選択的シングルマザー、選択的シングルファザ-、それぞれの難易度

家族
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家族のことについて考えていると、最近は選択的シングルマザーという言葉が気になっています。

私は女性なので、どうしても選択的シングルマザーの方により関心が強くなるわけですが、理屈としては選択的シングルファザーという生き方もあり得ますね。

似たような2つの言葉ですが、これを本当に選択的に選ぶことができるのか、と考えると比較的選択的シングルマザーの方が難易度が低いと感じます。

というのも、そもそもの話、子供を産んだ上で、まともに成人まで育てるということを一つの企画、事業のようにとらえると、おのずと必要になる経営資源があります。

まず、第一に子供を産むための母体の存在が必要で、受精卵ができてから出産の間は約10ヶ月間あるわけですが、その間母体は行動を制限させられます。

妊娠中であっても仕事をしている女性などもいるようですが、いくらテレワークが進んでいる世の中であると言っても悪阻などの症状があるため、仕事のペースは落とさざるを得ないでしょう。したがって、母体は一定期間労働収入を得ることが困難になります。

したがって、母体がこの期間生存するためのお金なども当然必要になります。

その上で、出産した後は育児期間に入るわけですが、子供は小さい間は手間がかかるため、子供の世話をするための労働が必要になり、そのための労働時間を労働を提供する主体が捻出する必要があります。

この間は、育児のための労働を行っているため、世間一般で言う仕事をすることはできないといえるので、育児のための労働を行っている主体も一定期間労働収入を得ることは困難になります。

したがって、育児のための労働を行っている主体と子供自体がこの期間生存するためのお金も当然必要になります。

その後、ある程度子供の手がかからない年齢になってくると、育児のための労働時間も減ってくるため、その分、仕事をすることによって再び労働収入を得る母親も出てきますよね。もっとも、従来の社会ではM字カーブの問題があったため、もとの収入に戻る形で労働収入を得るのは困難でした。

そして、子供が大学まで進学することを想定すると、そのための教育費が中学や高校辺りから発生するため、それをアシストするためのお金が必要になってきます。一般的には子供の教育費は2000万円から3000万円必要になってきます。

そして、子供が大学を無事に卒業し、まともな勤め先に行くなり、個人事業主になるなりするという形で一般的にはこの企画は終わるわけですが、最近は就活をするためにも結構お金がかかるようなので、そのためのお金も用意する必要が出てきそうです。

したがって、上記の企画を進めるためには、①出産を行う事ができる母体、②育児を行う事ができる労働の主体、③お金(子供が成長するに従って教育費がかかる)は少なくとも必要と言えそうです。

これを、外で仕事で稼いでくる旦那さんと、家で専業主婦を行う奥さんという形で①②③を上手く調達することを可能にしているのがいわゆる昭和的モデルである核家族ということになっていると思います。

要は、2人以上の人間によって、①②③の資源を調達することによって、子供を育てるという企画を進めることが可能であるという前提での運用になっているようです。

したがって、この①②③を異性と核家族を創ること以外の方法で調達を可能にすることが選択的シングルマザー、選択的シングルファザーを行う上で少なくとも必要になりそうです。

これを考えると、まず、圧倒的な資金力で①②③をすべてまかなってしまうという方法はありうると思います。

倫理的な問題が非常に強そうですが、①の出産の母体について、今はまだ人工子宮などがないため、出産能力のある女性に頼らざるを得ないわけですが、これをお金で調達するということです。もちろん、応じる女性がいなければそもそもこの取引は成立しませんし、上記に書いたとおり、少なくとも10ヶ月はその女性の自由を奪う内容の取引ですのでかなりの高額を用意する必要があるでしょう。最近は代理母という形でセレブな女性が出産能力のある女性を募集する例も出てきているようですね。そんなこと本当にやって良いのかと思わざるを得ませんが、いずれにしろ、出産適齢期の女性の場合は、自分の身体を使って①出産の母体という経営資源を調達できるという確かな強みを持っています。男性の場合は何らかの工夫によって他人からこの①を調達しなければいけないという点が選択的シングルファザーになるにあたってぶつかる非常に難関の壁です。

