分を抑えて、最低支出月10万円未満で生活することには成功しました。
しかも、無理な生活を送っておらず、かといってミニマリストのように減らしすぎているわけではないです。
生活を最適化できていると思います。生活水準に不満はありません。
手取り年収の9割を貯蓄すると圧倒的な余裕が生まれる
実際に、手取り年収の9割を貯蓄してみると、圧倒的な余裕を感じます。
これは「お金を使うことも可能なのに、敢えて必要の無い支出をしておらず、生活を最適化できている」ということに対する自己肯定感なのかもしれません。
もちろん、投資に対する入金力も強めやすいです。
つまり、キャッシュポジションをかなり厚めに持つことが可能であり、勝負所で一気に入金することも可能ということもあると思います。
逆に、みんなが焦って投資してしまいそうな場面でも「まあ、今はいいや」となりやすく、冷静になりやすいです。
おそらく、月収14万円くらいしかない中で同様の生活費で生活していたらこのような気持ちにはならなかったと思います。
幸福な人生のためには余裕が大事です。
生活を最適化した上でこの数字を実現できていることに強い満足感を感じます。
さらに、この圧倒的な余裕により急速に物欲がなくなってきているためさらに生活費が下がりやすくなっていることが最近分かってきました。
また、この状況ですと突発的な支出にも耐えることができます。
大切な人のためにお金を使うべき場面も出てくると思いますが、その際にも躊躇することがありません。
まさに、「生きたお金の使い方」ができているのではないかと思います。
経済的自由(セミリタイア、FIRE、配当金生活)のためには貯蓄率が何よりも重要
たまに、トレードの腕により経済的自由を手に入れている人も見かけます。
もちろん、この方法をとるのもいいと思います。
しかし、私のように、再現性の高い方法で貯蓄率を高めていくことで経済的自由(セミリタイア、FIRE、配当金生活)を目指すことには、「安定性」を手に入れることができるというメリットがあります。
運用利益という不確定要素に頼る必要がないのは大きいです。
やはり、20代などの若者にとっては、貯蓄率を高めることが一番重要ではないでしょうか。