個人的な感覚として、キャリアアップと称して更なる高学歴を獲得するために留学に行く人がいるのを見ると違和感があります。
すなわち、高学歴をゲットすれば良い待遇の勤め先に勤めやすくなるのではないか、という感覚の人がたまにいるのですが、それはおかしい、という考えです。
一応、留学に行く意味として、卒業時のピカピカの学歴が手に入るということ以外にも人脈造りのためと考えている人もいるようです。
しかし、私の今までの経験から言って、類は友を呼ぶという言葉があるため、もともと大した実力の無い人がクラスメイトになったところで基本的に優秀なクラスメイトから相手にされることはありません。
よって、適当に留学に行ったところで大した人脈はできません。
何故相手にされないかというと相手目線で純粋にあなたに対して用事が無いからです。
私自身も今まで色々な人と学校でその都度クラスメイトになったことはありますが、基本的に用事が無い人に対しては話しかけませんでした。
また、理解度の乏しい人のいる授業によって自分の時間や身体が拘束されることに耐えられなかったこともあるため、そのまま授業に出なくなるということもありました。
何故ならば、進まない授業に付き合っているよりも自分独自に勉強した方が早いからです。
できる人はそのような状況であっても真面目に学校に通うらしいですが、私には性格面、メンタル面で問題があるのかそのようなことはできませんでした。
そんなことのために費やす通学時間や授業時間が時間の無駄だと思ってしまったからです。
したがって、人脈造りのために留学したところで、クラスメイトとして認知されることはあっても親しい人として、確かな人脈として認知されるためには相手から何らかの形で認めてもらわないといけないというハードルがあったりします。
今の自分にそのような何かがある人は何ら問題はないのですが、ほとんどの人はそうでは無いと思われます。
したがって、留学のようにわざわざ大量の時間とお金をかけていく場合は、行く前にそのような何かを手に入れておく必要があるのではないかと思います。
人によっては芸能に秀でていて、それをアピールしたりするのでしょうが、
個人的には、「まずは自力で稼げる力を手に入れる」ことができるようになるのがマストなのかな、と考えています。
ここでいう自力で稼げる力というのは、勤め先から給与所得をもらっている人のことでは無く、自営業として稼ぐことができる力です。
どんな場所でも、どんな時でも商売をすることができるような人であれば、どんな社会でもやっていけるのではないか、そう考えています。
そのような基礎体力を持っている人こそが留学などの新しい世界に飛び込んでチャレンジを続けることによって更なる経験や人脈を手に入れやすくなるのではないか、という漠然としたイメージを持っています。
そして、いつでもどこでも自力で稼げる力を手に入れるために確実に必要になるのは今まさに目の前に対面している相手のニーズを読んで、そのニーズに沿った物を相手の目の前に出せるようになるようにするという1種の思考・行動習慣です。
普段からそのような思考習慣が身についている人は、留学などのようなイレギュラーな事態に身を投じても相手から必要とされるような人間になれるのではないか、と考えています。
そもそも人脈というのは、相手から自分が必要とされるようになって初めて生じたと言える物なので、このような習慣が身についていない場合は基本的に目新しいところに行ったところで大した人脈はできないと思っていた方が良いと考えています。
あと、私は留学に行って高学歴になった方が職歴、経歴で泊がつくから一応取っておいた方が良いという考え方についても、一理はあると思いつつ基本的に懐疑的な立場です。
何故ならば、私が他人を採用活動する場合には学歴欄は基本的に全く見ないからです。
どちらかというと、自由記述欄における文章に現れた思考の癖などの方に着目します。
また実際にちゃんと会話してまともな内容のことを喋ることができるのかという点を面接などでは見るので、変化球を投げられて困惑してしまい、臨機応変に対応しない人は戦力にならないと判断します。
確かに、学歴はその人の今までの努力をある程度示しているわけですが、しかしそれが通用するのはポテンシャルが重視される新卒採用の場面だけで、即戦力が求められているところでは全く役に立ちません。
学歴があるから一応面接には呼ぼうなどと考えるところも一部にはあることは間違いは無いため、その意味で完全に否定されるべき発想では無いとは思いつつ、果たしてどこまで効果があるのだろうか?と疑問に感じてしまいます。
特に今の時代のように情報通信が発達してきていると、見た目や学歴のようなわかりやすい魅力以外にもアピール手段は一応存在するため、高学歴であることには確かに魅力はあるかもしれないが、しかし、学歴の獲得にそこまでコストをかけすぎる意味はあるのだろうか、と感じるのです。
こうやって考えていくと、やっぱり留学という高いコストを費やすものに対してはそれ相応のリターンを得られる見通しを着実に立ててから行くべきだと感じます。