最近の小説・漫画・アニメなどを見ていると、
転生もの
がかなり人気があるということが分かります。
転生と言っても、
「平凡な自分が突然魔王になった」
といったように自分自身が変化するパターンもあれば、
異世界転生もののように、
「現実世界では極めてつまらない毎日を送っていたがいつのまにか異世界に来ていた」
といったタイプの転生ものも存在します。
転生ものはそのジャンルにもよりますが、
「なんとなく今の自分から生まれ変わりたい」
だとか
「いつもはうだつが上がらないけれど、実は周りの人が全く気付いていない潜在的な能力が自分にはあったのだ」
といったささやかな願望を満たしてくれる、
それゆえに人気が出ているのだと考えられます。
そして、特に異世界転生ものの場合、
主人公が最初から持っていたスキルや特技があったのにもかかわらず、元の世界ではそれが全く評価されず、
むしろ、低評価を受けて周りの人物から蔑ろにされているという状況だったのに、
異世界転生をして、環境がガラリと変わったことによって、何気なく行ったことに対して、
「えっ、あなたはそんなことができるんですか!?」
と言った反応が周りからされることがある意味お決まりのパターンになりつつあります。
そのような周りの反応を見て、主人公は最初は、
「……? こんなの普通だけど????」
といった受け止め方をして、最初は謙遜したりするのですが、
周りからは
すごい!
とか
天才だ!
といった形で称賛を浴びるため、そのうちに、
「自分にはこんなすごい能力があったのだ」
と感じ、
「思っていたよりも、自分はできている。他者から求められている」
ということを知ることになるのです。
普段は周りから全く評価されなかったのにもかかわらず、異世界に言ったとたんに周りから「すごい!」と称賛を浴びる……
そうして、元の世界における評価は、そこの世界における評価でしかなかった、むしろ、その時の周りの人たちには実は見る目がなかった、といったことに溜飲が下がるわけですね。
特に、異世界転生ものにおいては、このようなストーリーが展開されることが多いこともあって、それが人気の秘訣になっていると考えられます。
では、本当に異世界に転生しなければそのような嬉しい展開がなされないのか?
と考えると、実はそうでもない、ということに気づくことができます。
主人公が元居た世界と、異世界の違いというのは、要するに
環境の違い
と言えるでしょう。
すなわち、実際に異世界に転生することができなくとも、
環境を変える
ということを行うだけで、
「えっ、あなたはそんなことができるんですか!?」
といった扱いをしてもらえる可能性があります。
例えば、勤め人の場合、
転職
などがこれにあたる可能性はあるでしょう。
元の勤め先においてはあなたも含めて皆が当たり前のようにやっていることが、転職先では誰一人としてできない
といったこともあるでしょう。
そのような場合、
「えっ、あなたはそんなことができるんですか!?」
というようなことを言われる機会が増えるでしょう。
そして、たとえ、自信を失っていたとしても、
「思っていたよりも、自分はできている。他者から求められている」
という認識に変わり、前の職場とうってかわり、生き生きとするようになることもあります。
まるで、異世界に転生したかのような別世界の体験をすることになるでしょう。
いわゆる
「俺TUEEEEEEEEEE」
状態になる可能性もあります。
環境を変える
たったそれだけで、人生が丸ごと変わる可能性があります。
もちろん、環境を変えることによって前よりも状況が悪化してしまう可能性もあります。
しかし、今の環境に満足できなくなった時には、よりよい新天地を求めてみるのもよいのではないでしょうか?
転職など、環境を変えることによって疑似的な異世界転生ができることもあるのです。