最近は便利な世の中になってきたおかげか、私たちの短期的な欲求は満たされることが増えてきました。
たとえば、お腹がすいたと思ったらその辺にあるコンビニ行ってすぐにご飯を食べることができます。
知りたい情報があったらネットでググることができますし、
面白そうなアニメとかを見たくなったらネットでみればよいという風になっていきます。
このように、目先の欲望、短期的な欲求を満たされることが当たり前のようになってきています。
そうなると、ついつい広告などにつられて私たちは短期的な欲求を刺激されたあげく、それを購入したりしてしまい、お金も出ていく上に、何よりも時間も出て行くことになるのです。
このように、短期的な欲求を手軽に満たすことが当たり前になってくると、短期的な報酬のみを追いかけることについて心地よさを脳が感じるようになります。
何かをやったらすぐに成果が出てくる、となると気持ちが良いことは間違いありません。
しかし、私たちの短期的な欲求を常に刺激してくる広告などが身の回りにいくらでもあるなかで、それにつられてお金や時間を失い続ける人生で本当に良いのか、ということを考える必要があります。
アフィリエイトサイトなどが典型的ですが、あれは私たちの短期的な欲求を上手く満たしてきた上で成約につなげることが一番やり方としては上手いです。
逆に言えば、そのような広告を書いている側というのは、顧客の短期的な欲求を刺激してやろうと虎視眈々と機会をうかがっているわけです。このような視点を持つ必要があります。
一方で、長期的な報酬を得るために真面目に頑張りましょうみたいな文章を書いたところで、振り向く人はほとんどいません。
長期的な報酬というのは努力を初めても成果が出るまでに長い時間がかかってしまうタイプの報酬です。
例えば、難関試験などになると何年もの勉強期間が必要になるようですが、合格という明確な報酬が手に入るのはかなり先の話であって、それまでは報酬が全く得られません。精神的にキツいのです。
報酬がなかなか得られないことに耐えられる人と耐えられない人がいるのです。
耐えられる人は、成果が出るまで努力を続けるため、長期的な報酬を得ることができるかもしれませんが、耐えられない人は成果が出る前に努力をやめてしまうのです。
じゃあ、どうやったら耐えられる人になれるのかと言えば、一番早い話は、「過去に努力の末に長期的報酬を現実に得て、それによる強い達成感、満足感を得た経験を持っている人」になります。
これはすなわち、長期的報酬の旨味を脳が経験上知っている状態になっている、ということです。
このような経験がある人は、困難があっても、その先の長期的な報酬を得られた際の心地よさを知っているため、努力を続けられるのです。
しかし、このような経験が1回も無い人は、長期間にわたって無報酬が続くという状況にはなかなか耐えられません。タダでさえ、周りには短期的欲求を満たしてくれる便利なものがあるのに、無報酬がしばらく続くところに注力することが困難なのです。
これは、モテる人は更にモテて、モテない人はずっとモテないままという話と似ているのかもしれませんね。
とにかく、頑張って最初の1回の成功体験さえあれば、それをベースに人生を上向けることが容易になるのですが、そこを勝ち取るまでが難しいと言うことです。
若い人は、なるべく若い内に長期的な報酬を努力の末に得るという成功体験を1回でも良いので積むことが極めて重要になるでしょう。
今までそんな経験は無かった人の場合は、いきなり数年間レベルの長期的な報酬のための活動を行うのは結構メンタル面がキツいと思うので、短期的欲求を満たすための活動から徐々に長期的な報酬を得るための活動に段階的にシフトするように工夫してみるという試みからやるのが良いかもしれませんね。
いずれにしろ、これからの世の中は短期的な欲求の充足に常に振り回される動物のような人と、長期的な報酬を得るために努力をし続けることができる人との間の二極化が激しくなってくるのではないか、というのが私の予測になります。