若い女性の貧困問題がクローズアップされてから早10年以上たちますね。
今も老後や将来のことも考えて日々貯蓄を怠らない女性も多いと思います。
同時に結婚相手さえゲットできれば女性の経済問題は解決すると言わんばかりの風潮も未だ根強いですが、そんな中でも女性が経済的自由を目指す意義について考えてみました。
女性の人生はいつ何が起こるのか予想しにくい
女性が男性から羨ましがられる事の中に
「仕事で出世しなくても、稼げなくても、結婚して専業主婦になることが可能であること」
という点が挙げられることも多いです。
しかし、「2年後には結婚して・・・・・・、●年後には子供が生まれて・・・・・・、」というような予想が容易につくわけではありません。
現在彼氏がいて、婚約していたとしてもそれが何らかの事情で破談になることなどいくらでもあります。
同棲して初めて相手に不満を持ち、別れることになったというパターンもあります。
そもそも長年彼氏ができないというパターンもあります。
男性ほどではないですが、一生独り身という女性も増えてきています。
従来の、男性が主な稼ぎ手となり、女性が家事育児を担当するという性別役割分担モデルの家庭を想定した場合は、男性はとにかく出世を目指したり、事業を拡大したりして年収を上げるという方針をとることが無難でした。
一方、そのような性別役割分担モデルの家庭における女性は仕事を行う時間が大幅に制約され、いきなり年収がなくなる事も大いにあり得ます。
もちろん、最近はそのような古い家族モデルにとらわれない考え方を持つ人も増えては来ましたが、自分の交際相手や配偶者がどのようなスタンスを望むのかはわかりません。
事前に予想がつくのであればまだ良いですが、人生は何が起こるのか分からないので、フローを稼ぐための時間をいつ失うか分からない女性にとってストックを事前に貯めておくことや、不労所得を積み上げておくことはあらゆる事態に対応するためにも重要です。
配偶者に頼ることそのものがリスク高すぎ
関連して、たとえ専業主婦になったとしてもリスクがあります。
最近は、DV被害に苦しむ女性も大分可視化されてきました。
DVの加害者となるような男性は外面が良い人も多く、職場では「あんなにいい人なのに・・・・・・」と言われていることも多いです。
また、この手の人は同様に特定の女性と結婚するまで本性を全く見せないことも多く、「いい人だと思っていたのに結婚してみたら全然違った」ということも多いです。
彼らは外面を巧妙に作り出しているので、「そんな男性を選んだあなたが悪い」と非難されてもどうしようもありません。結婚前に見破ることは難しいでしょう。
そもそも、好きになっているからこそ結婚に至るという状況も踏まえると、浮かれることなく冷静な目でこれを見破れというのもかなり厳しいでしょう。
そのため、現実的には結婚してみてダメだったら離婚するという方針にならざるを得ないと思います。
しかし、DVをするような人はDVできる相手を求めている事も多く、話し合いで簡単に離婚してもらえないことも多いです。
DV旦那が裁判沙汰になって配偶者やその弁護士に逆恨みして、裁判所前で殺傷沙汰を起こすといった事件も東京では起きているようです。
簡単に離婚に応じてもらえない場合は、強硬手段で別居するのが一番現実的に一旦難を逃れるための手段になると思われますが、当然そのためにはお金がかかります。
ずっと専業主婦をやっていて貯蓄が無い場合にはずっとその家から出ることができなくなります。
相手にも依りますが、下手をすると命に関わるでしょう。少なくともそこに自由はありません。
配偶者の社会的地位が高く、年収も高いというのは望ましいのかもしれませんが、それに頼りすぎるのはリスクが高いです。
最近は終身雇用も崩壊しており、若いころにたくさん稼いでいた大企業勤めの配偶者がいたとしても、リストラされたうえに再就職先が見つからないという場合もあり得ます。
結婚相手を年収で選ぶ必要性がなくなる
最近は結婚相談所や婚活も流行っているようです。
そこでよくネタとして見かけるのが「20代で年収600万円以上の男性じゃないとダメ」などのように年収で男性の足きりを図る女性です。
本人としては自分の人生のためにも一生懸命なのでしょうが、再三指摘されているように若くて高収入の男性はほんの一握りしかいないのが現実です。
特に、若くて高収入で見た目も良くて性格もまともな男性は学生時代からの彼女と既に結婚していることでしょう。
そして、例えば年収1000万円以上を若くして稼げている人というのは、そこまで稼げていない人に比べて知性の高さや努力量が全然違うことも多いので、それを実感できない人とは根本的に話が合わないことも多いです。
仮にそのような人と結婚できたとしても既に上記で書いているように年収が維持できない可能性や実はDV男性だったということも起こりえます。
一方、経済的に余裕のある女性はそのように男性を年収で足きりする必要がありません。
また、そもそも結婚する必要性がないことから良い出会いがあるまで地道に待つことができます。
もっといえば、一生結婚する必要すらなくなるかもしれません。
男性の中には「学生のころからモテなかったことから頑張って医者になって晴れて高収入になったと思ったら確かにモテるようにはなったがみんな医師免許に興味があるだけだった・・・・・・」というようなある意味すごく同情を禁じ得ないような人も中にはいますが、経済的に余裕のある女性には目の前の男性を年収というファクターを度外視して本当に自分の配偶者として選んで良いのかちゃんとその人自身を見ることができるという強みがあります。
また、経済的自由を目指して若いころから培った貯蓄能力、家計管理能力は女性が結婚した後にも家計を支えるためにも有用であり、一生もののスキルです。
単純に、年収で男性を足きりしなければレンジが広がるのでその点も良いと思います。
経済的自由の達成によって人生の選択肢が増える
女性の一生は男性に比べて選択肢自体は多いと思われますが、何かを選ぶと何かのリスクを取らなければ行けなかったり、何かを捨てる必要にも迫られる事も多いです。
今回は特に20代などの若い女性目線で経済的自由を目指す意義を考えましたが、やはり経済的自由を達成する最大の意義は「人生の選択肢を増やす」ということにつきると思います。
男性の場合も経済的自由を達成するメリットは女性と同じくあると思いますが、特に若い20代女性は経済的自由を目指して若いうちから頑張ることがその後の人生の広がりを保てるのではないでしょうか。