経済的自由を達成すると、どのような良い事があるのか?
これについて考えておくことは、経済的自由を達成するための具体的な行動を行う為の理由を確認することに繋がります。
そして、その理由に基づいて、具体的な目標となる数字が出てくるため、あとはこの具体的な数字を達成するための行動を起こせば良いわけですね。
そして、確たる理由に基づいて算出された目標数値を掲げることができている場合、徒に資産額を上げることに拘泥しすぎないということに繋がるのだと思います。
この辺りをよく考えていないと何が起こるでしょうか?
よくあるパターンとしては、取りあえず、金融資産額1億円を目指してみようという目標を立てることにつながりますね。
億り人という言葉があるように、大きく桁が動くため、心理的に目標としやすいという側面があります。
初めの段階ではこのような目標でも良いと思います。
何事もつかみは大事ですからね。
もっとも、実際に、 金融資産額1億円を目指して、しかも、これを達成できたとして、当初の本当の目的が達成できるのかどうか、というのは周りの人からするとよく分からないというところがありますね。
例えば、もともと経済的自由を目指している理由が、
「今の職場のパワハラに耐えかねている、ストレスをためてしまっている、これを後数十年も続けるのは無理だ」
という場合、転職さえできれば一発解決してしまう可能性もあります。
このようなより簡易な解決方法がありうる場合、下手に時間がかかる貯蓄及び投資活動よりも明らかに転職をしてしまった方が早いですし、手間もかからないですし、蓄積されるストレス量も全く変わります。
このように、実は、現在の悩みや不安に対して、経済的自由を目指すよりももっと有効な方法論というのは存在する可能性があるわけですね。
そうなると、
なぜ、自分は経済的自由を目指すのか、という問いについては常に向き合っておくことが重要になります。
この理由によってその人が差し当たり目標とするべき金融資産額が変わる可能性が大いにあるからです。
因みに、上記のパワハラの事例については、転職以外にも、異動してしまうという方法も場合によってはあり得ます。
元気な人だとパワハラの原因になっている人の方を追い出してしまう方法を考えるかもしれません。
このように、よく見ると資産形成を頑張らなくとも意外と簡単に解決できるんじゃないか?というシチュエーションもあるわけですね。
もちろん、経済的自由を目指すべき理由は変動してはいけないというルールがあるわけではないですし、個々人で異なると思うので、並行して目指しておくという考え方は大事になってくると思います。
因みに、私の場合は、当初は
「事実上自分のやりたくもない仕事を強制的に労働者としてやらざるを得ない状況」を避けたい
という動機で経済的自由の達成を目指していました。
割とネガティブな理由です。
しかし、最近は若干ポジティブな理由も朧気ながら出てくるようになってきています。
それは、自分のやりたくない仕事はさっさと断って、好きな仕事や好きな働き方を選べる立場になることができる、という状況になることです。
ポイントは、
①自分のやりたくない仕事を断れるようにする
のに加えて
②好きな仕事や好きな働き方を選べる立場になる
というのがあることです。
①については、何らかの理由でその勤め先などを離れることができる状態を創れば済みますが、
意外と②が難関です。
というのも、特に大企業などになってくると、大企業じゃないとできない仕事というのがあったりします。
その勤め先を辞めたらもうその仕事をそもそも経験できないというシチュエーションですね。
大企業の仕事はすべてつまらない、と感じている人の場合は大して問題にならないのですが、
勤め先の仕事のうち、大半はやりたくない仕事ばかりだけど、一部の仕事だけは好きだし、やりたい、と感じている場合に問題になります。
というのも、このパターンの場合、具体的な行動としての転職もできなければ、退職することもできなくなります。
すなわち、勤め人として働きながら 自分のやりたくない仕事はさっさと断って、好きな仕事や好きな働き方を選べる立場になることができる状況 を創りあげる必要があります。
そして、これはもちろん、単純に経済的自由を達成するだけでは足りず+αの工夫が必要になります。
+αの工夫というのは、ざっくりというと、勤め先から
「この人は命令して何かをやらせるよりも、むしろ、好きなようにやらせておいた方が自分たちの利益になる」
と思わせる必要があると言うことです。
これは割と難関であるという想像はつくと思います。
つまりは、他の人と同じような成果を上げているだけでは、上記のような認識にならないので、他の人がやらないような特別な工夫をする必要があるのです。
例えば、誰にもできないような新規の事業を社内で立ち上げてそれを引っ張ったりだとか、一般的には他の同僚よりもリスクの高い行動を起こす必要があります。
したがって、リスクをとれない人は上記のような状況を創りにくいのです。
時折、怖い物知らずな人がリスクをとってそれを成功させることができたというパターンもあるかもしれません。
しかし、普通の人は怖くてそんなことはできないのです。
もっとも、リスクは飽くまでもリスクですから、リスク許容度を高めてその範囲内のリスクならば積極的に取ることができます。
このリスク許容度というのは人によって異なりますが、リスクの高い行動を積極的にとってリスクを怖くてとれない人をごぼう抜きにするために、まず最初にこのリスク許容度をそもそも限界まで上げてしまうという考え方を採用することが可能です。
そして、このリスク許容度を上げる方法というのは色んな方法があるかと思いますが、そのうちの一つとして、経済的自由を達成してしまうことによって解雇されてお金が足りずに路頭に迷ってしまうというリスクを事実上吹き飛ばしてしまう、という考え方があります。
これによって、リスク許容度を高めて心理的安全を手に入れて、さらにリスク許容度の範囲内で他の人にはとれないリスクの高い行動を積極的に取ることができるようになります。
これによって、 他の人がやらないような特別な成果を上げてしまうことができれば、 自分のやりたくない仕事はさっさと断って、好きな仕事や好きな働き方を選べる立場になることができる状況 を創りあげやすくなります。
このような発想で経済的自由を目指すとかなりポジティブに具体的な行動を行う事ができるようになってくると私は考えています。