合否というのは残酷な物です。
例えば、
受験が典型的でしょうか?
受験の場合、大抵の場合、
合格ライン
というものが存在しています。
例えば、
60点以上で合格
という合格ラインがあった場合には、
60点ぎりぎりであっても、余裕で100点を取っていたとしても、
同じく
合格
という扱いになりますし、
逆に
59点をとっていたとしても、
合格ラインに届いていないとして、
不合格
となってしまうのです。
毎日受験ができるものであれば、不合格になった際の精神的ダメージは少ないかもしれません。
しかし、
1年に一度しか受験できない
というタイプの受験の場合には、
合否によってその後の一年間やそれ以上に長い期間に大きな差が生まれてしまいます。
Aくんが100点、
Bくんが60点、
Cくんが59点、
といった得点であれば、
Aくんが圧倒的に得点しており、BくんとCくんの差は微々たるものと言えるでしょう。
しかし、合格ラインが60点であった場合、
AくんとBくんは同じ合格者としての扱いを受け、
Cくんのみが不合格者の扱いを受けることになります。
このような違いが生まれてしまうことが受験の残酷な点であると言えるでしょう。
あなたがもしCくんの立場であったとしたら、
強い精神的ショックを受けるかもしれません。
「なぜ、あそこで○○しなかったのだろう」
とか
「もっと勉強しておくべきだった」
などと
いろんなことを思うかもしれません。
もしかしたら、
強い挫折感
を味わう可能性もあります。
周りの人がAくんやBくんのような「合格者」ばかりの環境にいる場合、
心が折れてしまい、やる気が無くなってしまう可能性もあります。
実際に、それによって何かを諦めてしまった人もいるかもしれません。
しかし、よく考えると、
Cくんは、確かに、不合格にはなっているものの、
59点まではとっている
という事実は変わりません。
59点を取れるだけの実力、学力は現段階でも存在しているのです。
それは確かに、合格ラインには届かない程度のものかもしれませんが、
0点しか取れない人に比べれば、かなりの得点を取っています。
そして、誰しも初心者の段階では0点を取る可能性があります。
周りには確かにAくんやBくんのような存在がありますが、
しかし、Cくんは0点の段階から確かに59点を取れる段階まで成長しているのですね。
まずは、その事実をしっかりと認識することが重要になるでしょう。
合格ラインと言えば、
「〇月〇日までに貯金を○○万円貯めよう」
といった目標も似たようなところがあります。
期限までに貯金目標を達成できなかったら、それ自体は確かに、
不合格
と言えるかもしれません。
しかし、実際にはその期限までにある程度の貯金ができているのであれば、
少なくとも目標を設定した段階よりは確実に成長していると言えるでしょう。
まずは、そのような着実な自分自身の前進に着目することがその後の人生のためにも大事になると考えられます。
自分自身に厳しい人であればあるほど、
「合格ラインに届かなかった」
ことを非常に気にしてしまいますが、
それよりも、
「自分がどこまで以前と比べて成長しているのか」
という点に着目してみることによって、
「この流れだったら、今後はもっと行けそう」
といった形で前向きな気持ちになれるでしょう。
合格ラインに届かなくてもあなたは確かに成長しているのです。