一応、自分の子供ではなく他人の産んだ子供を育てる形、例えば養子縁組や里親制度などを用いることができれば、その上で、それで満足できるのであれば、この①の問題は度外視できるでしょう。

次に、②の育児による労働ですが、これは一番簡単にやる方法がその期間無職になってこれを行う方法です。もっとも、この労働の主体は労働収入を得る機会を喪失してしまうのが弱点ですので、資金力のある人はシッターなどを雇ったり、あとは可能な人はその期間のみ親族と同居するという形をとってその人に育児をある程度任せると言うことをやる人もいそうです。

あまり実態を把握できていませんが、従来の大家族はこれを可能にしていたのではないでしょうか。母親が自分の母親に子供の面倒を見てもらうという形で育児による労働を他人にやってもらうということは社会的には比較的受け入れられやすいでしょう。

したがって、②の場合は、親族のサポートがあるのならばそれを用いるのが一番確実という話になりますし、お金を払ってさほど親しくない他人に任せるという辺りが次善策になりそうです。勿論、お金を元々たくさん持っている人はこの労働収入が期待できない期間を耐え抜くという形で自ら育児を進めるでしょう。

③は言わずもがな、労働収入が元々高い人や、資産がもともと多い人が有利な世界です。もともとは女性の方が男性よりも労働収入が少ないという傾向があったことから、女性は男性と結婚するのが一番話が早かったということなのかもしれませんが、今は女性の社会進出が進み、男性と同等やそれ以上に稼ぐ女性も出てきているので、この辺りの男性の優位性がそもそも失われているのかもしれません。

男性の場合は、②育児のための労働、③お金を調達する役目、を自らの身体を使って全うすることが可能ですが、①はどうしても自分で何とかすることができないという点が難しいところです。

その点、女性の場合は、出産適齢期であれば①出産のための母体、になることも可能ですし、②育児のための労働もやりつつ、③お金を調達する役目を自らの身体を使って全うすることが可能ではあります。大富豪の娘などに生まれて潤沢な資金がある人ならばこれをすべて女性が一人だけで行う事は理論上可能でしょう。

大富豪の娘に産まれなくとも、予め、①と②の期間を乗り越えるだけの貯蓄を若いうちに労働収入で稼いでしまった上で、①と②の間は労働収入無しの状態で耐え抜き、①と②の期間をある程度乗り越えたら再び労働収入で稼げば残りの期間における教育費なども調達することは一応可能ではありますね。キャリアウーマンが取りうる手段はこれでしょうか。

もし、経済的自由を達成した女性であれば、①と②の期間に労働収入がなかったとしても、不労所得からの収入があるため、さほど困難がないのかもしれないですね。

このように考えていくと、ある程度恵まれた経営資源を持っている人こそが選択的シングルマザーや選択的シングルファザーになることが可能ということであって、新しい生き方ではあるものの、実際に選べる立場の人は少ないと思われます。

そもそも、選択的シングルマザーや選択的シングルファザーという形態をとることによって、子供とともに親もそれで本当に幸せな家庭を築くことは可能なのか?という問題は依然として残ってしまうかもしれませんが、選べる立場へのなりやすさとしては男性よりも女性の方が比較的難易度が低いと言えそうです。

美紀のプロフィール
夢見がちな社会不適合者
mikimiki

社会人6年目かつ会社経営者(法人4期目)。
都内在住、マッチングアプリ上位0.0X%(上位3桁)の超人気女性会員。
フォーチュンレディ (Fortune Lady:幸運な女性)

かつて不登校になり片っ端から出席点を落としまくる。高校生の頃は家出経験も。
経済的自由のため、新卒で年収1000万円overのトップファームへ。
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