コロナ禍に入ってから、
「気が付いたら、あまり居酒屋には行かなくなった」
という人は多いかもしれません。
最近は、それでも客足が戻ってきたところもあるようで、もともと居酒屋が好きな人は頻繁に飲みに行っている人もいるようです。
私自身、居酒屋のようなところに行くこと自体には抵抗はないのですが、
いわゆる
大衆居酒屋
と呼ばれるようなところは基本的に行かないようにしています。
大衆居酒屋に厳密な定義はないのですが、
イメージとしては、2時間飲み放題で3000円から5000円ほど取られるようなところですね。
学生などがよく使用することが多い価格帯の居酒屋の事です。
私はなるべくこのような空間には行かないようにしています。
何故行かないようにしているのか?
と言われると、数点理由が挙げられます。
まず、第一に
①価格とサービスの釣り合いが取れていないから
です。
大衆居酒屋の価格帯に多いとされる、3000円や5000円は
「なるべく安く済ませたい」
「できる限り、安く酔って楽しみたい」
と考えている人にしてみれば確かに魅力的かもしれません。
しかし、
実際には5000円~20000円といった
ちょっと値段が上がったところのお店の方がサービスのクオリティが高いことが多いです。
おそらくあまり手元にお金がない人の場合は、
5000円~20000円といった価格は若干敷居が高いかもしれませんが、
サービスと価格が釣り合っているのか?
という目で見ると、
このようなお店の方がいいサービスを提供していることが多く、価格に対する価値が高いのです。
「このお店に行ってみてよかった」
と感じるのはこのようなお店であることが多いです。
例えば、大衆居酒屋の場合は、出てくるお酒やおつまみもかなりありふれたものが多いですし、そこまでクオリティが高い物は多くはありません。
クオリティが低い割にそこそこの値段がかかるのだな、といった印象です。
特に、おつまみ関係がかなり手抜きだと感じることが多いです。
最近は人手不足も叫ばれていますが、
アルバイトの皆さんが時間に追われている中片手間に作った料理が、きちんとしたレストランでのシェフの心を込めた料理にかなう道理はないでしょう。
食事を取りたい、何かを食べたいというだけならば究極的には自炊で十分なのですから、
どうせ、外食をするのであれば、ちゃんとした物を食べたいというのが正直なところです。
また、他の理由として、
②大衆居酒屋だとほとんどおもてなしの効果を持たない
ということも挙げられます。
これは、
①価格とサービスの釣り合いが取れていないから
とも関連しますが、
私自身が、
「このお店はサービスが微妙かもしれない」
と感じているところに、お客さんや大事な人を連れてくる気にはなれないということが挙げられます。
「自分の交際相手とかとの記念日デートに大衆居酒屋のような場所を積極的に選びますか?」
という話です。
私が、外食を行う主たる動機は、
「誰かをおもてなししたい」
とか
「誰かと食事をしながらしっかりと交流したい」
といったものです。
大衆居酒屋という空間はそのような目的に合致しない場所なのです。
前述のように、
「なるべく安く済ませたい」
「できる限り、安く酔って楽しみたい」
と考えている人にとっては大衆居酒屋という空間は目的に合致する場所なのかもしれません。
しかし、
そもそも、食事の目的は何なのか?
そもそも、外食の目的は何なのか?
と考えると、その空間が本当に適切なものか否か判断できるようになるでしょう。
さらにいえば、
①価格とサービスの釣り合いが取れていないから
や
②大衆居酒屋だとほとんどおもてなしの効果を持たない
とも関連しますが、
③大衆居酒屋という空間の客層に敢えて出会いたい人があまりいなさそう
という理由も大きいです。
時折、そこそこ大きな規模の交流の場として大衆居酒屋という空間が選ばれることはありますが、
交流の場がどのような場所なのか?
というのは意外と重要だと感じます。
学生の頃はあまり気にしなかったのですが、働き始めたころからこれは大事だと気付くようになりました。
それなりに敷居が高そうな交流の場というのは、やはりそれなりの人が来ます。
一方で、大衆居酒屋のように、敷居が低い場合には、長時間そこにいても得られるものが少ないと感じることが多いです。
個人的な感覚では、
大衆居酒屋における交流の場においてはその場に1時間以上いる意味はほとんどない
と感じます。
要は、
「顔を出した」
と言われる程度の時間が経過すると、限界効用の逓減が始まるのです。
そのような場合は、たとえ、2時間飲み放題分の代金を払うとしても、1時間程度で帰って別の事をやっていた方がトータルで良いこともあります。
私がいわゆる大衆居酒屋に行くのをできる限り避けている理由としては以上になりますが、
やはり、
①価格とサービスの釣り合いが取れていないから
という理由が一番強いです。
日本はデフレが長期間続いてきた影響か、
「安ければ安いほど良い」
といった観念が浸透してきているようですが、
実際には、価格がちょっと高くてもそれに見合った価値を提供してくれるサービスを選んだ方が人生が充実するようになるでしょう。
良いサービスというのは、評判を得てますます値上がりしていく可能性があります。
私たちは買い物をする際に、ついつい価格を見てしまいがちですが、
サービスと価格が釣り合っているのか?
という視点を忘れずにいると、より良い買い物ができるようになるでしょう。