「どう考えるか」という問いはすなわち、「削ることができないのか?有効活用できないのか?」という問いでもあります。
髪の毛が長い人は一度は「これ洗うのめんどくさいな」とか考えたことがあるのではないでしょうか。
髪の毛が長いと色々と大変です。
まず、髪の毛を毎日しっかりとお風呂に入って洗わなくてはいけないという前提にたって考えた場合、髪の毛の部分を洗うための時間が必要になりますね。
しかも、髪の毛が長い人であって、シャンプーやリンス、コンディショナーを使用している人は、髪の毛が長ければ長いほど必要になる分量が多くなります。
必要になる分量が多くなると言うことは、その分、支出も増えるということを意味します。
さらに、お風呂に入るだけで済んだらまだ良いのですが、お風呂に入った後は、髪の毛が濡れているので、これを乾かす必要が出てきます。
大抵の人の場合、髪の毛を乾かすためにドライヤーを使用すると思います。
そして、髪の毛が長ければ長いほどこの乾かすためのドライヤーをかける時間も更に長くなります。
その後、人によっては、髪の毛をセットするためにアイロンをかけたりするための時間も追加で必要になります。
このため、髪の毛の分量によっては、浴槽にいる時間よりも、髪を乾かすためにドライヤーを使用する時間の方が長くなることもあり得ます。
私の場合は、浴槽にいる時間が20分強、髪の毛を乾かしセットを行う為の時間が30分近くかかります。
したがって、このように考えると、私は自分の髪の毛を維持するためだけに毎日1時間分の寿命を使用する必要があると言うことを意味します。
果たしてそこまでする必要があるのだろうか。ということを偶に考えます。
しかも、実際には、髪の毛を維持するためには髪の毛まで届くレベルの栄養も別途必要になるはずです。というのも、実体験として、私は一時期過度に食事を取らなかった時期が合ったのですが、当然ながら髪の毛からガタが生じ始めました。髪の毛は生命を維持するためには必要不可欠な器官ではないので、生物としては、より優先すべき所から栄養を割り当てるという正常な判断をしているのだなと感じました。ということも考えると、食費にも少なからず影響がありそうです。
偶に友達に「それ(髪の毛)維持するのめちゃくちゃ大変そう」とわざわざ言われる程度には私の髪の毛は長いのですが、よくよくこうやって考えてみると上記のように毎日私の寿命を削って維持しているということがよく分かります。
そして、この髪の毛を維持するためのコストというのは、そのまま外出するためのコストの一部となります。私の場合は、実際は一部どころか、大部分が髪の毛を維持するためのコストとして包含されています。
手っ取り早い解決方法は、髪の毛をばっさりと切り落としてショートヘアにしてしまうことであることは間違いが無いでしょう。多分、割り切ってそのようにしている人もいると思います。
しかし、今の自分としては、髪の毛を大胆に切ることまではできないという気持ちがあったりします。せっかく維持してきたのに、というサンクコストの罠のような感覚でしょう。
正直、家具や家電などは一度捨ててしまって、しかし、もし必要になってしまったら、もう一度お金を払えば市場から調達することができるので、捨てるまでの決断を行うハードルが低いのです。一度手放しても、お金さえあれば一瞬で調達することができるという代替性、商品の強みがここにあります。
しかし、自分の髪の毛というのは一度手放してしまうと、もしもう一度伸ばしたいと考えても、お金で手っ取り早く解決することが難しいです。エクステなどを使用すれば良いと割り切っている人は大丈夫かもしれませんが、自分の天然の髪の毛に拘った場合は、お金でこれを取り返すことはできず、長い時間をかけて再び髪の毛が生えてくるのを待つ必要があります。そういう意味で、自分の天然の髪の毛というのは、他の物と違ってお金で買えない物なのかもしれません。
髪の毛を切らないという選択をした場合に、次に考えられるのが、お風呂に入って髪を乾かすというプロセス自体をカットできないのか、という点です。
例えば、最近ではドライシャンプーという商品が出てきているようです。これは災害時などの場合を想定して、水がない状況でも髪の毛をケアするための商品のようです。車中泊をしている人の中には、偶にお風呂を使用できない日があるためそれに対する対策として、常時これを持ち運んでいるようです。
コレを使用すれば、そもそも髪の毛を維持するためにお風呂に入る必要性を消すことができそうです。しかし、レビューなどを見ていると、「期待していたほどではなかった」というようなコメントも多かったので、本当に、緊急時の時に使用するというような感覚でいた方が良さそうです。
次に考えられるのが、お風呂に入る時間や、髪の毛を乾かす時間そのものを短くするという方法です。例えば、髪の毛をお風呂で洗っているときには、シャンプーとコンディショナーなどが一体になっている物を使用するなどの方法が考えられます。
しかしながら、私が使用しているシャンプーなどではまだ一体になっているタイプの物が発売されていません。今後の商品開発に期待したいところです。
髪の毛を乾かす時間についてですが、こちらは、髪の毛を早く乾かすためのドライヤーや、ヘアタオルを巻いてその上からブローすることによって理論上早く乾かすことができるらしいです。
しかしながら、こちらも私の方で試してみたところ、思いの外早く乾かないという印象です。やはり、もともと髪の毛の量が多いと乾かすのは物理的に大変だと言うことでしょう。比較的短い人だったらもっと効果があるのかもしれません。
最後に考えられるのが、時短はそもそも諦めて、髪の毛を維持するための時間に他のこともできるようにするということでしょうか。
例えば、髪の毛を乾かすためにドライヤーを使用しようとすると、両手がふさがってしまうことが多いです。
そこで、ドライヤーを固定するためのスタンドやアームなどを使用して、髪の毛を乾かしている時間の間に手を空けてその時間に他のこともできるようにするという考え方です。
物理的にその場所を離れられないという弱点はありますが、この方法であれば、わずかには時間を有効活用できるようになりそうです。
例えば、パソコン作業なども微妙にできるようになるかもしれないです。また、私の場合は、Air Podsを付けながらドライヤーのブローを欠けることによって、オーディオブックを聴きながら髪の毛を乾かすということも試しています。
今回は、髪の毛を維持するコストというテーマで時間管理について考えてみました。
以上のように、
①そもそも髪の毛をなくす、②お風呂に入る必要性をなくす(頻度を減らす)、③お風呂に入る時間と髪の毛を乾かすための時間を削る、④時短は諦めマルチタスクを可能にする
という4段階で時間管理の改善のための検討が可能になります。
段階ごとにどこまで現実的に自分が工夫することができるのか、ということを考えてできるところから少しずつ試してみるのが良いのではないでしょうか。
これは髪の毛というテーマに限らずありとあらゆる時間管理のために検討が必要な視点になると思います。
①のような問題自体を消し去ってしまう根治療法のレベルから④までの細々した工夫までの色んなレベルが存在することを認識した上で、今の自分が取り組める現実的な解決策を検討するということをあらゆる分野で行う事が、人生を進めるために必要になってくる試行錯誤だと考えています。