人間というのはいつ死ぬのかわかりません。
特に何もしていなくても突然死、ということだってあり得ますし、
何気ない日常を送っていたかと思えば、
突然高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えて車ごと突っ込んできてその死亡
ということだって全然あり得ます。
普段生活をしていると、自分の命が永遠に続くかのような気持になりますし、
「さすがに親世代よりも先に自分が死亡するということはないだろう」
などと高をくくっていると、意外と痛い目を見ます。
例えば、資産形成などを頑張っている人などは投資における複利のシミュレーションなどを見ながら、
「このまま自分が60歳になるまで投資を続けていたら○○億円まで資産形成できそうだ」
などとニヤッとしているかもしれませんが、
40歳近くで大病にかかってそのまま死亡する
ということも十分にあり得るのですよね。
逆に、長生きをしたところで、お金を使いきれずに、
「最終的に自分が死亡したタイミングで相続税をたくさん納付しただけ」
といった事態になる可能性もあります。
蓄財を続けていると、
「このお金は自分の物」「自分が所有している」
と考えがちですが、
相続税などを考慮すると、
「実は、生きている間に『お金を使わせてもらえている』だけ」
であると捉えることも可能です。
そういう意味では、
一般的に、資産形成期とされている30歳頃であっても、自分が死亡した時を考慮した相続対策を頭の片隅に入れておく
くらいはしておいてもよいのではないか、と考えます。
とはいえ、一般的に、30歳頃というのは自身の親族が亡くなったことによって「被相続人ではなく、相続人という立場」であることの方が多いため、そちらの情報の方が早く辿り着くかもしれません。
周りを見ていても、30歳辺りで自身が亡くなって相続手続きが始まってしまって被相続人となるパターンを想像する人は意外と多くはないのかも?と感じます。
しかし、相続対策の中には20年以上にわたって計画するべき内容も存在するため、なんとなくでもよいので「頭の地図」を作るための努力はした方がいいかもしれません。
たとえ順調に資産形成をしても最終的には相続税という名目である程度資産を納めなければならない
ということを念頭に入れると、相続対策に関する知識を仕入れておくことは重要でしょう。
何事も準備だけならば「早すぎる」ということはないのです。