人間というのはついつい他人と自分を比較してしまう生き物ですね。
例えば、あなたが急に面接で
「あなたの良いところを教えてください」
と言われたとしましょう。
それに対する回答として、
「自分は真面目で努力家です」
ということを回答しようとしても、
自信を持ってそう言い切ることはできない、、、、そう感じることはないでしょうか?
たとえ、あなたが自分自身のことを真面目で努力家だと感じていたとしても、
「いや、よく考えたら、クラスのA君は毎日10キロぐらい走っているらしいけれど、自分はそこまでやっていないな」
とか
「B君は毎日10時間以上勉強しているらしいけれど、自分はそこまでやっていないな」
とか
「C君は毎日オンライン英会話をもう何年もやっているらしいけれど、自分はそこまでやっていないな」
とか
「D君は平日どころか、土日も含めて毎日仕事をしながら自己研鑽しているみたいだけど自分はそこまでやっていないな」
といった形で、
自分よりもさらに努力していそうな人、
自分よりもさらに頑張っていそうな人、
が頭の中に次々と浮かんでしまうと、
「自分はそこまで真面目でも努力家でもないのでは?」
とか
「むしろ、怠惰な人間なのではないか……」
「なんか、自信がなくなってきたな……」
などと考えてしまう人もいるのではないでしょうか?
これは、特に
周りが優秀な人ばかり、
な場合に起こりがちな現象だと思われます。
どう見ても自分よりも一生懸命頑張っていそうな人ばかりが目に付くのですね。
そんな人たちと自分をついつい比べてしまって、
「自分は怠惰な人間なのではないか……???」
と感じてしまうのです。
そして、自信を無くしてしまうのですね。
しかし、たとえ、そのように感じてしまったとしても、
「自分は怠惰な人間なのではないか……???」
という認定をするのはちょっと早すぎるかもしれません。
というのも、そもそも
人には一生懸命頑張れるときと頑張れない時があるものです。
これは、
「最近調子が良くてどんどんパワーがみなぎってくる!」
といったアクセルを踏みまくっている状態と、
「なんだか最近元気がないな・・・・・力があまり出てこないような……」
といったまるでブレーキがかかっているかのようにパワーが出ない時というのが存在するのですね。
「あの時はあんなに頑張っていたのに、今の自分ときたら全然頑張っていないな」
と感じることもあるのではないでしょうか?
このように、
頑張れる時
と
頑張れない時
というのが同じ人であってもそれぞれ存在するのですね。
そして、たまたま目の前にいる優秀な人が
頑張れる時
である一方、
自分自身が
頑張れない時
に突入してしまっている場合、どうしても差が生まれやすくなってしまい、
「自分は怠惰な人間なのではないか……???」
と感じやすくなってしまっているのです。
また、そもそも人間というのは自分の人生にとって価値あること以外はどうしても力が出なくなってしまいやすいところがあります。
目につく頑張っている人というのは、
「これは自分の人生にとって価値あることだ!」
と思いながらやっているからこそ力がみなぎっている状態になっている可能性があります。
一方で、あなた自身が
「頑張らなきゃ……!」
と強い義務感を感じている対象に対して、自分の人生にとって価値あることだと感じることはできているのでしょうか?
義務感ばかりでやらなければいけないことだと感じていたり、やったほうがよさそうだ、と感じているばかりだとどうしても力が出なくなってしまうことでしょう。
むしろ、その対象に対して、
「これは、自分の人生にとって価値あることだ!」
と真に確信を抱くことができているのかどうか考え直してみるのが良いかもしれません。
このように、
「周りの人と比べて、自分は怠惰なのではないか」
と感じている人は、
まずは、
自分自身の性格の問題ではなく、
自分自身の環境や体調や価値観とのミスマッチが生じているのではないか、と考えてみるのが良いでしょう。
怠惰というと
その人が持っている性質・性格
をついつい考えてしまいがちですが、
実際は自分の身の回りの状況によってたまたまそう見えてしまうような状況に置かれているだけ、という場合が往々にしてあるものです。
今頑張れなかったとしてもそれはあなたが怠け者だったり怠惰な性格だからという話につながるとは限らないのです。
状況が変わればまた頑張れるようになることでしょう。