レバレッジとは?
レバレッジとは、「梃子(てこ)」を意味する言葉で、金融の世界においては、少ない投資金額によって大きな取引を行なうことを「レバレッジをかける」と言います。ちょうど、小さな力でも大きな石を動かすことができるという「てこの原理」のお話を思い浮かべていただければよいでしょう。具体的には、先物取引やオプション取引といったデリバティブ取引などを利用することによって、少ない資金によって、多額の資金を用いて投資を行なった場合と同様の投資成果を目指すものを指します。
https://www.toushin.com/faq/invest-faq/leverage/#:~:text=%E3%83%AC%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E3%80%8C%E6%A2%83%E5%AD%90%EF%BC%88,%E3%81%84%E3%81%9F%E3%81%A0%E3%81%91%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%82%88%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82
という意味のようです。例えばFXでは手元の資金の25倍までのレバレッジをかけることができるようです。
レバレッジをかけた場合、手元の資金に比べて大きな取引が可能であることから、より大きな利益を得ることが可能になります。一方で、負のレバレッジ効果という言葉もあるように、より大きな損失を被る危険性もあります。
他に有名なレバレッジは不動産投資における融資でしょう。借入金をもちいることによって、より大きな規模での取引を可能にします。
あとは、事業においてアウトソーシングしたり、従業員をたくさん雇うことによって、事業規模を拡大することもレバレッジの一種です。
起業においては、スモールビジネスというジャンルがありますが、これは上記のような借入金や従業員の雇用などのレバレッジの要素を廃することによって、リターンも少ないがリスクも少ないという状態で経営していることを指します。大勝ちもしなければ大負けもしないというタイプのビジネスですね。
起業をしたことが無い人に対しては、アドバイスとして、再起不能にならないようにこのスモールビジネスが薦められることが多いようです。
スモールビジネスは大負けはしませんが、逆に言えば大勝ちもしにくいタイプの形態になりますので、ビジネスの経験を積んだ上で、おおよその自分の勝ちパターンが分かってきたら、その方向性を保ったまま上記のようなレバレッジの要素をビジネスに取り入れることによってより確実な大勝ちな狙いに行くというのが定石になるようです。
すなわち、スモールビジネスをやっている間というのは、自分の経験値を積み上げつつ自分が得意とする勝ちパターンを探るという段階なのかもしれないですね。
そのため、いつか自分がレバレッジをかけるべき時というのが来ることを予期しつつ、スモールビジネスで細々と頑張るという動きが無難になりそうです。
そして、レバレッジをかけると一言で言っても、どのようなかけ方が適切なのか、というのが準備無くいきなりわかるわけでもない、という点が難しいところだと私は考えています。
例えば、借入金を用いるとしても、どのように資金調達をするのか、そもそも銀行を用いるのか、クラウドファンディングを使うのかなどの選択肢がありますし、その中でも一体どこの銀行が自分にとってもっとも最良の選択肢なのか、金利や融資期間の条件が良いのはどこか、変な制約はないのか、というのも事前にある程度目星を付けておくことが重要になりそうです。
従業員や外注先を導入する際も同様で、どのような形態でどのような人に依頼するのか、どのような依頼の方法がもっともトラブル無くできるのか、などもいきなり初心者がやってもわからない点になるのでしょうね。ここも下手をすると、ビジネスモデル、システムが壊れる危険性がある点です。
したがって、今は自分にとってレバレッジをかけるタイミングではないとしても少しずつでもリサーチを重ねて来たるべき時に備えるという視点が重要になるでしょう。
上記のような内容が典型的なレバレッジの例になりますが、基本的には、自分の資本や自分の時間をなるべく用いることなく、他人の資本や他人の時間を用いて規模の拡大を図るという視点でレバレッジをかける方法が他にないか探ることになります。
そして、同時に、「他人から喜んで自分の資本を差し出してもらったり、他人から喜んで自分の時間を差し出してもらえるような状況を創る」必要があります。
そのような状況というのは一体どんな状況なのか、ということも頭の隅で考えておくことが重要になるのではないでしょうか。
具体的には、他人からお金を出してもらいたいと思ったら、自分が確実に借りたお金を返すような信頼における人間であるという印象を普段の行いから相手に与える必要がありますし、お金を返せるようになる見通しが本当にあるのか根拠を持って説明できるようになる必要があります。
また、他人に時間を使ってもらって何かをして欲しいと思ったら、その人が時間を失ってでもその作業をおこなうだけのメリットを感じてもらう必要があり、すなわち、それは自分がその人にそもそも好かれているようにしておいたり、例えば適切な報酬を提示するなど、時間を使ってもらうだけの明確なメリットをその人に対して提示できるようにする必要があります。
このように事前にやっておくべき事をやっておかないといざというときにパズルのピースが微妙に足りずに慌てるということになりかねない、ということでしょう。
こうやってみると、普段の生活において、しっかりと信頼残高を貯められているのか、周りの人や自分が求めている人と適切にコミュニケーションをとれているのか、という些細な点が、大きな物事をやる際にも影響を与えそうです。
そのため、やはり普段の生活態度というわずかばかりの微差が大差につながっていくという話になるのでしょう。遠い目標を見据えつつも些細なことにも気をつけていきたいところです。