人生においては「悩み」がつきものだと思います。
悩みがない人というのは一見羨ましいですが、
これは「障害がない」というよりは、むしろ「単に課題が見えていない」状態でもあるのかなと思います。
今悩んでいることがある人は、大変かもしれませんが、「悩みがあると言うことは、少なくとも何かしらの課題を認識している」ということなので、むしろポジティブに考えた方がいいのかなと思います。
もし、この悩みを乗り越えるための解決策を思いついて、かつ、これが上手くいったら、確かな成長につながるのですから、悩むこと自体は課題に直面してすごく頭を使っているということであって、実はとてつもないチャンスが振ってきている状態ではないでしょうか。
私も元々経済的自由を目指した動機が、「強制的に新卒から70歳近くまで働かないといけない時代が来ているらしいけど、嫌だ、どうしよう」というところから悩んで、一つの方法論として、「経済的自由を達成して、いつでも労働者自体をやめられるようにできる状態を目指してみる」ということを思いつきました。
もしも、何も考えずに、
「取りあえず、適当に就職すれば、まあいいのでは?」
と思っていたら、今の私はないと断言できます。
もしかしたら、思っていたよりも悪い労働条件の企業になんとなく就職してダラダラとしかしつまらない砂をかむような労働を続けていた可能性が高いです。
これは悩みから解決策を思いつき、試行錯誤のもと、それを実行し続けるというプロセスを経てきていると言うことであり、悩みがなければ、この一連のプロセスは生じようがありません。
したがって、悩んでいることがあると言うことは、理想とのギャップを認識しているという意味で良いことです。
しかし、悩んでいるだけだと良くないというのもまた正しいと思います。
具体的に言うと、取りあえず頭の中でモヤモヤしているだけで何も解決策の仮説を思いつかないという状態です。
これはビジネス用語で言うところのPDCAサイクル(Plan,Do,Check,Action)のうち、Pが完了しないまま止まっている状態です。
このPのままで永遠に止まっていると当然ですが、Dが始まらないので、PDCAサイクルは永遠に回らないままです。
Dがないということは行動がないと言うことですので、良くない現状は変わらないまま何もしない状態が続くだけであって永遠に何も現実は変化しません。
そして、ひたすら、悩んでいる状態というのはまさにこれで、Pの段階で脳内のリソースを食いつぶしている状態ですので、疲れやストレスをやたらと感じる割に人生が全く進まないという状態です。
ですから、悩んでいること自体はよいことですが、悩んでいる「だけの時間」を永遠に続けるのはよくなく、いち早くDに行くべきだと考えられます。
PDCAサイクルの代わりに、DCAP(いわゆるDカップ)を推奨している人もいるそうですが、これは如何にDに早く着手するべきかというのを物語っているわけです。
なぜなら、Dが為された時点で、①変化無し、②肯定的変化、③否定的変化、のどれかは必ず起こるわけですから、自動的にCの過程、チェックの過程に入ることができるわけで、試行錯誤をせざるを得ない状態に入るからです。
では、どうすればDを早く行うことができるのかということが問題になります。
悩んでいると言うことは取りあえずDを行うべきPが思いついていない訳ですから、何も対策しなければ永遠にモヤモヤしたまま悩んでいるだけの時間が過ぎて言ってしまいます。
したがって、ちょっと自分の中で悩んでみて、Pが全く思いつかないということであれば、
インターネットでさっと調べたり、友達に愚痴っぽく相談してみたりするなどの方法をとるようにするのがいいと思います。
このように考えると、いつでも調べることができるようにスマホをスタンバイしておいたり、気の置けない友達や親など、相談相手を普段から作っておくことは重要だと思います。
このように、「悩んですぐに解決策が思いつかなかったら、●●をする」ということを予め自分の中で方策として、考えておくことも非常に重要でしょう。
なぜなら、悩んでいるだけの時間というのは極めて体力を使いますからもったいないからです。
仕事の上でも、「●●の分野についてはあの人に取りあえず聞くことにしよう」などということを予め決めておくことは重要です。よく分からない分野について調べなければいけないときに極めて有効な手段になるでしょう。
簡単に思いつくのはこれくらいですが、他の方法として、悩んでいるだけの時間をお金で買ってしまうという発想もあり得ると思います。
節約に関しては、基本的に格安スマホを始めとして自分でじっくりと時間をかけて調べることによって安いスマホを契約することが良いということになりますが、
一体自分にとって適切なスマホは何なのかわからない、などという場合には、その悩んでいる時間が極めてもったいないということでもあるので、思い切って高くついてもかまわないので、店頭で店員さんに相談してしまうということもありえます。
時間や認知能力などは有限なところがあるので、場合によっては思い切って悩んでいるだけの時間をお金で買ってしまって、本当に大事なことに時間や頭を費やすという判断も良いと思います。
特にこれは、専門的な知識に関しては積極的に金を出して買いに行くべきであると考えています。
会計や税務などの専門的な知識については、大筋の考え方を学んだら、細かいところまで追及するのはきりが無いところがあります。
確かに、自分でしっかりと調べたらそれなりに知識はつくかもしれませんが、果たしてそこに時間をかけるべきなのか、という自問自答が必要になります。
もし、仮に会計や税務よりも大事なことがあるという認識がある人は、思い切ってこの会計や税務に関して悩んでいるだけの時間をお金で買ってしまう方が話が早いと思います。
この辺りは、時間とお金をどれほど折り合いを付けて付き合っていくのか、ということと、自分は一体何を優先して今時間をかけなければならないのか、ということに常に自覚的になってそれぞれの頭の中でしっかりと考えるべき所なのかなと思います。
変わったところで言いますと、私は、勤め先における仕事上のヒントをつかむためなどに、占いを使うことがあります。
占いというと当たっていることを期待して基本的には使うものかもしれませんが、正直何とでも言えるところがあると思います。
重要なのは、Pが思いつかないときに対話などを通してDをするためのヒントをつかむことができるのが良いと思います。
つまり、占いをすることによってモヤモヤした悩みの対象をクリアにしてDをするためのヒントをつかむ時間をお金で買っていると言うことです。
これによって、悩んでいるだけの時間を短縮させるのです。
このように、悩みが生じたときには、
「悩んでいるだけではダメだ」
ということを考えて、
悩んでいるだけの時間をどうすれば短縮することができるのか?
ということをあらゆる場面で考えられるように、上に言う、
「取りあえず、ググる」「友達に相談する」「親に相談する」「専門家に頼る」「占いに頼る」「高くついてもいいので取りあえずお金を出して商品を購入してみてから検討してみる」etc...
のような形で、
その判断基準、行動基準を作ることを習慣化できるようになるといいと思います。