よく言われることに、
「貧乏な人ほど所有物が多く、金持ちの人の方が所有物が少なくて身軽」
ということがあります。
実際に、貧乏な人の家の中の様子を示すためだけに、
演出としてたくさんの物を配置する
ということが行われているようです。
それにしても、何故お金持ちの人の方が所有物が少ないのでしょうか?
彼らがミニマリストだからでしょうか?
これに対して、
「いや、でも、たくさん良い物を持っているお金持ちもいるよね?」
などといった反論も返ってきそうですね。
おそらくより重要なのは、そのような思想ではなく、
いつでも欲しいと思ったものを買うことができる状態
をお金持ちが維持している、維持できている、ということではないでしょうか。
彼らは高い購買力を常に持っているのですね。
そして、このような、
いつでも欲しいと思ったものを買うことができる状態
というのをキープする、高い購買力を有している人の内面ではある考え方が生じます。
「物流とかが滞らない限り、絶品とかにならない限り、いつでも欲しい物を買うことができるのだから、今必要がない物はわざわざ購入する必要がない」
ということです。
すなわち、貨幣経済に手元のお金をポンと出せば、そこからいつでも欲しい物を手元に取り寄せることができるため、
貨幣経済そのものが保管庫のように見えているのです。
お金は貨幣経済という富の保管庫からの引き出し権のようなイメージなのですね。
その引き出し権が物によって料金が異なる、というイメージですね。
反対に貧乏な人というのは、貨幣経済に対してこのようなイメージを持つことがさほど多くはないようです。
手元のお金が少なくて、
いつでも欲しいと思ったものを買うことができる状態
をキープすることができないため、
「今買っておかないと!」
「取り敢えず、手元に置いておいた方が良さそう」
という気持ちにさせられやすいのです。
いつでも手に入るわけではないからこそ、手元に色々な物をキープしておいた方がどこか安心できるのですね。
こうやってどんどん部屋の中に物が溜まっていくのです。
そして、その保管料は家賃などの形で自分自身が支払わないといけなくなるのです。
貨幣経済を富の保管庫としてみる場合、保管料は自分以外の誰かが負担している、ということになります。
とはいえ、お金持ちの方も、
「物流とかが滞らない限り、絶品とかにならない限り、いつでも欲しい物を買うことができるのだから、今必要がない物はわざわざ購入する必要がない」
と考えており、
「物流とかが滞らない限り」
「絶品とかにならない限り」
といった、
もしもの事態
についてしっかりと考えを巡らせているようです。
例えば、
「この本は絶版になりそうだから今のうちに購入しておこう」
としていたり、
「お店から食べ物が無くなる、食糧危機が起こるかもしれないから対策はしておかないと」
といったことはしっかりと考える人もいるようです。
特に、物流などについては2024年問題なども言われているため、今後も着目するべき論点だと思います。
このような注意点があるとはいえ、
いつでも欲しいと思ったものを買うことができる状態
をキープすることができると自分自身の内面が大きく変わることが実感できます。
実際に購入するよりも、いつでも買える状態を創ることの方が大事なのです。