コミュニケーションとは意思疎通を示すようですが、これは意外と難しいこともあります。
例えば、典型的なのが、
「今週中には○○します」
といった表現です。
この表現はトラブルやクレームの原因になり得るのでなるべく避けた方が良いと私は考えています。
何故かというと、
「人によって解釈が分かれるから」
です。
今週中
という表現は非常に曖昧です。
金曜日のBH(ビジネスアワー)までなのか?
金曜日の23時59分までなのか?
土曜日の23時59分までなのか?
日曜日の23時59分までなのか?
ざっと考えるだけでも4通りの解釈があり得るでしょう。
私が思いつかないだけでまだあるかもしれません。
しかも、ビジネスアワーというのも、17時なのか?18時なのか?正直よくわかりません。
このように
「今週中には○○します」
を安易に使うとトラブルのもとになることでしょう。
特に、
今週中という単語の意味合いにつき
金曜日のBH(ビジネスアワー)まで
と考えているお客様と
日曜日の23時59分まで
と考えている企業側、といったシチュエーションの場合は最悪です。
「今週中と言っていたのに返事が来ないのですが???」
といったクレーム、催促が来ることになります。
いきなりクレームが届いた企業側はかなりびっくりすることでしょう。
お客様目線だと、金曜日のBH(ビジネスアワー)が過ぎた段階で、
「え?まだ返事が来てないんだけど???」
と思い始めてストレスを感じ始めます。
おそらく、土曜日の夜になったあたりでかなりストレスが溜まっている状態になるでしょう。
「返事が来ないなあ。今週中にって言っていたのに何しているんだろう?もしかして忘れられてる?」
などと考えて悶々としていることでしょう。
そして、日曜日の早い段階で実際のクレームの連絡が来る可能性があります。
すべての元凶は、
今週中
という曖昧な表現を用いたために生まれたと言えるでしょう。
最初から、
「金曜日の18時までには○○します」
と書いたり、
「日曜日の18時までには○○します」
と書くだけで相手に対して無用なストレスを与えずに済みます。
コミュニケーションの本質は意思伝達です。
誰が見ても一つの解釈になるような表現を使うだけで意思疎通が容易になり、トラブルの芽が一つ消えやすくなるでしょう。
もちろん、敢えて曖昧に書いておきたいという事情があった場合に、
「今週中」
といった表現を使わざるを得ない時もあるかもしれません。
しかし、それは、ある程度コミュニケーションをとったことのある相手だからこそ通用する方法であって、初対面の場合にはお互いの情報が限られていることからやはり誰が見ても一つの解釈になるような表現を心がけるべきでしょう。
些細なことですが、
一つでも曖昧な表現をなくしておくとトラブルは一つ減りますので、普段から気を付けることが重要でしょう。