どうしても人生において避けることができないイベントというものがあります。
それは、例えば、
死亡してしまうこと
もそうですし、
納税
もそうかもしれません。
死亡に関しては、個人から見ると最後の一回きりのイベントですが、
納税については何度も何度もやってきますし、長い期間を付き合う羽目になる人も多いでしょう。
そして、この納税については、知っているのと知っていないとでは、事前の準備に大きな差が出やすいところです。
これは単に節税策の話をしているのではなく、
納税しなければいけない金額が変わらないとしても、
どのタイミングでいくらくらいどのように納税しなければいけないのかをある程度把握しているのと把握していないのとでは、心理的負担も異なるということです。
支出に関して、多くの人は、
生活費、
特別な支出
についてはうっすら頭の中に想起しているものですが、
そういえば、所得税があった
そういえば、住民税があった
そういえば、個人事業税があった
そういえば、消費税があった
そういえば、法人税が……
といった項目については知識がないとなかなか意識できません。
しかも、人によってはそれなりの金額になることもあるので、
一歩間違えると、
ある程度儲かっていたはずなのに、税金が払えなくて破綻
という事態になりかねないのです。
企業においても黒字倒産という言葉があるように、儲かっていたはずなのに、ここで躓くと意外とダメージを食らいます。
しかも、納税関係の手続きに関しては、大抵の場合締め切りもタイトに設定されているので、
「実は、こんな手続きをしなければいけません」
という話になったときに、
「今忙しいから対応できない」
となると、場合によっては致命的なダメージを受けます。
逆に、税金周りの知識や土地勘がある程度ある人ならば、ある程度
「あの時期に○○があって、××を支払わなくてはいけないから、税金の支払い用の口座にはこのくらい残しておこう」
「あの手続きがあるから今のうちに取引先に○○をお願いしておこう」
といった先回りをした行動をとることができるので、納税関係の手続きがあっても、他のことにも効率的に時間を使うことができるようになってきます。
この辺りが、全くといってわからない、とてもではないが対応できないという人は税理士に仕事をお願いするしかないというのが現実でしょう。
しかし、税理士を始めとした専門家にお願いする場合であっても、事前の土地勘がないと適切にコミュニケーションができず、より良い結果が生まれにくいということもよくあります。
そういう意味で、
納税、税金周りの知識は一通りイメージがつくレベルにはあった方が良い
のですね。
これができると、先を見据えた行動がとりやすくなりますし、
場合によっては、スケジュールを把握した上で戦略的に敢えて手続きを先送りにするというテクニックすら可能になり、より余裕を持った対応が可能になります。