人々は時折、状況が緊迫していないときや、過去の成功体験に基づいて、「このくらいは大丈夫だろう」という油断に陥ることがあります。
「このくらい遅れても大丈夫だろう」
「このくらい食べても大丈夫だろう」
「このくらい散財しても大丈夫だろう」
「このくらい遊んでいても大丈夫だろう」
「このくらい手を抜いても大丈夫だろう」
といった具合です。
これには希望的観測、願望が含まれることもありますね。
しかし、この油断が逆に問題を引き起こす可能性があります。
まず、プロジェクト管理の観点から考えてみましょう。
あるプロジェクトで過去に成功を収めた場合、関係者は次のプロジェクトでも同じような成功を期待し、「このくらいは大丈夫だろう」との姿勢をとることがあります。
しかし、新しいプロジェクトには独自の課題やリスクが潜んでいる可能性があり、単純な過去の成功体験に頼ることが足元を掬わせる要因となり得ます。
下手に相手の期待値を上げたままそれを放置しておくと、いざというときにガッカリされてしまうかもしれません。
相手が変に油断しないように期待値をコントロールしておく必要があります。
次に、個人の健康に焦点を当てて考えてみましょう。例えば、運動不足や不摂生な生活習慣が積み重なり、健康に自信を持ちすぎて「このくらいは大丈夫だろう」と考えることがあります。しかしこの油断が、突如として現れる健康問題によって足元を掬われる原因となり得ます。
最後に、経済の視点から考察してみましょう。投資や財務管理においても、市場が好調な時期に過去のデータに基づき「このくらいは大丈夫だろう」という期待が生まれることがあります。
そして、もっと儲けたいと考えてリスクをとり過ぎてしまうことがあります。
しかし、市場の変動や予測不能なリスクが存在し、油断が思わぬ損失を招く可能性があります。
このような具体例からも、「このくらいは大丈夫だろう」との油断が、状況を甘く見てしまい、予測不能な問題に対処する際に足元を掬わせるリスクをはらんでいることが理解できます。
結論としては、安易な過去の成功や現状の安定に依存するのではなく、常に慎重かつ柔軟なマインドセットが重要であると言えるでしょう。