振り返れば振り返るほど、
成果につながりやすい部分というのは、
目立つところよりも、目立たないところ、
地味なところ
から生じていると感じます。
普段は目立っている人や目立っている行動ばかりが目につきますが、
実は、目立つ部分以外のところが重要、というのはよくあります。
例えば、資産形成においては、
「何もしない」
「余計な動きをしない」
ということが重要な局面というのがいくつもありますが、
これを傍から見ていると、
「単に何もしていないだけ」
のようにしか見えないのですね。
「何もしていないじゃん」
と思われるだけ。
むしろ、
投資などにおいては、押し目買いだの、空売りといったテクニカルで派手なことをやっている人の方が目につきます。
そして、そのような人を見て、
「投資ってこういうことをやることなのかな」
などと学習してしまいがちなのですね。
しかし、投資の手法というのはもともと様々ありますし、長年、生き残っている人というのは、
「余計な時に余計な動きをしない」
ということが徹底されていると感じます。
長い目で見て、成果を上げるためには、
目立たない部分にどれだけ安定を保てるか
という部分が重要になるのかもしれません。
とはいえ、これを行うのは意外と難しいでしょう。
例えば、ダイエットの際に、
「食べなくてもいいかも」
と思いつつも、
ついつい目の前に美味しい食べ物が飛び込んできたらついつい手を伸ばしたくなるようなもので、
つい動いてしまう
余計なことをしてしまう
という動きをしがちなのですね。
余計なカロリーを取らなければ、痩せる、といったことは頭ではわかっていても、つい食べてしまい、これらを実行できない人が現実には多いのですから、ダイエット食品はいつまでも売れ続けるのですね。
「余計な物を食べない」
という行動は、
「何もしていない」
ようにしか見えないため、目立ちません。
むしろ、ダイエット食品を毎食置き換えて積極的に摂取している人の方が、
「ダイエットに向けてしっかりと頑張っている」
ようにすら見えるのです。
しかし、実際に成果を長期的に安定して出せるのは、前者、すなわち、「余計な物を食べない」という地味な状態を続けている人なのです。