これまで何度か私は勤め先に対して経営提言を行ってきています。
そして、このような行動の積み重ねこそが、私が若手にしてただの労働者のような扱いではなく、「将来的に期待のできる人物」として勤め先に認識されている最たる原因だと考えています。
このような事ができるようになってくると、自然と勤め先においても自由を手に入れやすくなります、という話を今まで何度かしてきました。
しかし、これらを読んでいる人はおそらくこう思ったでしょう。
「いや、経営提言って言われても、何も思いつかないけど・・・・・・?」
「何も思いつかないから苦労しているんだけど・・・・・・?」
「そもそも、そんなものを思いつくのはそういう才能がある人だけでは・・・・・・?」
あたりでしょうか。
しかし、私が改めて思い返してみると、
今まで勤め先に主に提言してきた内容というのは、実は、日常的に私が生活における徹底した効率化のための試行錯誤の結果を何らかの形で応用した物が多かったのです。
これは、私自身がその生活において極めて細かいことから徹底してどうにか効率化できないだろうかと日常的にほぼ習慣として考え続けているところ、勤め先における業務フローなどにおいてもそれと同様に考え続けることが習慣となっている事から生まれていると考えられます。
そして、私が自分自身の生活において何らかの改善を加えたところで私は一人暮らしなので、実際のところ、私一人分の効率化の効果しか生じません。
すなわち、私自身が拘りに拘って1秒の効率化が進んだところでその影響は私一人にしか生じないため、結果的に1秒の効率化しか進められません。
これだけを見ると、
「それって、ぶっちゃけ何の意味もないよね(笑)」
「そこまでしなくても(笑)」
という話になってしまいます。
実際にそういう面は否定できません。
こんなものは、ほぼ趣味の領域と言っても良いでしょう。
しかし、勤め先において同じような事をできるとしたらどうでしょうか?
勤め先においては社員を始めとした従業員が大量にいます。
そう、私以外にもたくさん構成員が居るのです。
例えば、従業員が1000人ぐらいいて、一つの策によって1人当たり1秒効率化が進んだらどうなるでしょう??
単純計算で1000秒分効率化できます。
すなわち、私のように一人暮らしの状態でショボい効率化を進めるのと同じ要領で何かをやった場合、施策の内容にも依りますが一人の場合とは非にならないレベルの高い波及効果をもたらすわけです。
これは、組織が大きければ大きいほど強力な効果を発揮します。
要はたった一つの経営提言であっても、一人で何かをする場合とはまるで波及効果が異なるため、それが良い施策だった場合には、たったそれだけで極めて強力な影響力を持つことになるのです。
以前、ゲームのPRGにおいて戦力として入れるべきキャラクターについて語ったことがあります↓
ここでも触れられているとおり、RPGにおけるパーティー編成で最も重宝するべきは、
パーティー全体の力を底上げできるキャラクター
になります。
もちろん、剣士などのストレートな攻撃力の高い戦力も重要なのですが、長い目でまともに戦略を考えた場合、むしろ全体の力を底上げできるキャラクターの育成を優先せざるを得ないでしょう。
剣士ばかりを育成していくと、そのうち詰みが待っている可能性が高いです。
したがって、勤め先における全体の底上げを行う事ができる人物が極めて高い確率で重宝されることになるでしょう。
私が経営者の立場だったらそうせざるを得ないでしょう。
そして、若手で経営提言などということをできる人は実際の所そこまで多くはない、という点もポイントでしょう。
多くの人は若手の間には上から振ってきた何らかの雑務をやらざるを得ないため、時間に追われており、目の前のことで精一杯で、経営提言などというようなことを考えるだけの余裕が全くありません。
「そんなことより早く睡眠時間を取らないと」
という辺りを考えているでしょう。
だからこそ、厳しい状況の中でも少しずつでも時間管理を行って時間持ちになることが重要なのです。
時間がなければアイデアはそもそも思いつかないですし、思いついたところですぐに目の前の仕事に追われているが故にそれを忘れてしまってそれを何かに活かすことなどできません。
更に言えば、若手の間には
「そもそも、自分はせっかく就職できたこの勤め先で長く働いていくことができるんだろうか?」
「取りあえず、頑張ってリストラされないようなポジションを得なくてはいけないのではないか?」
「なるべく早く先輩達に認められるようにならなくてはいけないのではないか?」
などといったことを考える誘惑に駆られやすいです。
このように、ざっくりいうと、リスクの高いことをして失敗しないようにしたいということを考え始めます。
そうなると、経営提言などといった最も大それたことをやることはまず不可能でしょう。
そんなものは、当然やる気になれません。
しかし、そのようなリスクをそもそも度外視できる人物にとっては話が変わってくるのですね。
経済的自由を達成してしまうことはリスク許容度の臨界点を突破することを意味するので、究極的には何でもできます。
そう、リスクを取り放題になるのです。
このように、様々な条件を前提としている面はありますが、
経営提言一つをとっても、何かしらの極めてショボい行動の大量集積によって実は成り立っている
ということは間違いなく言えます。
そして、その大元のベースは、
私自身の人生や生活に対する真剣な気持ち
から生じていると言えます。
見方によっては、「それってタダの趣味に過ぎないんじゃないの?」と言われてしまうようなことも含めて、ただの才能ではなく、具体的な行動の積み重ねによって一つの大きな現象を生じさせているわけです。